神様のバレー

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神様のバレー
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天才アナリストと弱小バレー部が全国制覇を目指すバレーボール漫画

実業団男子バレーボールチーム「日村化成ガンマンズ」のアナリスト阿月聡一が、万年一回戦負けの弱小中学バレー部のコーチとなり全国制覇を目指すバレーボール漫画。

阿月聡一は「嫌がらせバレー」を武器に弱小だった「日村化成ガンマンズ」を2年連続でリーグ優勝に導いた実力を持つ敏腕アナリスト。自分のバレーは世界に通用すると自負する阿月は、全日本バレーの監督となり世界一になるという野望を持っている。しかし大胆不敵かつ歯に衣着せぬ物言いが原因で、チームの監督とは良い関係が築けていない様子。
ある日の試合後、日村化成の会長がチームの激励に訪れる。その際、監督の指導力に不満を持つ阿月は会長の前で監督に対して「俺に監督の席を譲れ」と発言。それを聞いた会長は一つの条件を提示する。それは、会長の友人が経営している学校のバレー部のコーチとして全国優勝に導くことができれば「監督の座」を用意するというもの。しかもその監督の座とは、阿月が現在所属している「日村化成ガンマンズ」ではなく「全日本男子バレー」だと言う。世界一の野望を持つ阿月はこの条件を快諾。さっそくコーチに就任する学校に訪れた阿月は、自分がコーチをするのは中学生だということに気づく。高校バレーでは全国制覇のチャンスは「インターハイ」「国体」「春高」の3回あるが、中学バレーでは「全中(全日本中学校バレーボール選手権大会)」の1回しかチャンスがない。全日本の監督の座はそう簡単に手に入らないことを自覚する阿月だが、それでも自信ありげな様子。
阿月がコーチとなった学校は「私立幸大学園中学校」。学問に力を入れる進学校であるが、今後はスポーツにも力を入れるために優秀なコーチを探していたという。監督には元全日本女子バレー代表候補の鷲野孝子がいたが、指導方針は精神論主義で非効率。鷲野の指導レベルの低さに呆れる阿月だが、なぜか補欠メンバーに目をつけ、2週間後に全中の地区予選を控えた彼らに秘密の特訓を命じる。地区予選前日、阿月は秘密の特訓を積んできた補欠メンバーに衝撃の事実を告げる。それは明日の試合を補欠メンバーでジャックするというもの。秘密の特訓はそのための準備だったという。うろたえる補欠メンバーたちを尻目に、阿月は不適の笑みを浮かべる。全国制覇への第一歩となる初勝利を目指して、弱小バレー部の快進撃が始まる。