かがみの孤城

Shouhei_kanai5のレビュー・評価・感想

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かがみの孤城
8

原作へのリスペクトが感じられる良作

辻村深月の原作が気になっていたため、観に行った。時間がなくじっくり原作を読み込む前に映画を見たが、概ね原作の通りだった。
映画である以上、ストーリーの削除は覚悟していたが、よく原作が織り込まれていたと思う。こころ以外の子のストーリーももっと観たかったが、時間の制限がある以上仕方がない。城に持ち込まれていたのがテレビゲームからボードゲームになっていた所が少し気になった。
ストーリーを知って観た身としては、最初のこころの教室に行くシーンから伏線があって面白かった。主人公のこころの過去のいじめのシーンでは、自分の昔の学校生活と重ねてしまうくらいリアルな描写だった。学校に馴染めない経験を持つ人には、多かれ少なかれ何処か共感するところがある作品だと思う。

声優についてはあまり詳しくないが、マサムネの声が某少年探偵の声のまんまで、決め台詞を言った時は少し笑った。これには賛否両論あるが、個人的には話の流れから外れてなかったし、この位のネタは許されていいのではと思った(それほど声がコ○ンだった)。公開してだいぶ時間が経ってから観に行ったので、上映期間延長記念として、最初の入場特典で配っていた後日談のイラストが最後に流れた。説明文は少ないが、妄想が掻き立てられるいい絵だった。