沈黙の艦隊

沈黙の艦隊

『沈黙の艦隊』とはかわぐちかいじによって1988年から1996年まで『モーニング』に連載されていた、架空の戦争・軍事政策をテーマとした漫画作品、およびそれらを原作としたラジオドラマ、アニメ、映画作品である。政治的な陰謀や軍事技術の進展による国際関係の緊張を背景に、架空の最新鋭潜水艦「やまと」の艦長である海江田四郎とその乗組員たちの活躍を描いている。本作は、そのリアルな描写と緻密なストーリー展開で高い評価を受けた。

kkk333のレビュー・評価・感想

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沈黙の艦隊
9

壮大なテーマ、不朽の名作

かわぐちかいじ先生の30年ほど前の作品。その後アニメ化されていますが今回はマンガのレビューです。日本製だが実質アメリカの指揮下で製造された原子力潜水艦の館長が主人公という設定です。テスト航海に出て、そのまま亡命、さらにその潜水艦で独立国家宣言をする、というのが最初の流れです。一見無茶苦茶なようですが、行動原理や思想が実に合理的。今でいうとN国党の立花さんがちょっとかぶります。海の中にもぐって無線を発信しない限りどこにいるか誰にもわからない、という特性を最大限にストーリーに生かしています。そしてもう一つは核弾頭ミサイルを搭載しているかもしれない、という切り札で実際は使用することなく、たった一隻でアメリカ最強艦隊ともいえる第七艦隊が一歩も動けくしてしまう、戦術の天才でもあるのです。(連載当時)アニメ化されていないマンガの名ゼリフってなかなかないですが、このシーンの主人公のセリフ「わが艦の兵器は通常にあらず」は今でも心に残っています。また、軍事のみならず政治面でもアメリカ大統領が日本の総理大臣にこの事件の責任追及をし、そちらのストーリーも同時進行します。政治と軍事を分裂する、というテーマの中、主人公の運命、日本の進むべき道など壮大なマンガ、是非読んでください。