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1etanakamayumiのレビュー・評価・感想

葬送のフリーレン / Frieren: Beyond Journey's End
9

『葬送のフリーレン』アニメ版の魅力:魔法が彩る鮮やかな戦いと心温まる成長・思い出の物語

漫画『葬送のフリーレン』のアニメ化により、フリーレンの冒険と思い出、成長の物語に新たな命が吹き込まれました。原作の漫画が持つ繊細かつ深い、そして時々クスッとさせるストーリーテリングはそのままに、アニメ版では更に戦闘シーンや登場キャラクターのやり取りに漫画とは違った楽しみ方ができるようになっています。

アニメならではのダイナミックな戦闘シーンは、迫力満点です。色鮮やかな色彩と流れるような動きが、魔法の世界観を視覚的にも魅力的に映し出しています。フリーレンが展開する壮大な魔法や、フェルンやシュタルクが見せる敵との緊張感あふれる対決は、漫画では表現しきれなかった動きや光の演出等が追加されており見応えたっぷりです。

またこのアニメは海外でも高い評価を受けていて、特にフリーレンの複雑な感情や、仲間の死を受け入れつつも生き続ける強さがファンからの共感を呼んでいます。また魔法が日常的に使われる世界観や、巨大な魔物との戦闘シーンなど、ファンタジー要素も人気の1つです。

総じて『葬送のフリーレン』は魔法と冒険の世界を美しく、かつ迫力ある形で表現しており、フリーレンやフェルン、シュタルクの心の成長。そして勇者ヒンメルの言葉など多くの瞬間が心に残る作品です。原作ファンはもちろん、これからこの物語に触れる方々にも、心からお勧めしたいと思います。

デヴィッド・ボウイ / David Bowie
8

80年代を通してみるボウイの「特異性」

「Never Let Me Down(1987)」はデヴィッド・ボウイの16枚目となるスタジオアルバム。
80年代はデヴィッド・ボウイの全盛期であり、その後90年代まで続く迷走期の始まりでもある。
当作はその迷走期の象徴的な作品だろう。
70年代のカルトスターとしてのキャリアを一旦畳んだボウイは「Let‘s Dance(1983)」にてポップ・スターとして生まれ変わる。
しかし、次作「Tonight(1984)」にてオーディエンスの失望を買い、当作でボウイの音楽性に対する評価の低下は決定的になる。
そんなアルバムだからこそ、真のデヴィッド・ボウイファンが聞くべき作品でもある。
軽薄なドラムサウンド、歪んだギターサウンド、ありきたりなコーラスはまさに当時の音楽の流行に乗っかった物だし、
ギラついた衣装、ド派手な舞台装置、80年代の産業ロックミュージックを代表するかのようなボウイの出立ちは、
まるでアメリカン・ロックの全盛期とその背後の腐敗を表しているようだ。
常に世相の鏡のような存在だったボウイを通してその世界を垣間見ることができる。
キャリアにおいて常に“変化“を求め続けたボウイの特異性を80年代のキャリアから見出すことができるだろう。