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kaokao27544のレビュー・評価・感想

犬夜叉 / InuYasha
8

胸踊る冒険活劇!アクション好きな男性、ラブコメ好きな女性にもおすすめ。

高橋留美子さんが週刊少年サンデーにて、1996年から2008年にわたって連載されていた作品。現代の女子中学生・日暮かごめが戦国時代にタイムスリップし、半妖の少年・犬夜叉と四魂の玉のかけらを求めて旅をするという、胸踊る冒険活劇です。物語序盤は非常にテンポがよく、魅力的なエピソード、次から次へと明かされる四魂の玉の謎などに惹き込まれ、ページをめくる手が止まりません。犬夜叉・かごめ・桔梗の三角関係を描くシリアスな恋物語と、迫力たっぷりの妖怪とのバトルシーン、テンポの良いギャグが違和感なく共存しており、「さすがベテラン作家!」と感心させられます。
心情描写が丁寧なところも魅力的で、バトル漫画ながら女性ファンが多いというのにも納得です。(もちろん、男性キャラクターがかっこいいということもありますが!笑)長期連載にはありがちなことですが、後半は展開の引き伸ばし感があり、絵柄の変化(前期~中期にかけての絵柄が最盛期だったと感じます)も否めないので、評価は8とさせていただきます。ただし、魅力的な登場人物たちのその後が気になり、後半の冗長な展開もそこまで苦には感じませんでした。アクションシーンが好きな男性、ラブコメが好きな女性など、幅広い層の読者の心を掴む作品であることは間違いありません。

マッドマックス 怒りのデス・ロード / Mad Max: Fury Road
8

ひたすらハイテンションだが感じ入る

最初から最後まで勢いが良く、ひたすら人が車に乗って激しく戦い、自由を求めて走り続ける120分間。よくあるハリウッドの勢いエンターテイメント映画かと思いきや、それだけでないのがこの映画の魅力でもあります。物語は平たく言ってしまえば「車に乗って荒野を行って帰って来る」だけの話なのですが、そこには、中央集権的な独裁支配に苦しむ民衆や、自由を奪われた女性たちが「生きるため」に進み続けるという、力強いメッセージが込められています。主演のトム・ハーディは主演らしからぬ無口ぶりで、車の前に括りつけられて悶絶していたり、もう一人の主演シャーリーズ・セロンは普段の美しいイメージとは一転坊主頭で煤だらけ。破天荒な荒野のドライブは、独裁的なボスから送り込まれた刺客たちとの壮絶な争いだけでなく、囚われの身だった女性たちが自分の意思で戦うことを決めるヒューマンドラマでもあると言えます。単なるアクション映画ではなく、現代社会に通じる問題点も含んでいるからこそ、この作品は愛されているのだろうと思います。スチームパンク風の乗り物のデザインや、旅の途中で仲間に加わる女性たちなどの楽しさもありますし、激しくテンションの高い音楽も心躍る作品です。