BUMP OF CHICKEN / バンプ・オブ・チキン

BUMP OF CHICKEN / バンプ・オブ・チキン

BUMP OF CHICKENは日本の4人組ロックバンド。通称バンプ。
星や宇宙を題材にした曲やMVが多く、音楽性のスタイルはエモーショナル・ハードコアに分類され、デビュー以来一貫している。
抽象的で物語性のある歌詞も魅力で、独特の世界観を構築。その世界観はファンを虜にしてやまない。
デビュー時には若い世代を中心に人気を集め、今もそのファンたちは熱狂的なファンとして定着している。

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BUMP OF CHICKEN / バンプ・オブ・チキン
8

『エンターテイメントの支え合い』なないろ

2021年5月17日配信、ミュージックビデオ公開。
12月22日CDパッケージ発売。BUMP OFCHICKENとして16枚目の配信、CDパッケージとしては27作目の作品。NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の主題歌である。配信、CD共にジャケットは青い空の上の雲が虹色に『なないろ』に染まっているように見える。歌詞の中には天気や人間の力ではどうにもならない自然、それが時には災害になることを連想されるが、人間にしかできない力はたくさん、七色なないろ以上あるということをリスナーに伝えているように、まるで大人が子どもに語りかけているように感じる箇所もある。「未来は明るいよ。」と。

タイアップの『おかえりモネ』は東日本大震災が題材だ。震災が起きたことで主人公の周りの家族や友人達が傷ついてきたことは自分が負わせてしまったのではないか、自分の傷など比べ物にはならないのではないかと今までの連続テレビ小説とは少し異なる自分の大切な人を心の底から知り心を寄せ、自分の抱えられない思いを我慢しながら大切な人たちの傍にいるという難しい役所であったと感じる。そんな主人公モネに対する応援歌のようにも感じた。
モネの周りにも一人一人色濃い力強い家族仲間がいるというメッセージも曲を聴きながら感じた。
タイアップというものはとても難しいものであり、BUMP OF CHICKENの曲としてリスナーに向けて歌うこと、ドラマのストーリーに合わせる二つ成り立たせないとならない。今回はドラマの主人公に対して送った応援歌三つ成り立たせていたように感じる。
劇中には吹奏楽に関する物語も入っている。
曲中の間奏の管楽器がとても美しい。
第72回紅白歌合戦ではおかえりモネの最後のシーン気仙沼の海を舞台にBUMPOFCHICKENがおかえりモネの出演者と共演した。
人間にはどうにもならないことも人間の心にしかつかない傷もいつか必ず明るい色、それぞれの綺麗な色に変わっていく。それは仲間と共に染まっていく。
何の皮肉か分からないがちょうどコロナ禍にあった時の作品でありおかえりモネもその際の放映だ。
エンターテイメントも困難であるコロナ禍の中での支え合いのようにも感じた。