エド・ウッド

エド・ウッドのレビュー・評価・感想

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エド・ウッド
10

史上最低の映画監督をハリウッドの奇才が描く

ティム・バートン監督作品。主演;ジョニー・デップ。アカデミー賞助演男優賞受賞(マーティン・ランドー)

映画をこよなく愛する青年エド・ウッドは、ハリウッドで映画監督を目指すが、現実は厳しく下働きの毎日だった。ある日、彼はひょんなことから往年の名優ベラ・ルゴシと出会う。意気投合した二人は映画を撮るが、世間の評価を得ることはなかった。実在の映画監督エド・ウッドの生涯を描く伝記映画。

エド・ウッドは、その生涯のうちに十数本の作品を撮りましたが、一つとして良い評価を得たものはなく、上映後には観客があまりの詰まらなさに暴動を起こすほどでした。晩年は、映画を撮らせてもらえず世間からも忘れられ、孤独のうちに人生の幕を下ろすこととなりました。しかし、少年期のティム・バートンは彼の「プラン・9・フロム・アウター・スペース」の大ファンでした。それが本作の制作に繋がったのです。特に、映画の撮影シーンはファンなだけあって極めて忠実に描かれています。また、ジョニー・デップ、ビル・マーレイ、サラ・ジェシカ・パーカーといった豪華な俳優陣も見どころです。ベラ・ルゴシを演じたマーティン・ランド―は、特殊メイクによって本人そっくりです。
本作を観た後は是非、エド・ウッドの監督した作品も観てみることをおすすめします。酷い映画ばかりですが、どこか愛らしく感じるはずです。