五代裕作(めぞん一刻)とは【徹底解説・考察まとめ】

五代裕作(ごだい ゆうさく)とは漫画『めぞん一刻』の主人公である。
貧乏浪人生として登場し、新しく赴任してきた管理人の音無響子に一目惚れ。大学入学後も彼女に想いを寄せ、一刻館の面々に茶々を入れられながらも、恋敵の三鷹瞬と度々競い合っていった。一方で様々な女性からアプローチを受け、その度に響子からヤキモチを焼かれていた。大学卒業後はフリーターとして働きながら保父の資格取得を目指していく。最終的に保父として保育園に就職し、響子と結婚。娘の春香をもうけ、一刻館で響子と共に幸せな家庭を築いていった。

五代は翌日に保父の資格試験を控えていた。一刻館を出た彼は九条と偶然再会し、彼女の話を聞く。九条は三鷹を想っており、響子と三鷹の仲を心配していた。話を聞いた五代は、三鷹に直接九条の事を話しに行く。そこで五代は三鷹から決闘を申し込まれ、彼はこれに受けて立つ。だが、決闘場所の公園がカップルだらけだったり、警官にしつこく付け回された事で興覚めし、2人は泥酔するまで酒を飲む。そこで三鷹は、五代が翌日に試験を控えながら自分と喧嘩しようとしていた事を知った。三鷹は社会人として五代を一喝して帰らせ、彼が恋敵である事を情けなく思いながら酒を飲む。その後、泥酔して帰った三鷹は自宅マンションで待っていた九条と出会い、彼女にキスをして眠り込んでしまった。この出来事に誤解が重なった結果、彼は「九条を妊娠させてしまった」と思い込む。最終的に誤解は晴れたものの、これにより三鷹は九条との結婚を決意し、五代に響子の事を託して身を引いた。

響子からキスをされる

響子からキスされる五代

五代は学科試験を終え、次の実技試験に備えて一刻館を一時的に離れる。彼はキャバクラに泊まり込み、勉強に励んだ。そんな中、七尾が彼の前に現れる。七尾は銀行の窓口に就職し、同僚の男性からプロポーズをされていた。これに悩んだ彼女は五代に相談しようと、彼に会い、不意打ちでキスをする。この現場を響子に見られてしまい、彼女は嫉妬に怒ってしまう。

五代は実技試験を終え、一刻館に戻る。七尾とのキスの一件により、五代と響子の関係は気まずいままだった。五代は七尾との関係に終止符を打つ為、彼女と話をする。だが、七尾は「五代からプロポーズをされた」と誤解してしまった。帰宅後、五代は先のキスの件について、響子に事情を説明する。彼女は呆れられながらも、事情を理解した。そして響子は不意打ちで五代にキスをする。彼は喜びつつも、七尾との板挟みに悩んでいた。

一刻館の管理人になる

一刻館の管理人になった五代

七尾は男性の同僚のプロポーズを断り切れず、これを受け入れてしまう。彼女は一刻館を訪れ、その旨を泣きながら五代に謝罪した。その現場を響子は目撃し「五代が七尾にプロポーズをした」と誤解した彼女は、怒りながら五代にビンタする。そして彼女は一刻館を去り、実家の千草家に戻ってしまった。

五代は響子の誤解を解く為、千草家に乗り込む。だが、彼女は彼の話を聞かず、追い返してしまった。その後も五代は彼女の元へ通うようになる。これを見ていた響子の実母は、五代に一目置いた。そして彼女はこの事を旦那である響子の実父にも話す。これにより、響子の実父は五代を敵視するようになる。また実父は、響子を実家に置いておく為、独断で一刻館の管理人から響子を辞めさせてしまった。これにより一刻館の管理人は不在となり、響子が出ていく原因を作った五代が臨時の管理人をする事になる。その結果、彼は響子の所へ行けなくなってしまった。

朱美とラブホテルから出る

朱美(画像右の人物)とラブホテルから出る五代

一刻館の管理人も兼業する五代は、ある日朱美からラブホテルに呼び出される。彼女は男とホテルに入った後、泥酔して眠ってしまい、男に先に帰られていた。金の無かった彼女は五代を呼び出し、ホテル代を支払わさせる。そして五代と朱美がラブホテルから出てきた所を、七尾に見られてしまい、事態がより複雑になった。

実家に帰っていた響子は、一之瀬の説得により管理人に復帰する。この時、響子は五代の七尾へのプロポーズが誤解である事を知った。一刻館に戻る道中、響子は七尾と遭遇し、彼女から「五代が朱美とラブホテルから出てきた」事を知る。事情を知った彼女は、喫茶店茶々丸で働く朱美の元を訪問した。朱美は一刻館の面々を呼び寄せ、五代は茶々丸で響子と再会する。五代は朱美との件を響子に詰められ、必死に弁明するも響子は話を聞かなかった。遂には激しい言い合いとなり、2人の関係は破局寸前にまでなってしまう。そこへ朱美が割って入り響子を一喝した。そして五代に、泣きながら店を走り去る響子を追いかけさせた。

響子とラブホテルに入る

響子に自身の本音を叫ぶ五代

響子に追いついた五代は、話を聞こうとしない彼女に業を煮やし「あなたしか抱きたくないんです!」と自分の素直な気持ちを叫んだ。丁度、そこはラブホテルの前であり、2人は気まずい空気になってしまう。だが響子は、五代に他の女性が近寄る度に嫉妬し、その度に惣一郎への想いとの板挟みに苦しむ、自分の心に疲れていた。「楽になりたい」と響子は五代とラブホテルに入る決意をする。

ラブホテルに入った五代と響子であったが、彼は彼女が前旦那の惣一郎の事を想っている事を察してしまう。これにより、彼は響子を抱く事が出来なかった。

響子と結ばれる

響子と結ばれた五代

五代は響子とラブホテルに行った後、彼女と別れてキャバクラに出勤する。そこでは七尾が五代を待っていた。彼女は先の五代と朱美のラブホテルの件が誤解である事を知り、彼に会いに来たのである。仕事終わり、五代と七尾は共に帰る。そこで彼は七尾に「好きな人が居るので、これ以上君とは付き合えない」旨を告げた。七尾の方も、同僚との結婚を決意しており、その旨を彼に告げる。こうして、五代と七尾の友達以上恋人未満の関係は終わった。

五代は七尾と別れ、一刻館に帰宅する。一刻館の面々は喫茶店茶々丸で宴会を続けており、響子唯一人が彼の帰りを待っていた。2人は管理人室で話をする。五代は響子に「惣一郎がかつて響子に与えていた幸せ」を与えられない事を告げる。その代わり、彼は「自分なりの幸せを響子に与えたい」と自身の決意を語った。響子も彼の決意を受け入れ、2人はそのままSEXをして結ばれる。

響子にプロポーズする

響子にプロポーズをする五代

五代は試験に合格し、晴れて保父となった。その後、彼は響子にプロポーズをしようとするも、一刻館の面々を始めとした面々の宴会やトラブルに巻き込まれ、中々上手く行かない。結局、プロポーズは出来ずに数日間を過ごしてしまう。また五代は就職する保育園を探すも、上手く行かない。複数の保育園の面接に落ちた後、彼はかつて働いていた「しいの実保育園」に再就職を果たす。

保父として働く五代は、尚も響子へのプロポーズに苦戦していた。そんな中で響子の実父が風邪を引き、響子は実家へ見舞いに行く。そこで五代との結婚を仄めかした彼女に、実父は猛反対し始めた。

保育園で働く五代の元に響子の実父が現れ、彼に付き纏い始める。この日の夜はキャバクラで五代の送別会が開かれる事になっており、そこにまで実父は乗り込んだ。そして五代と響子の結婚に反対し、家に帰ろうとした所で倒れてしまう。実父は高熱の中、無理をして行動していたのであった。五代は慌てて彼を介抱し、響子に連絡をする。その後、実父はキャバ嬢達の勢いに巻き込まれ、五代達と共に酒を飲み始めた。酔った実父は「もう響子の泣き顔を見るのがいやなんだっー!!」と、自分の本音を叫ぶ。惣一郎を亡くした時の響子の涙を見ていた彼は、娘に二度とあんな悲しみを経験させまいという思いから、五代との結婚を反対していたのである。そこへ丁度、響子が迎えに来た。

実父は眠いこんでしまい、五代は彼を背負って、響子と共に帰る事になる。五代は、実父の響子への愛を知った上で響子に「結婚してください」とプロポーズをした。そんな彼に響子は1つだけ約束を求める。
「一日でいいから、あたしより長生きして」
響子は最愛の惣一郎に先立たれ、その悲しみを背負っていた。それ故に、五代にこの約束を求めたのであった。五代は「決して一人にはしません」と彼女に誓った。それを五代の背中で聞いていた実父は2人の結婚を認める。

結婚式を挙げる

響子と結婚する五代

五代は響子と共に、自身の実家へ結婚の挨拶へと向かう。そこで五代は祖母から結婚資金を渡された。一方の響子は五代の両親から歓迎され、五代の祖母から結婚指輪を貰った。この指輪は祖母が若い頃に今は亡き、彼女の夫(五代の祖父)から貰ったものである。五代はこの指輪を祖母の前で響子に嵌め、祖母を喜ばせた。

五代と響子は音無家に結婚の挨拶に赴く。2人は響子の義父に一刻館の管理人室に住みたい旨を話した。結婚後も響子は管理人として働き、暫くは一刻館で暮らそうと考えていたのである。

一刻館に戻った五代と響子は、新しい結婚生活に向けて管理人室の整理を始める。そこで彼女は惣一郎の写真と遺品を見つけた。五代は、惣一郎と響子の結婚写真で初めて彼の顔を見る。更に彼は、惣一郎の遺品の前で静かに涙を流す響子の姿を目撃した。響子は五代の気遣いを断り、ケジメとしてこの遺品を音無家に返す決意をする。

翌日、五代は音無家へ行き、惣一郎の墓前で手を合わせた。そして「惣一郎の事を想う響子」もひっくるめて、彼女を愛する事を誓う。影で偶然聞いていた響子は、五代と結ばれた事を心底喜んでいた。

五代と響子は和式の結婚式を挙げた。その後、喫茶店茶々丸で2人は、一刻館の面々を始めとした様々な人達から祝われる。そこには妊娠した九条を連れた三鷹も居り、五代と響子を祝福した。2人は一同の前で結婚の挨拶をし、新しい門出を共に歩んでいく事を告げる。

娘と共に一刻館に帰る

一刻館に帰る五代

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