テリファー

テリファーのレビュー・評価・感想

New Review
テリファー
8

「テリファー」の魅力とは?今までのホラー映画を超える恐怖

先日、かなり遅くなりましたがホラー映画好きの間で話題になった「テリファー」を観たので、その感想を伝えていきます。
ストーリーは、あるハロウィンの夜に女性2人がパーティーに参加した帰り道で恐怖体験をするいう、ホラー映画にはよくある内容です。
2人は帰り道、車で帰ろうとしますが、お酒を飲んでいることもあり近くの飲食店で食事をして酔いをさましてから帰ることにします。そこで奇妙な男性と出会い、話が進行していきます。
この映画をお勧めできる理由は2つあります。
1つ目はこの映画を鑑賞中に、常にまとわりつく「気持ちの悪い恐怖」です。開始序盤で出会う男性の放つ気味の悪さ、映画全体を覆っている不安感・不思議感がずっと見ている側に何かを「警戒」させ続けてくるのです。そしてその後、2人の女性を襲うホラー描写が常軌を超えており、張りつめていた緊張感も相まって、思わず「わっ!」と声に出してしまうほど驚かされます。
2つ目は、想像を超えた「グロテスクさ」です。どちらかというと「見たことある」「よくあるシュチュエーション」のストーリーですが、その既視感を超えるグロ描写は、見ていて気分が悪くなるほどです。現に、アメリカでの放映当時に気分を悪くして、エンディング前に退場する人が出たという話です。
この2つが今までのホラー映画を超える恐怖をもたらしている要因です。観終わったあとの安堵感は他の映画以上で「ようやく恐怖から解放された」と思うのですが、実は観終わった後も恐怖が続く内容となっています。ぜひご自身で確認してみてください。
ホラー映画好きな人も、そうでない人も、ぜひ観てもらい今まで味わったことのない恐怖と緊張感を楽しんでください。ちなみに僕は鑑賞中、緊張からずっと口が開いていて、終始のどが渇きました!

テリファー
6

不気味なところは良いがツッコミどころが多い

気味の悪いピエロのような殺人鬼が次々と人を血祭りにあげていくという、一見するとよくあるホラー映画だ。
しかし、この肝心の殺人鬼が全く声を発しないという点が、他の作品とは異なっていると言える。
奇声を発したりするのも不気味だろうけど、にやにや笑いながらもうめき声すら出さないというのは、なかなか怖い。
しかも、無理矢理小さな三輪車に乗って走っていたり、変にコミカルだったりもするのだ。
それでいて殺し方は痛そうなので、スプラッター要素もそこそこある。
ただ、この殺人鬼の奇抜さで色々と誤魔化そうとしている感じも否めない。
ヒロインが殺害の現場となる建物に入り込むシーンがなぜか省かれているのだが、
入り口があったのならそこから逃げればいいものを、なぜか彼女は袋小路へとどんどん入り込んでいく。
また、別の被害者である清掃業者の男性は、建物を見て「入れるところがない」と苛立つのだが、
ならばなぜヒロインは建物に入れたのだろう、という疑問にたどり着いてしまう。
結局最後まで、そういった細かいツッコミ部分は無視してストーリーは進んでいく。
内容なんてどうでもよく、とにかくレザーフェイスやジェイソンのような殺人鬼に魅力を感じる人には、満足のいく作品なのかもしれない。