目次

  1. 勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし
  2. 人間にとっての最大の悪は鈍感である。感じる力を持っている人間は絶対に伸びる。
  3. 失敗と書いて”せいちょう”と読む
  4. 最後に

勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし

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書の一説:「なぜ負けたのか、どこに問題があったのか、それを必死になって考え、勝利に転化することを心がけてきた。それこそが弱者の兵法の真骨頂である」。

何か神風が吹いたかのようにラッキーなことが起こり、勝手に勝ちが転がり込んでくるなどということがあります。つまりこれが「不思議な勝ち」というやつです。でも勝つときと違って負ける場合は、何かしらの原因が存在します。それを追求し、対策を考え、実行に移す。これが負けを減らし、勝つ確率を高めていくことにつながるということですね。
「弱者の兵法」と表現していますが、こういうことをしっかりやっている組織こそが、そもそも負けが少ない「強者」たるもの。「弱者」とは、「負けのをそのまま放っておいて生かさない者」といえるのではないでしょうか? 負けをアンラッキーによるものとして片付けずに、しっかり生かそうということがこの言葉に込められていると思います。

人間にとっての最大の悪は鈍感である。感じる力を持っている人間は絶対に伸びる。

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書の一説:「考えるにはまず、感じなくてはならない。思考力のなさは、感じる力、すなわち感性の欠如から始まる。感じるということはちょっとした変化や移ろいに気づくことなのだ」。

ひと昔、「指示待ち族」なる言葉が流行した時期がありました。いわゆる指示されないと動かない、動けない。そういった現代の若者たちを揶揄するような表現です。「言われないと動けない」ということは、自分自身で考えて行動できないということ。「考えられない」ということは、即ち「感じる力がない」ということになります。
一流選手ほど、この「感性」というものが鋭いといわれます。だから、失敗しても、それを修正する能力に長けているということがいえます。ゆえに、一流選手は安定した素晴らしいパフォーマンスができるのでしょうね。
野村氏は、「教え過ぎが何よりもいけない」としています。さらに続けて、「”感じる力”というものは、”夢・希望・目的”を強く持つことによって湧き出てくるものだ」と述べています。源泉は「こうなりたい」という強い願望なのですね。

失敗と書いて”せいちょう”と読む

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書の一説:「失敗を恐れていては、人は成長しない。大切なことは、その失敗を反省し、次は成功するようがんばることなのだ。それが、その人間を成長させる」。

野球人として生きてこられた野村氏は、この失敗を野球に例えてこう述べています。「野球と失敗のスポーツ。10回打席に立って、3回ヒット打てば一流打者の証。つまり裏を返せば7回も失敗するのがバッティング」として、「失敗が問題ではなく、その結果に至るプロセスが大事」としています。
さらに、「日頃から準備することが大切で、その準備をしたうえでの失敗なら構わない。なぜならそれは、明日につながるから」と述べています。準備をしっかりしたうえで臨み、あとは失敗を恐れずに思い切りやる。その積み重ねが、「成功」を自分に手繰り寄せる秘訣なのでしょう。

最後に

プロ野球の現役時代、そして監督としても数々の実績を残してきた野村氏。その氏の言葉の一つ一つには深みがあります。長年にわたり、プロ野球という厳し世界で生きてこられた経験値。そして、その経験値を風化させることなく、そこから多くを学び、自分の血肉にしてきた一つ一つの積み重ねの賜物なのでしょう。本書では野球になぞらえる事例が多くありますが、野球に限らず、ビジネスの場面や人生を生きる上でも大きなヒントを与えてくれる良書だと思います。これはおすすめです!