飴村乱数（ヒプノシスマイク）とは【徹底解説まとめ】

飴村乱数の概要

飴村乱数（あめむら らむだ）は2017年に始動した音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」のキャラクターである。シブヤ・ディビジョンのチームリーダーをしており、MCネームは「easy R」だ。全国統一した「The Dirty Dawg」元メンバー。シンジュク・ディビジョンの神宮寺寂雷(じんぐうじ じゃくらい）とは「The Dirty Dawg」の元チームメイトだが、人外扱いされた経緯から犬猿の仲となった。
1人称は「ボク」で、ピンクの髪色に小柄な小学生のような見た目に加え、明るく天真爛漫な性格で多くの女性を魅了する。しかし冷酷で目的のために手段を選ばない一面もあり、本性が出るときは「俺」といい声も低くなる姿があった。ファッションブランド「Empty Candy」のプロデューサー兼デザイナーをしており、シブヤに事務所を持っている。
中王区の命令に従い、夢野幻太郎（ゆめの げんたろう）と有栖川帝統（ありすがわ だいす）にチームメンバーとなるよう交渉し、「Filing Posse」を結成する。最初は2人のことを中王区の弱みを握るための存在とみていたが、関わりが深くなるほどに仲間と感じるようになった。
中王区の命令で暗躍したり、本性を隠した行動をしたり謎が多いが、その正体は天谷奴 零（あまやど れい）が開発に携わったクローンである。体調と精神が不安定になったと判断され、中王区より始末されそうになったがチームメイト2人の協力で見逃された。第二回ディビジョンラップバトルは乱数の価値を示すものとなり、強い絆を手に入れた「Filing Posse」が優勝する。

飴村乱数の活動経歴

クローンとしての目覚めとデザイナーになるまで

飴村乱数は天谷奴 零（あまやど れい）が開発に携わったクローンであり、H歴前に研究施設で目覚めたあと中王区の勘解由小路無花果（かでのこうじ いちじく）に引き渡される。
渋谷に部屋を与えられ、人間観察をしている所にデザイナーの舞城華火（まいじょう はなび）からモデルになってほしいと声をかけられた。感情が抑制された乱数は無表情で断るが、部屋に戻った後に興味を持ちインターネットでファッションを調べる。別の日に人間観察をしていると再度舞城と出会い、アトリエに連れていかれた。ポップなデザインの服に興味を惹かれる姿を見て、舞城は「乱数はポップな服が好きなんだな」と伝える。「これが好きって感情…？」と困惑するが、服を試着させると乱数は徐々に感情を露出していった。
舞城の依頼で無表情のままであるがモデルをし、共に作品を作る日々を過ごす。ある日舞城は「オリジナルってモノがなんなのか知りたいんだ」と世界を旅すると決めた。乱数にアトリエもブランドも託すと伝えるが、最後に乱数の笑顔を見れなかったことを指摘する。笑えないという乱数に「真似して笑ってればそのうちキミ自身の笑顔になるよ！」と伝え旅に出ていった。
アトリエに1人となった乱数は舞城の笑顔を思い出しながら笑顔を練習する。半年後には町中で女性たちへにこやかに声をかけ、オリジナルを目指す乱数の姿があった。

神宮寺寂雷との出会い

中王区の命令により神宮寺寂雷（じんぐうじ じゃくらい）と接触するため乱数は紛争地域へ行く。勤務している病院に到着するとテロリストに占拠されており、寂雷が奮闘するもヒプノシスマイクで攻撃をされ危険な状況であった。乱数は建物へ侵入し、テロリストをヒプノシスマイクで撃退する。その姿を見て寂雷からラップを教えてほしいと請われ指導し、「空寂ポッセ」としてチームを組んだ。

TDD結成と暗躍

乱数が寂雷とその養子である神奈備衢（かんなび よつつじ）と日本に戻ると、無花果からテロが起きたため鎮圧するよう命令が下る。イケブクロ・ディビジョンを支配する「天国へノ階段」と「Mad Comic Dialogue」の2大チームによる抗争が原因だった。寂雷のラップ技術を見るためと中王区がマークしていた山田一郎（やまだ いちろう）と碧棺左馬刻（あおひつぎ さまとき）と接触するため現場に向かう。「天国へノ階段」の紫藤百舌九（しどう もずく）と仲間の鳳仙幻鳥（ほうせん げんちょう）を寂雷が無力化させ、その間に人質を開放した。劣勢の紫藤は仲間を呼び、ヒプノシスマイクで対抗する。そこで乱数は「4人で仲良くラップしよ！」と寂雷、一郎、左馬刻と共に敵を撃破した。
3人の強さを確信した乱数は、4人でチームを組むことを考える。一郎と左馬刻に直接空寂ポッセとチームを組まないか、と持ちかけるがチームメイトの波羅夷空劫（はらい くうこう）と白膠木簓（ぬるで ささら）を裏切れないと断られた。「ぼくは諦めないかんねぇ～」と乱数は去るが、「彼らには退場してもらうことにしよう☆」と独り言を言う。その後西側の領土を収める「空劫ポッセ」と東側を収める「Mad Comic Dialogue」でトーキョーを仕切るチームを決めるためにバトルを申し込んだ。4人対2人で「空寂ポッセ」が不利になるのではと言われるが「きっと4対2にはならないんじゃないかな〜？」と呟く。左馬刻が了承しバトルの予定となるが、対戦前日に真正ヒプノシスマイクを持った乱数が空却、簓へ近づき、2人の様子をおかしくした。空劫は一郎と、簓は左馬刻と喧嘩し、2人は「Mad Comic Dialogue」から抜ける。
「空寂ポッセ」とは2人対2人でバトルを行うが、2人の実力を再確認した乱数は日本をまとめるために4人でチームを組みたいと提案した。目的が一致したため、4人で組んだラップチーム「The Dirty Dawg」が結成された。

TDDの活躍から解散まで

「The Dirty Dawg」は結成して1ヶ月で東日本を制覇し、その勢いのまま西日本代表チームも倒して全国制覇した。祝賀会で喜び合うも、左馬刻から「中王区を獲りに行くぞ」と提案される。乱数はリスクが高いと伝えるが、一郎、寂雷も賛成したため表面上は同意し、中王区へ反乱を起こす流れとなった。
4人で盃を交わし、酒乱の寂雷が暴れている隙を狙い無花果へ連絡する。反乱の可能性と乱数の正体に衢が気づきそうなことを伝えると、対処するよう命令された。乱数はクローン乱数を使い、正体に気づいた衢を真正ヒプノシスマイクで攻撃させてこん睡させる。寂雷は衢からあらかじめ送られていたメールで乱数が人間ではないと知り、こん睡させた原因だと気づく。乱数に衢を治すようにいうが聞いてもらえず、ラップバトルとなった。バトル中に寂雷が回復のラップアビリティを開花させ、乱数は劣勢となり決着をつけきれずに退避する。
同じ頃、中王区のスタジアムで一郎と左馬刻は弟と妹を人質に取られ、無理やりバトルをさせられた後に仲違いした。反乱分子となりかけた「The Dirty Dawg」は、中王区の思惑通りに解散となる。

「Fling Posse」の結成

中王区による第一回ディビジョンラップバトルの開催に伴い、乱数はシブヤ・ディビジョンでラップチームを作ることになる。中王区から小説家である夢野幻太郎（ゆめの げんたろう）とギャンブラーの有栖川帝統（ありすがわ だいす）と組むように命令された。2人の詳細な情報を一郎へ依頼し、メンバーに加わるようにアプローチする。
幻太郎へは書いている小説から世界がつまらないと感じていることを指摘し、「この世界をおもしろくしようよ」と伝え加入を促した。帝統はヒプノシスマイクを手に入れているが「いくら試してもスリルも興奮もなんもなかった」と言い、チーム加入を拒否される。乱数は強い敵と戦っていないからだと伝え、ラップバトルとなった。ワンヴァースで片膝を付かせる帝統の技術に「やっぱり僕の目は間違ってなかったなぁ」と確信し、本気で戦い乱数は勝利する。その後帝統はサイコロには神が宿っているという自分の考えを話し、目が偶数なら仲間になる、奇数ならばならないと賭けをした。奇数が出るも乱数が指で偶数に変え「本当にサイコロの神様って信じる？」と聞いた。サイコロに神がいるかいないかの賭けを提案する乱数を面白がり「いいぜ！組んでやるよ！」と仲間となる。
乱数がデザイナー事務所に戻ると幻太郎が待っており、仲間になってくれるのかと聞くと「その前に俺のラップをちゃんと聞いてから判断してくれないか？」とリリックを紡いだ。想像以上の才能を見せられ、チームメイトとなる。チーム名は「志を同じにする刹那の友」を意味する「Fling Posse」だ。

第一回ディビジョンラップバトル

第一回ディビジョンラップバトル決勝トーナメントで「Fling Posse」は初戦に「麻天狼」と勝負した。麻天狼のチームリーダーの寂雷とは、「The Dirty Dawg」解散時より仲違いしたままである。
因縁の相手と決着をつけたい勝負であるが、バトル前に中王区より真正ヒプノシスマイクを使用するように命令が下った。真正ヒプノシスマイクは強力な催眠効果があるが出力が強すぎるため、使用者は死んでしまう。拒否するも寂雷が持つラップアビリティは乱数の命よりも有用性が高いと言われ、真正ヒプノシスマイクを受け取った。
バトル開始後も乱数は真正ヒプノシスマイクの使用を悩み、調子が出せずにいる。「…やらなければ処分される…やっても死ぬ…」と追い詰められた乱数だが、使用する覚悟を決めた。乱数の普段と違う様子に、帝統から「難しいことなんて一切考えねぇで頭からっぽで向かっていきゃあいい」言われる。幻太郎からも「悔いがないようにやればいいんですよ」と伝えられ、バトルを楽しむことに決めた乱数は調子を取り戻した。本気を出した乱数の勢いは凄まじかったが、勝者は「麻天狼」となる。
試合に敗退後、乱数は幻太郎と帝統を食事に連れ出した。真正ヒプノシスマイクを使わなかったため処分されるのを覚悟し、最後の時間だと考え楽しく過ごす。食事の途中で席を立った乱数は中王区の政党員に囲まれるが、真正ヒプノシスマイクを回収されただけで終わった。無花果になぜ処分しないのかと電話をすると「そんなくだらないことで連絡してくるな」と切られた。「俺の命がくだらない…クソッタレ」と怒りと悲しみを感じ、乱数は独りでうずくまる。
第一回ディビジョンラップバトルで「麻天狼」が優勝した翌日、乱数は無花果の下へ行った。大会の効果や今後の命令を確認し、部屋を出る。退室後には「あの女…いつか殺してやる…ふふふ…あははは！」と中王区への殺意をたぎらす乱数の姿があった。

中王区からの命令による暗躍

第一回ディビジョンラップバトル終了後、中王区から新たな命令が下る。第二回ディビジョンラップバトル開催のため、オオサカディビジョンでは白膠木簓（ぬるで ささら）を、ナゴヤディビジョンでは波羅夷空却（はらい くうこう）を中心に指定した人物たちとチームを組ませるものだった。簓と左馬刻、一郎と空却にある因縁を次の大会に使用したいという中王区からの意図によるものである。また、真正ヒプノシスマイクによるマインドハックの状況を確認するためでもあった。
命令を受けた乱数は最初にオオサカディビジョンへ様子を見にいく。簓の様子を見にいくが零が手を回し、乱数の出番はなくチームが結成された。
ナゴヤディビジョンでは四十物十四（あいもの じゅうし）の大切なぬいぐるみであるアマンダを隠し、天国獄（あまぐに ひとや）から空却に修行をつけてもらうよう誘導する。十四が修行に耐えたあと、空却と獄の3人でチームを組んだ。その姿を確認し、乱数はアマンダを空却の父である住職に渡し去っていく。中王区へはチームが結成されたことと簓と空却のマインドハックは解けている様子を報告し、シブヤへ戻った。
乱数は自分たちと同じように中王区の命令で作成されたチームであるが、2つのチームに「Fling Posse」よりも深い絆を感じる。「俺もホンモノが欲しいのかもしれないな…」と考え落ち込む姿が見られた。