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hisashi1961j9のレビュー・評価・感想

異端の鳥
8

東欧圏でのユダヤ人大迫害を描いた異色の国際共同製作映画『異端の鳥』

『異端の鳥』は2019年に国際的に共同製作されたモノクロの戦争劇映画で、監督・脚本・製作はヴァーツラフ・マルホウル。
本作はイェジー・コシンスキによる同名の小説を原作としています。
また、この作品は国際スラブ語で製作された最初の作品でもあります。
マルホウルは、映画の筋書きからはスラブ国家の正体が分からないようにするために国際スラブ語を用いる決断をした、とのことです。
『異端の鳥』はヴェネツィア国際映画祭のコンペに選出され、またトロント国際映画祭の特別上映作品に選出されました。
さらにBFIロンドン映画祭でも上映されています。
アカデミー賞の最優秀国際作品へチェコからのエントリ策として選出されました。
ヴェネツィア、トロント、ロンドンの各映画祭では残忍な場面では観客が退場するという事態も起きました。
ワルシャワ国際映画祭では、たった1回の上映の後で観客が長時間のスタンディングオーベイションを捧げました。
『異端の鳥』はアンドレイ・タルコフスキィによる映画にテイストが似ているとのことで批評家からとても好意的な反応を得ています。
批評集計サイト「ロッテントマト」では、「ナチドイツの描写では残忍さに妥協がなされず、『異端の鳥』は身の毛もよだつ衝撃を与える暗黒の恐怖を正当化するような難しい作品である」と評価しています。
ジャーナリスト向けの特別内覧会では10分間に及ぶスタンディングオーベイションが捧げられています。

キングスマン:ゴールデン・サークル / Kingsman: The Golden Circle
9

痛快スパイアクション「キングスマン2」の大まかな紹介

「キングスマン」に引き続き、2017に制作されたイギリス映画の痛快スパイアクション「キングスマン・ゴールデンサークル」
迫力があるアクション演出では見る人を映画の中に引き入る様だ。
スパイアクションといえば強力な武器だ!
前作は、ハリーたちが使うマシンガンや傘型シールドだったが、今回はただの普通のアタッシュケースにしか見えないものが強力な銃に変化したりとスパイアクションといえばというガジェットが次々とでできます。
キングスマンの名台詞と言ったら!?
エグジーとハリーが酒場で話しているところ、エグジーに勝手に乗り回され、車で事故をされた恨みを持った男たちがエグジーの前に現れる。そこで、去ろうとするハリーにその男たちのリーダーらしき1人がごちゃごちゃとガンを飛ばすように、文句を言い続ける。我慢していたハリーも、限界に達し、ハリーは酒場のドアにのように鍵をかけ、あの名台詞を、、、

「礼節が人を作る。どういう意味かわかるか。君たちに教えてあげよう」
その後、パフォーマンスかのように男たちを痛めつけるハリー。そのシーンは、まさにイギリスらしいさ全開のおしゃれなアクションと言われています。

死んだハリーとステイツマン
敵にキングスマンの組織を破壊された。生き残ったのはエグジーとマーリンだった二人だけだったのだ。
そこで、ニ人はステイツマンの醸造所をさがす、二人だったが、それはステイツマンの組織だったのだ。
エグジーとマーリンは不審な動きをしていたため、ステイツマンの組織の一員であるテキーラに拘束尋問される。
そこで、死んだと思われていたハリーと奇跡の再会をする。しかし、ハリーは記憶し喪失になっており、二人のことも、自分がキングスマン組織にいたことすら覚えていない。
二人の口を割らせるために、ハリーを射殺すると脅される二人だか、ジンジャーによって、二人はキングスマンの一員ということが判明されたため、解放された。二人は、ジンジャーたちの協力を得ながらも、ハリーの記憶を呼び起こそうとしていた。

ゴールデン・サークルとの激戦
敵の拠点についたものの、エグジーが地雷を踏んでしまい、身代わりとなるマーリン。最後は歌を歌い、敵を巻き込み爆死した。
エグジーによって記憶を取り戻したハリー。しかし、後遺症のせいか、昔のような完璧な動きができない。そんな中、少しずつエグジーと息を合わせ、次々に敵を倒していく、最終的にポピーを追い詰めていく。

ヨーロッパ横断特急
10

捻りの効いた前衛映画

映画『ヨーロッパ横断特急』は、映画監督で作家としてもヌーヴォーロマンの旗手として活躍したフランスのアラン・ロブ=グリエが監督した作品です。1966年に公開されました。
主人公の麻薬密売人が麻薬の受け渡しを依頼され特急で移動するのですが、そこで虚々実々の動きがさまざまにあり、途中で娼婦がスパイのようなことをしたりするなどいろいろあって進んでいきます。
また監督のロブ=グリエ自身がその特急の車内にいて、作品の筋はこういう風に進むというような話を同行者に話したりします。観客はそこで吃驚させられるわけですね。
最前虚々実々と書いた通り、この作品は、密売人が移動中に出会うさまざまな男女の言葉が真実なのか騙すための嘘なのかがわかりにくいのです。そのため、見ているととてもスリリングな感じを受けます。そして監督自身が出て来て映画の説明をするというところが、面白いですね。即ちこの映画はメタ映画なのだと思います。つまり映画に関して映画のなかで思考し考察しているといった趣があるのです。
この作品が公開された時代には英国映画の007シリーズが人気を博していましたが、ロブ=グリエは、あのシリーズとは異なりこの作品に関しては、大衆映画的な枠組みを使いながらも、大衆映画のお約束をひっくり返して前衛的な作品としています。そこがこの作品の面白さの秘密でしょうね。

馬場俊英
10

永遠の普遍性

「スタートライン」というヒット曲で紅白出場経験のある馬場俊英さんですが、一般的に他の曲はあまり知られていないようです。
馬場俊英さんの魅力を一言で言うと、それは「永遠の普遍性」です。
特別な人ではなく、誰の心にもある苦しみや悲しみ、喜びや楽しみを普通の感覚で表現し、その歌詞は深く心に染み入ります。
ミュージシャンと言うと選ばれた人、ステージの上の人というイメージが強いですが、馬場俊英さんはそうではありません。
これは馬場俊英さんが才能ある人ではない、という意味ではなく、彼の生き方、表現の仕方が元になっています。
そのステージを見た人、曲を聞いた人は必ず同じ印象を受けるはずです。
それは「馬場さんは客席に座っている」ということ。つまり、馬場俊英さんは「ステージ上の人ではなく、客席に座っている私たちと同じ」存在なのです。
だからこそ、馬場俊英さんの曲は私たちの心に響き、私たちを励まし、慰めてくれます。
歌詞に登場する人たちは、子供を思う普通のお父さんであったり、お味噌汁を作っている普通のお母さんもいます。恋に悩み、傷つき、苦悩する若者や、輝かしい未来に向けて旅立つ人もいます。その曲も魅力は底知れず、聞き込めば聞き込むほど心に深く残ります。
馬場俊英さんのライブでの感動と、曲を聞いた時の喜びをぜひ多くの方々に味わっていただきたいと思います。

ハリー・ポッターと賢者の石 / Harry Potter and the Philosopher's Stone
8

原作通りのキャラ

大人気児童書の映画化第1弾です。原作は細かい描写も多くて長いので、これを映画にまとめるのは難しいと思います。でも、この第1作目は結構まとまってるし、映画だけでも話はわかると思います。ただ、少しあっさりしている感はあります。長い話をまとめてるのでそれは仕方ないですし、それでも面白いです。学校の説明部分も結構きちんとしていて、見ていてわくわくします。最後の戦い部分もハリー、ロン、ハーマイオニーの活躍場所もあり、しかも、ハーマイオニーとかは短いのに彼女の冷静さが出ているしいいなと思いました。また、まだ役者さんが、原作キャラと歳が変わらないので違和感がないしかわいらしいです。それに先生たちも原作通りです。スネイプのアラン・リックマンもとても似合っています。彼はベテランだし、本当は歳がいきすぎていますが、さすが大俳優だけあって、若々しいですし、原作の嫌みっぽいけど実はいい人なんじゃないか感が出ています。他の人もみなさんイギリス人でまとめていて世界観が一致しているし、素敵だと思います。ここからハリー・ポッターシリーズは続いていきますが、どんどん歳の格差が出てきますし、第1作目の本作が一番無理がなかったかなと思います。