糸

『糸』とは、2020年に公開された日本の恋愛映画で、中島みゆきの楽曲『糸』にプロデューサーの平野隆が着想を得て制作された。監督は瀬々敬久。平成元年生まれの高橋漣(たかはしれん)と園田葵(そのだあおい)は、美瑛で出会い恋に落ちる。しかし大人たちの都合で引き裂かれ別々の人生を歩む。出会ってから18年経って平成という時代も終わりを迎えるとき、互いを忘れられなかった漣と葵は再び手を取り合うために動き出していた。この物語は、漣と葵、その周辺の人々の軌跡を「平成」という時代にのせて描く作品となっている。

hallyas8のレビュー・評価・感想

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8

ツインレイの物語

よくある一般的な恋愛に関するストーリーというよりも、少し複雑な心境を綴った物語です。
主役の二人が惹かれ合っているにも関わらず、世間や常識などに邪魔をされながら思うように結ばれない。お互いにそれぞれの幸せを持ってはいるものの、繋がっている心の奥底では相手を求めずにはいられなくなっていく。
「ツインレイ」と呼ばれる二人としての物語であり、「無償の愛情」を常にテーマとして挙げているように感じます。
主題歌である「糸」になぞらえて「ミサンガ」を使用したり、どのような形でもお互いに繋がっている事を何度も確認しながら、それでもお互いの道を歩んで、様々な事を学びに変えていく。
信用し、裏切られ、人間の醜い部分を沢山見てきても尚、人を信じてしまう主役の二人が一番幸せである「一緒に居る事」を望んで、最終的には「阻まれていた世間からの後押しも相まって、幸せな結婚」へと歩みを進める。
決まった仕事を飛び出して挑戦し続けていく事の大切さ。
「努力」が必ず功を奏すという大切な価値観。
認められる事の大切さ。
幼い子供の意見をきちんと聞く素直さ。
その気持ちが大切であり、持ち続ける事で、「血縁」「様々な契約」などを飛び越え、自分のみならず周囲を幸せ空間なっていく。
とても色々と考えさせられました。