目次

  1. あらすじ
  2. タクシーのヘッドライトが迫ると同時に鳴り響く重低音にはホラーさえ感じられた
  3. 斜め20度辺りを突いた奇妙な味わいのラスト
  4. まとめ

あらすじ

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久々の再会を果たしたリュックと友人クリスは、パーティからの帰り道に乗り込んだタクシーで料金を払わずに逃走してしまう。しかしそのタクシーの運転手は2人を執拗に追い回し、命までも狙いはじめる。

出典: EIGA.COM

タクシーのヘッドライトが迫ると同時に鳴り響く重低音にはホラーさえ感じられた

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ひたすら追いかけっこをする映画だと思っていましたが、良い意味で裏切られました。確かにジャンルはサスペンスかもしれませんが、私はホラー的な匂いを嗅ぎとりました。どこに逃げても必ず現れるタクシーと、その登場に合わせて鳴り響く重低音。このパターンは作中で何度も繰り返されるのですが、その繰り返しがどこか待ち遠しくなってしまいます。来るぞ来るぞと思って、いざヘッドライト共に音楽が鳴り始めると密かな高揚感さえ抱いてしまいます。

タクシードライバーは帽子を被っており、そのツバの影により目元が見えなくなっています。もちろん意図的な演出。これがホラーな雰囲気にさらに拍車をかけています。とにかく魅せ方が上手く、タクシードライバーの得体の知れなさを見事に描き切っています。本格的なホラーを撮らせたら割と良い線行くのではと思わず考えてしまいましたが、これは余談ですね。

斜め20度辺りを突いた奇妙な味わいのラスト

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斜め45度まではいきません。視聴者の想像を完全に上回っているというわけではなく、どちらかという変化球に近いラスト。2人組の男性を追いかけ回したタクシードライバーはなんて、正義の味方だったのです。冗談ではなく、本当にそんな感じです。悪を持って悪を制すといったアウトローなヒーローですが、ドライバーが男性たちを追いかけ回したのも、過去に彼らが犯した罪を清算する為なのでした。

予想できなかったとはいえ、手放しに称賛できるエンディングではありません。説得力が皆無だからでしょう。ノートを1冊読んだだけで改心し、タクシードライバーの跡を継いで正義の味方になる2人組の片割れ。どうしてそうなった。文字だけを読んで誰もが正義に目覚めるのならば、この世に悪など存在しないでしょう。そんなことを言っても映画は架空の物語ですし、しょうがないんですけど、それでもやはり突っ込みたくなりました。面白かったんですけどね、それなりに。

まとめ

後味は悪くない。悪くないけど、どこか違和感が残ります。ラストで少しエッセンスを利かせたかったのは分かるのですが、そのエッセンスの方向性が何とも微妙。あ、そう来るんだ、へえ。で終わってしまうような薄い味付けになってしまっています。とはいえ、観始めた時には想像できなかったラストであることも確かです。奇妙な味わいのある映画でした。興味があったらぜひご観賞ください。