トワイライト ささらさや

トワイライト ささらさやのレビュー・評価・感想

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トワイライト ささらさや
8

ほっこり笑えて泣ける!癒しのファンタジー映画『トワイライト ささらさや』

『トワイライト ささらさや』は2014年に公開されたファンタジー映画。加納朋子の小説『ささら さや』が原作です。
主人公のさやは、息子ユウスケを出産後、売れない落語家の夫ユウタロウを交通事故で亡くしてしまいます。
葬式に突然現れ、ユウスケを引き取りたいと申し出たユウタロウの父親から逃げるため、叔母が遺してくれた家がある佐々良(ささら)という街に引っ越したさや。
妻と子供が心配で成仏できないユウタロウは、他人に乗り移っては度々現れ、彼女の窮地を救います。

佐々良で出会った人々も皆、クセ強めではありますが、優しく賑やかにさやとユウスケを見守ってくれます。
家族想いで少しとぼけた性格のユウタロウ、ボケたフリをする旅館の女将、口の悪いシングルマザー、言葉が話せない男の子など、個性豊かな登場人物たちが物語を賑やかに盛り上げます。しかしユウタロウに乗り移られて人格が変貌する様もこの映画の見どころのひとつであり、俳優さんの演技力に感心させられます。

さやは、おっとりしていながらも芯のある女性。シングルマザーになり始めは頼りなさがありますが、様々なトラブルを経て少しずつたくましく、強くなっていきます。
家族愛や人情味にあふれた、心温まる映画です。