コジコジ / COJI-COJI

コジコジ / COJI-COJI

『コジコジ』とは、漫画家さくらももこによる日本の漫画作品、及びそれを原作としたアニメなどのメディアミックス作品。漫画は『きみとぼく』で1994年から1997年まで連載され、アニメは1997年から1999年まで放送された。メルヘンの国に住む主人公「コジコジ」と、その仲間達の日常生活を描いた作品。さくらももこの持ち味であるシュールさやブラックジョークをふんだんに用いて描かれている。

yuri_rry3のレビュー・評価・感想

レビューを書く
コジコジ / COJI-COJI
7

第1話「コジコジはコジコジ」

メルヘンの国に住んでいるコジコジは、学校のテストで-5点をとって、担任の先生に放課後に職員室へ来るように言われます。「日頃何をしているんだ」と、不出来を叱る先生に対してコジコジは、一切委縮せずに「寝て食べて遊んでる」と正直に言います。将来は何になりたいんだと聞かれ、「コジコジはコジコジだよ」と、まるで哲学の真理のようなことをかっこつけずにさらっと告げます。
一方、コジコジの友達で半魚鳥の次郎くんは、職員室の窓から一部始終を見ていて、コジコジの自論に驚嘆しました。その日の夜、お母さんにテストの悪い点数を叱られたときに、「おれは次郎で、次郎でしかないんだよ」とコジコジの真似をします。しかし、お母さんに「立派な愛されキャラになって楽をさせろ、いつまでも次郎のままじゃ困るんだよ」とぶたれてしまいます。
テスト返却時に、次郎くんは点数が悪くてお母さんに怒られると落ち込んでいました。コジコジは何も動じずに「これを見て元気だしなよ」と、自分の-5点のテストを差し出します。
テストの点数が悪かったという同じ出来事に対して、2人の反応は大きく違っています。これは次郎くんに日頃からお母さんに怒られたり、ぶたれたりなどの耐え難い外的要因が有って、宇宙から生まれて宇宙そのものが両親であるコジコジは、身近な存在の親から「あれが正しい」「こうしないとダメ」と言われたことがないから心の持ちように大きな差があるのではないか、と感じました。そもそも、広大で強大なパワーを持つ宇宙から生まれたコジコジにとっては、テストの点数やたった1人の先生のお怒りなど気にすることではないから、強靭なハートでいられるのでしょうか。なんにせよ、HSPな書き手は、些細なことを時間をかけて気にしすぎるので、その図太い大らかさを分けていだたきたいです。