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junkichi6103のレビュー・評価・感想

チェンソーマン / Chainsaw Man
8

話の展開が早くて飽きない

今流行っている漫画の中で一番読みやすいと思います。本を読むことが苦手、長い時間字を見ていて飽きてしまう人も読み切れる作品だと思います。ストーリーも展開が程よく早いため、読み飽きる前に次の展開があります。ですが、ストーリーの内容は読者が考察しなければいけないものがかなり多く、深みがあります。悪魔や魔人を退治するデビルハンターが悪魔と契約し、その能力を借りて他の悪魔を退治していく内容です。日本の現代社会に当たり前のように悪魔が存在し、デビルハンターという職業が公安と民間でそれぞれあるなど、世界観も今までの漫画にはないもので面白かったです。そんな世界で人並みの生活を夢見る主人公デンジ(約16歳)が、底辺以下の生活から公安のデビルハンターの仕事をしながら早川アキ、血の魔人パワーと暮らし始め、揉めながらも夢見た日々を過ごしているところに、日常の幸せのありがたみを再確認させてもらったなと思います。
『チェンソーマン』は派手なバトルシーン、過激な表現などが見どころとして挙げられていますが、そんなささやかな幸せが描かれているところも、この作品の人気の理由なのではないかと思います。しかし、『チェンソーマン』はストーリーが進んでいくうちに、どんどん犠牲者も出ます。その悲しい一面もまとめて、面白い作品だと思います。

モンスターハンターライズ / モンハンライズ / MONSTER HUNTER RISE / モンスターハンターライズ:サンブレイク / MONSTER HUNTER RISE:SUNBREAK
8

快適なハンティングアクション

本作はモンスターハンター3rdぶりの和風雰囲気のモンハンである。
本作の特徴として「翔り虫」という要素がある。大雑把に説明するならばワイヤーアクションのようにハンターが地上を素早く移動したり、受け身をとったり、さらに空中での移動も可能にしている。
この要素は狩猟ギミックでも使われており、例えば太刀ならばモンスターに飛び掛かり空中に飛んでからの兜割りを放つ、といった具合だ。
この翔り虫のおかげで本作のハンターの機動力は前作のモンスターハンターワールド、及びアイスボーンよりもかなり大幅に改善されている。
よって、モンスターの動きにハンターが付いていけるため、動き回るモンスターにイライラしてストレスが溜まる事が少なくなっている。
それだけなく前述したように空中でも機動できるため、動かしていて飽きがこない。
またフィールドは前作のワールドを引き継いでいるため、境目はシームレスになっている。
ただ前作にあったようなフィールドが広すぎてモンスターが逃げると追いかけるのが苦痛であったような広大なフィールドはなくなっている。
しかし、それでも作りこみは凄く、モンスターが逃げ込んだりしないがハンターは足を踏み入れることができるスペースはたくさんあるため、寄り道するも良し、ショートカットで通るのも良しという具合である。
ただ、肝心のボリュームが中途半端であるため、続編のモンスターハンターRISE:サンブレイクでは期待したい。

ノケモノたちの夜
8

19世紀ロンドンを舞台とした、「ノケモノ」たちの逃避行の物語です。

19世紀ロンドンを舞台に、不老不死の大悪魔マルバスと身寄りのない少女ウィステリアが出会い、逃避行をする物語です。
日々物乞いをしては飼い主に虐げられていたウィステリア。伯爵家として英国王室に仕えていたものの、家ごと粛清され家族全員を失ったダイアナ。負傷兵として居場所を失い、周りから腫れ物扱いされていたルーサー。いろいろな事情で社会の「ノケモノ」となった彼らが織り成す群像劇です。
悪魔狩りを生業とする退魔組織「剣十字騎士団」にはウィステリアの兄スノウが所属しており、その上司はなんと幕末の日本人。いつも鎧と謎をまとった騎士団の団長はとんでもなく有能で、終盤ではウィステリアやマルバス達とも共闘する柔軟さは「理想の上司」かもしれません。そして、物語のあちこちに見え隠れする「三ツ目の悪魔」の謎。
また、注目すべきはかの有名なシャーロック・ホームズ。スノウの戦友として登場するワトソンと共に、物語にさりげなく関わってきます。偏屈っぷりもしっかり描写されつつ人間味も見せる作者の手腕はなかなかのものだと思います。
残念ながら8巻で完結してしまいましたが、最後にちりばめられた伏線を少ない話数で見事回収しているところも必見です。