名探偵コナン ベイカー街の亡霊

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名探偵コナン ベイカー街の亡霊
8

1つの事件を親は現実世界で、子は仮想世界で協力し謎を解け

コナンたちは、次世代のゲーム「コクーン」のゲーム発表会パーティーに来ていました。繭のようなカプセルコクーンに入り、五感を使って仮想現実で遊ぶというものです。パーティーには、財閥のトップとその子供達が沢山来ていました。
コナンたちは、財閥の3人の子供達と出会いました。その子供たちは凄く生意気でした。財閥の子供たちは、コクーン体験者「選ばれし者」でした。少年探偵団達は羨ましく思います。
コクーンの中にある5つの世界のうちの1つに関わった人として、新一の父親工藤優作が来ていました。コナンは、博士から選ばれし者のバッチを受け取りました。

会場が暗くなった時、開発責任者の樫村忠彬(かしむらただあき)が殺されました。小五郎とコナンは、殺人現場に向かいました。コナンは被害者の残したJTR(ジャックザリッパー)の意味に気づき、仮想現実の1つ19世紀を舞台にしたゲームがカギを握っていると思ったコナンは、バッチを使い事件のヒントを探りに行きます。
人工知能ノアズ・アークが支配する仮想現実で、ジャック・ザ・リッパーの正体が分かるのか、ノアズ・アークの目的は何かという物語です。

見所は、目に見えなくても信頼しあっている親子の絆です。この作品では父優作は現実世界、子新一は仮想現実でバラバラながら、お互いを信じ謎に挑む姿が魅力です。パーティーでは遠い親戚という事になっていて、パーティー会場でも目で会話をするだけにとどめています。
ゲームは、ストーリーが変わったとはいえ父親が作ったゲームです。コナンがヒントを集めて正解にたどり着く姿や、ピンチの時は助けを求める姿が、信頼し時にはしおらしい子供の新一の姿が見られて新鮮な気持ちになると思います。

現実世界では優作が、「謎を解ける」と信じて子供の推理の内容を少し楽しそうに見ています。現実世界に帰って来た時に少し誇らしげに意地悪に話す姿は、「父の背中は偉大でカッコいい」と思いました。なかなか見られない師弟のような信頼した親子関係が魅力です。