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2jI_Yoshidaのレビュー・評価・感想

北北西に曇と往け / Go with the clouds, North by Northwest
9

ダイナミックで透明な世界に惹かれて

もしあなたが、ダイナミックな景色や透明感あふれる世界、ほんのりファンタジックなキャラクターに魅力を感じるというなら、是非ともお勧めしたいのがこの作品。魔法使いの少女の成長を描いた「乱と灰色の世界」の作者、入江亜季さんの漫画です。アイスランド島を舞台に、17歳の主人公・御山慧はクルマと話せるという不思議な能力を最大限に生かしつつ、愛車のジムニーを走らせ、営んでいるのはなんと探偵業!10代の少年が繰り広げるハードボイルドなストーリーは、慧をアイスランドへと導いた祖父のジャックや、寄り添う美しくも可愛らしい女性たちとのかかわりの中で、慧の弟・三知高の謎めいた行動と失踪をからめつつ展開されていきます。アイスランドの自然の光景と住まう人々の暮らしや文化を感じることができるのは、空から俯瞰した世界があまりにも雄大で美しく描かれているからだと感じます。厳然と存在する自然と対峙しながら繰り広げられる人々の穏やかな日々と、その世界との不協和音を奏でるような弟の不穏なストーリーというのが、絶妙なバランスで構成されている作品です。一読して後悔なし。自信をもってお勧めします。

LUCK-KEY ラッキー
7

名バイプレーヤーが主役を演じる醍醐味が詰まった作品

本作は日本アカデミー賞を受賞した堺雅人、香川照之、広末涼子「鍵泥棒のメソッド」の韓国版リメイク作です。韓国コメディ映画史上最速で観客動員数500万人を突破した作品としても知られます。
結末や登場人物への描き方は「鍵泥棒のメソッド」と違うので、両方見比べてみても面白いと思います。
本作主演のユ・ヘジンは映画好きであれば一度は見たことがある「あ、この人見たことある」という韓国映画界の名バイプレーヤーです。これまでは脇役というイメージしかなかったユ・ヘジンですが、本作では主演としてイケメン俳優とは一味違った魅力を発揮しています。「鍵泥棒のメソッド」と比べると主人公にスポットライトを当てる構成とユ・ヘジンの演技力が相まって心情の揺れ動く様が非常によく伝わる作りになっています。
こちらは『鍵泥棒のメソッド』とも通ずる部分ですが、起承転結が明解なため展開は早いものの流れをつかみやすいです。
また、起承転結が明解なことに加えて内容がとてもシンプルなので理解しやすく笑えるコメディとなっています。ですが、見終わった後には何が本当のラッキーだったのだろうと考えさせられる作品です。忙しくて時間がない方にもオススメです。

MAN WITH A MISSION / マン・ウィズ・ア・ミッション / MWAM / マンウィズ
8

洋楽要素が高いだけじゃ無いロックバンド

MAN WITH A MISSIONは、日本で活動しているロックバンドなので邦楽にジャンルは入っていると思うのですが、英語のスキルが高いので、英語のみの曲を聴くととても邦楽には聞こえないのがポイントとして高いと思います。このバンドの曲と知らずに『FLY AGAIN』を聞いた時は、どこの洋楽アーティストなのだろうかと、日本のバンドとは微塵も思わないまま感じてしまったことがあります。日本人のアーティストが英語の歌を歌っている場合には、曲そのものがおかしいわけでは無いのですが、どうも日本語の訛りとか英語としてなんかおかしく感じることが多いので、この英語のスキルの高さは、邦楽としては驚嘆します。実際、Jean-Ken Johnny氏は、海外行っている時は、日本語の様に英語で語っていて日本人(そもそも設定からして日本人ではないですが)とは思えないです。Twitterとかでも英語がペラッペラで、爪の垢飲んでその堪能さにあやかりたいくらいです。その一方で、布袋寅泰さんや東京スカパラダイスオーケストラとコラボレーションした曲を発表していたり、和田アキ子さんの曲である「あの鐘を鳴らすのはあなた」をカバーしていたりしているので、邦楽の側面としても侮れないです。