僕の心のヤバいやつの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『僕の心のヤバいやつ』とは、桜井のりおによる漫画、およびそれを原作としたアニメなどのメディアミックス作品。日々殺人の妄想をしている中二病な中学2年生「市川京太郎(いちかわきょうたろう)」は、クラスのマドンナ的存在である美少女「山田杏奈(やまだあんな)」に特別な感情を抱いていた。ひょんなことから山田の意外な一面を垣間見た京太郎は次第に彼女と打ち解けるようになり、二人は次第に恋仲になっていく。本作には切なく甘酸っぱいエピソードやセリフが数多くあり、多くの読者を魅了し続けている。

「僕をなめるなよ」

京太郎は修学旅行で京都に赴いた。
京太郎は山田と2人きりで話がしたかったが、班行動となるとそれは難しい。さらに、班にはクラスの熱々なカップルを祝いたいというクラスメイト安藤カンナもいる。そんな中、山田は伏見稲荷の千本鳥居に京太郎を誘う。
山田は京太郎に修学旅行を楽しんでいるかと聞く。その問いの前に京太郎は、山田自身が修学旅行を楽しめていないことに気づいていた。山田の頭の中は同日に行われるオーディションのことばかりだった。直前まで修学旅行をとるか、オーディションをとるか悩んだあげく、修学旅行を選んだ山田。どちらか一方を選んだからといって、未練は捨てきれない。
京太郎は許せなった。山田は京太郎が楽しめるように修学旅行を選んだ。林間学校を休んだことや学校が嫌いだった過去もある京太郎を想ってのことだった。京太郎が楽しければ自分も楽しい、そう思ってるはずなのにずっとオーディションのことが頭から離れない。そんな自分を自分勝手だと言って謝る山田。その時京太郎は狐のお面をかぶり「僕をなめるなよ」と言った。山田が自分を変えてくれた。新しい世界をみせてくれて、世界がどれほど美しいかを教えてくれた。京太郎を取り巻くほぼすべて、今があるのは山田なくしてはなしえなかった。新しい友達ができ、学校が好きになった。だから山田がたとえいない修学旅行でも楽しかっただろう。強くなったから自分は大丈夫だという意味で「なめるなよ」と言った。京太郎はお面の裏で泣いていた。
その後、京太郎は山田に「好きだ」と告白する。

「世界がこんなに綺麗だって気づかせてくれた山田が好きだ」

修学旅行の伏見稲荷で京太郎が山田に「世界がこんなに綺麗だって気づかせてくれた山田が好きだ」と告白する。
山田がいなかったら自分はここまで変わらなかった。新しい世界を見せてくれたし、世界がどんなにきれいなのかを気づかせてくれた。以前の京太郎では考えられないほどに、素直でまっすぐな想いが込められた名セリフである。

山田杏奈の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「そう言われるのが一番くやしい」

山田は体育のバスケの授業で鼻を負傷した。後日、山田はクラスメイトの女子らといつものように戯れる。
鼻が折れてて曲がったままだったらどうしようかとすごく怖かったという山田。当初、モデルの撮影日だったが鼻を負傷したためにキャンセルとなった。山田は母親や萌子からは「しょうがないよ」と慰めの言葉を送られる。しかし、山田は涙する。中学生だからしょうがない、子供だから怪我することもあると言ったような子ども扱いをするような言葉をぶつけられるのが一番くやしいと泣いた。京太郎はその言葉を聞いて、山田は周りの子たちとは一歩も二歩も先をいっているような感じがした。普段子供っぽい無邪気な性格の山田だが、意外にも大人になりたい、変わりたいという気持ちが強いことがわかる名セリフ。

「いつか大切な人にも嫌われちゃんじゃないかな」

山田は、自分に好意を寄せられている南条を諦めさせるために、京太郎と仲のいいアピールを見せつけた。
そのことに京太郎は山田に利用されたと勘違いし、一時的に距離を置いたことがあった。山田はその時怖くて仕方がなかった。「自分は周りの人に恵まれすぎてて本当はすごく迷惑かけてるって気付いてなかったから、いつか大切な人にも嫌われるのではないか」という恐れがあったのだ。京太郎は山田の胸中をきいて、自分が弱いせいで山田を知らず知らず傷つけていたことを謝った。ささいな行き違いが修復され、また一歩恋が進展した。

「もう言えない」

ある日、山田と京太郎はいつものように図書室で他愛のないやり取りをしていた。流れで山田が出演する映画の話になり、その役作りにセリフの練習をすることになる。その役の決め台詞「マジきもい」の言い方がよく掴めないため、京太郎を相手に「マジきもい」というセリフの練習が始まった。京太郎にむかって「マジきもい」と何度も試行錯誤しながら連呼していたが、次第に周囲の目が気になり始める。そこで山田は京太郎と2人きりになるために人気のない準備倉庫室の狭い個室に移動した。
山田は今から映画の撮影が始まり、公開は再来年の春になるという。そのころには二人は中学を卒業しているだろう。
自分は卒業しても山田と今みたいな関係でいられるのだろうか。京太郎はふとそんななことを思う。今の関係をかけがえのないものに感じている。一緒の高校に通えるかもしれないし、別々の道を歩むことになるかもしれない。
「映画、観てくれる?」という山田の問いに対し京太郎は「わからない。でも観られるよう善処する」と答えた。
さらに「観られる…よう 善処する」と真剣な面持ちで言い直した。
それを聞いた山田の表情はパッと明るくなり、セリフの練習をやめてその場を去ろうとする。京太郎は練習はもういいのかと呼び止めたが山田は「もう言えない」と答えた。
山田がどう変わったとしてもしっかり受けとめようとする覚悟が、山田にも伝わった。「キモい」とはもう言えない。
京太郎の覚悟が山田には魅力的に、かっこよく見えた。思わずニヤニヤしてしまう名シーン。

京太郎に本命チョコを贈る山田

山田はクラスメイト達と共にチョコを作った。
夜の公園のベンチで京太郎と山田は談笑する。どこかソワソワ落ち着かない山田。ぎこちなく脈絡のない会話が続き、普段よりも以上にゆっくりとした時間が流れる。そして、山田は意を決して「ス」の文字が書かれたチョコを京太郎に渡す。
「勘違いしてもいいよ」という山田の一言に京太郎も読者も思わずときめいてしまう。そんな名シーン。

手を握り続ける山田と京太郎

クリスマスイブの日。山田お気に入りの漫画『君色オクターブ』の続きを借りる為に京太郎と山田は渋谷で待ち合わせをする。そして、そのまま2人で渋谷で過ごすことになった。カフェやショッピングを楽しみ、実質デートのような時間を過ごす。
夜になると街はイルミネーションで彩られ、京太郎と山田はその光景に見とれる。自宅までの帰り道、お互い手をつなぐ。手を離すタイミングがわからないまま、2人はゆっくり歩いた。少しでも2人の時間を過ごしたいという両者の想いが尊い名シーン。

「市川京太郎 何より大切で誰より特別で 大好き」

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