バババババディ!!

バババババディ!!のレビュー・評価・感想

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バババババディ!!
8

設定がブッ飛んでいて面白い。打ち切りなのが残念。

そう遠くない未来の日本。そこでは犯罪防止のため、免許によって殺人が合法化されていた。最低なクズ教師の烏丸は、その免許を手に入れて殺し屋になるのが夢。ライセンス試験の面接を受けることになったが、面接官はなんと自分が学校で毎日イジメている生徒である赤羽だった。烏丸は憧れの賞金稼ぎライセンスを手に入れることが出来るのか!?
登場人物(特に主人公である烏丸)の性格と舞台設定がかなりブッ飛んでいるため、読む人を選ぶ作品。マンガを読むときに登場人物への感情移入を大切にする人には向かないかも知れない。
所々に感動させるようなシーンはあるが、どちらかというとこの作品は感動するために読むのではなく、
・教師なのに救いようのない超クズで、絶対友達にはなりたくないと感じさせる主人公・烏丸
・殺し屋の時とのギャップが魅力になっているいじめられっ子・赤羽
・主人公とは別方向でクズな、どうしようもないけれど笑える殺し屋二人組
・めっちゃ可愛い烏丸の妹
・その他もろもろの脇役
たちの掛け合いを楽しむように出来ていると思う。ブラック度が高めでドライな、たまにちょっと良いエピソードの入っているコントだと思えばいいのでは。
絵が個性的で上手い。キャラクターデザインが魅力的だし、背景の描き方と人物の絵柄が合っていてセンスの良さを感じる。絵柄を見て惹かれるものがあったら読んでみるのがお勧め。話もテンポ良く進んでサクサク読める。これから話が本格的に始まるという所で完結しているので打ち切りだったのだろうと考えられるが、ここで終わってしまうのが非常に惜しい。
読む人を選ぶのと、2巻で完結してしまうのが残念なため星8つ評価。個人的には満点を付けたい。