皇妃さまの育児論~2度目は失敗いたしません!~

皇妃さまの育児論~2度目は失敗いたしません!~のレビュー・評価・感想

New Review
皇妃さまの育児論~2度目は失敗いたしません!~
8

転生を果たした皇妃エリサ、二度目の育児と王家再建へ向けて歩みだす。

大魔法使いのエリサはアティエン帝国の皇帝カイトと婚姻し皇妃となり、その皇子レオンを授かる。だが前世のエリサはレオンに「強き王たれ!」とあえて鬼の様な態度で接し、結果皇子は自害。絶望に打ちひしがれた瞬間転生を果たし、心新たに今度は失敗すまいと二度目の育児に挑む話。

元々母性愛の強いエリサ。皇子や従弟のアセンシオ皇子を護る為、渦巻く数々の陰謀や陰湿な罠をも見破り、皇子2人を護る為に騎士団をも結成させる。皇太子殿下に忠誠を誓うブレミールも、死の運命から回避されるのだろうか?そしてエリサに淡い恋心を抱き始めているのか?

皇子レオンを懐妊した際に魔法使いとしての魔力が消失してしまったエリサに対し、あっけなく切り捨て、己に忠誠を誓う騎士たちを平然と切り捨てようとする冷血無比な皇帝カイト。そしてエリサの元々の師匠である、狡猾で欲の深い魔法使いのウィリアムという面々…。
始めは敵ばかりに囲まれ劣勢のエリサだが、彼女の強い母性本能や、幼いレオンを自分の身と引き換えてでも護ろうとする母の愛ゆえに、時には剣を取り戦う。
そんな彼女の強い想いが次第に彼女の周囲を明るく、希望あるものへと変えて行くのだ。読者の心を動かさずにはいられない。