秒速5センチメートル / 5 Centimeters per Second

秒速5センチメートル / 5 Centimeters per Second

『秒速5センチメートル』とは、2007年に公開された日本のアニメーション映画作品およびそれを原作とした小説・漫画などの派生作品。「君の名は。」(2016年)で有名な新海誠監督の劇場公開長編第3作目。思春期から成人までの男女の心の距離と速度をテーマとした3つの短編の連作。現実の現代日本を舞台に、少年・少女を主人公とした恋模様や葛藤が描かれる。

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秒速5センチメートル / 5 Centimeters per Second
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アニメーション映画監督の新海誠監督の名作作品の一つ「秒速5センチメートル」

2007年に新海誠監督によって製作された映画「秒速5センチメートル」。新海誠の作品としては、「ほしのこえ」「雲の向こう、約束の場所」に続く3作目の劇場公開作品にあたる。
映画の作りとしては短編3作品で構成されており、作中の3番目の話が映画のタイトルとして採用されている。
ジャンルは「恋愛・ロマンス・アニメ・青春」。映画としては短めで、全体通して60分程度の作品となっている。
作品の題名の通りではあるが、時間や距離といったものがテーマの軸となっており、男女間の気持ちの距離や遠く離れてしまうような位置的距離、心の成長の時間の違いや、大人になっていくことですれ違っていくことによる時間の表現など、まだ大人になりきれていない男女の微妙な淡い距離感や時間の流れを秀悦に描いている。
また、この映画では歌手の山崎まさよしの「One more time, One more chance」が、主題歌として採用されている。
主に短編3部の3番目の「秒速5センチメートル」の話の中で使われており、映像のきれいさに定評のある新海誠の作品との相乗効果でより映画へ引き込む役割を見事に果たしている。
一般的な恋愛映画だと思って見ると少し違う印象を受ける映画ではあることは間違いないが、なぜ映画のタイトルが「秒速5センチメートル」なのか、その意味をぜひ確認して欲しい。