PSYCHO-PASS / サイコパス

PSYCHO-PASS / サイコパス

『PSYCHO-PASS』(さいこぱす)とは、2012年からアニメの放送が開始した日本オリジナル作品。 第1期のアニメ放送で人気を博した『PSYCHO-PASS』は、第2期とつづき第3期が放送されている。 また、映画も4作品公開されるほどに人気のアニメ作品になっている。
舞台は人が犯罪を犯す可能性を犯罪係数として可視化できるようになった近未来。 ドミネーターと呼ばれる拳銃型機械を用いて警察が犯罪係数の高い人々を逮捕・排除する世の中で警察官である主人公の常守朱(つねもり あかね)と執行官の狡噛慎也(こうがみ しんや)や仲間たちが凶悪犯に立ち向かいながらも抱えた闇と戦っていく。管理社会のディストピアのなかでの犯罪者、刑事の物語が描かれており、特殊能力バトルではなく、互いの知能を駆使した「知恵比べ」が中心となる。
アニメの『PSYCHO-PASS』は、漫画の『監視官常守朱』というタイトルを元に作成されており、漫画は全部で6巻ある。 他にもアニメと付随した漫画も発売されている。

nyaaankoroのレビュー・評価・感想

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PSYCHO-PASS / サイコパス
10

もしかしたらあり得る世界。システムに今と未来を支配された世界

人間の適職や適した結婚相手、そして将来犯罪を犯す可能性までを測定する「シビュラシステム」に支配された、2210年付近の日本を舞台にした、近未来刑事ドラマのアニメーションです。
主人公の常守朱は、厚生省の公安局に所属するエリートであり、シビュラシステムに認められた監査官。メンタルが健全な彼女は、犯罪係数の高いいわゆる潜在犯たちをまとめながら、事件を解決していきます。公安局で仕事をする潜在犯たちは執行官と呼ばれ、犯罪者と同じ気持ちになれることを武器に、朱と共に事件解決に当たります。
PSYCHO-PASSの世界では、刑事が持つ武器でさえシビュラシステムが支配し、犯罪係数の数値により、殺処分か拘束かを決めるドミネーターを用いるのが特徴です。ひとつひとつの事件も凄惨なものだったり、影に黒幕がいたりと手に汗握る展開ですし、危険な職場ということもあり、犠牲者が出てしまい、見ている側はショックを受けることもあります。ですが、善悪の判断をシステムに依存し盲信する未来は、もしかしたらあり得るかもしれないと、考えさせられるアニメでもあります。テレビシリーズや劇場版、小説などで描かれる、登場人物たちの辛い過去や正義への想いも、胸を熱くするお話ばかりです。