コジコジ / COJI-COJI

コジコジ / COJI-COJI

『コジコジ』とは、漫画家さくらももこによる日本の漫画作品、及びそれを原作としたアニメなどのメディアミックス作品。漫画は『きみとぼく』で1994年から1997年まで連載され、アニメは1997年から1999年まで放送された。メルヘンの国に住む主人公「コジコジ」と、その仲間達の日常生活を描いた作品。さくらももこの持ち味であるシュールさやブラックジョークをふんだんに用いて描かれている。

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コジコジ / COJI-COJI
10

メルヘンの国でシュールな世界を満喫

コジコジとは、ちびまる子ちゃんでお馴染み、さくらももこ先生の作品だ。メルヘンの国を舞台に、謎の宇宙生命体である主人公のコジコジとゆかいな仲間達が織り成す、可愛く、夢があり、シュールで奥深い作品となっている。コジコジは見た目はくまのぬいぐるみのように愛らしいが、基本的に本能のまま生きている。のほほんとしていて、何も考えていない失礼な発言や言動に、友達で半魚鳥の次郎からよくツッコミを受けるも気にしない。この二人の掛け合いも見どころの一つだ。そんなコジコジの事を、仲間たちはバカだと思っているが、実はすごい。おそらくペンギン村の村民もびっくりすると思う。友達のカメ吉くん。彼は普段はおとなしい性格だが、本気で怒ると異次元殺法「カメの思い出」という必殺技を出すのだが、これは長く生きるカメの思い出をパワーに変えて繰り出す技で、簡単に出来るものではない。しかし、コジコジはこれを簡単に出して見せる。
また、全員が長生きのメルヘンの国で、一番の長寿は誰かという話題になった際、一番長生きと言われている「長生きばあさん」に会いに行くことに。開口一番『ひさしぶりだね』というコジコジに、一同困惑。長生きばあさんの年齢は13億歳とのこと。長生きばあさんはコジコジの事をはっきり覚えていないようだが、『子供の頃、くまのぬいぐるみとにらめっこをして遊んでいたが、一度も勝てなかった』とのこと。その場にいた誰も、そのくまのぬいぐるみがコジコジだとは気が付かない。
三日月の夜になると心も見た目も別人のようになるナゾ怪人のスージー。普段の悪魔のようなスージーとは全く似ても似つかず、誰も同一人物だとは知らないが、コジコジは普通にスージーと呼ぶ。きれいな心のスージーは、『ナゾ怪人の私が教会へはいけない』と、クリスマスパーティーの参加に戸惑っていると、『コジコジもいくよ。誰でも行っていいんだよ』と声をかける。
皆がただのバカだと思っているコジコジは、実は強く優しいのだ。メルヘンの国の仲間たちはコジコジのすごさを知らないが、読者、視聴者にはコジコジの魅力がビシビシ伝わってくるだろう。その温度差がまた面白い。