勇気爆発バーンブレイバーン

勇気爆発バーンブレイバーン

『勇気爆発バーンブレイバーン』とは、大張正己が監督を務める、Cygames原作のオリジナルアニメ作品。放送前は軍事色が強いロボットアニメのように宣伝されていたが、初回の放送でヒロイックなロボットが活躍する作品であることが明かされ、視聴者を驚かせた。
TS(ティタノストライド)と呼ばれるロボット兵器が存在する世界。突如始まった宇宙からの侵略に地球各地が襲われる中、自衛隊員のイサミ・アオは唐突に現れた意志を持つ謎のロボットブレイバーンに「共に戦おう」と怪しく囁かれ、これに乗り込むこととなる。

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勇気爆発バーンブレイバーン
8

地上波でこの変態アニメを放映した勇気爆発に降参!最大の敵は脚本と話数か

"ついに3月末で最終回を迎えた、『勇気爆発バーンブレイバーン』
ミリタリーロボットアニメかと思いきや、『勇者シリーズ』を彷彿とさせる熱く猛々しい意思を持ったロボットが登場し、視聴者の度肝を抜いた。
監督やメカニックデザインには、“バリってる”作画で有名な大張正己氏がその手腕を振うとなれば、これは期待せざるを得ない。

まさに“勇者ロボ”然としたブレイバーン。しかしその実態は操縦席内にテーマソングが鳴り響いていたり、BL風味のポエムを延々と朗読したり……。とんでもない変人、いや変ロボだった!
なぜかブレイバーンが一方的な偏愛を向ける搭乗者・イサミ。
生真面目な自衛隊員である彼が、ブレイバーンの意味不明なテンションに巻き込まれて、メチャクチャな目に遭うのが笑いを誘う。

ブレイバーンのキャラクターの面白さや熱血のテンション、そして振り回される人間たちの苦労に、大いに楽しませてもらった。
ブレイバーンが熱唱するオープニングや、イサミ&スミスがなぜかシャツを脱いで恋人つなぎをする、なんとも妖しいエンディングも最高だった。

難点を挙げるとしたら、随所に見られる無駄になってしまった設定や、明らかに展開ありきのキャラクターの行動か。
主にイサミと対を成す主人公であり、後に重要な役割を担うスミス。
彼の行動があまりに展開ありきで、脚本の都合で動かされている感があり、違和感がつきまとった。
これは設定を消化するだけの話数を与えられなかったゆえか。例えば24話構成であれば、設定や展開の粗も解消できたのではないかと思える。

しかし、そんな細かいことを気にするような作品では無い。
『勇者シリーズ』へのオマージュ。熱血でテンションマックスな展開。そしてそこはかとなく香るBL臭を、頭を空っぽにして楽しむ快作だった。