【小さな悪の華】繊細で耽美な少女を描いたフランス映画3選【エコール】

繊細で耽美的なフランス映画をまとめました。二人の少女の共依存的な友情を描いた『小さな悪の華』や、フランク・ヴェデキントの小説『ミネハハ』を基にした衝撃作『エコール』、芸術家の母とそのモデルを務める娘の関係を描いた『ヴィオレッタ』など、幻想的な美しさと胸をえぐるようなストーリーが忘れられなくなる3作品のあらすじや見どころを紹介していきます。

少女達は悪魔の魅力に取り憑かれた

小さな悪の華(1972)

15歳の少女、黒髪のアンヌとブロンドのロールが主人公。寄宿学校に通う二人はバカンスを利用し、盗みや放火、また牧童を誘惑したり庭番の小鳥を殺害したり、悪魔崇拝儀式を取り行うなどの残酷な行為を繰り返していた。やがて二人の行為はエスカレートし、死の危険を孕んだ破滅的な終局へ向かっていく。

刹那的に犯罪を繰り返す少女達が後戻りができない状態になり破滅の道を突っ走る。

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あまりに不道徳な内容ゆえにフランス本国では上映中止

反宗教的で不道徳。それでもそれは少女の世界。危険で破壊的ながらも少女時代の美しさがある。

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平凡さを嫌った少女達

「永遠にサタンに身をささげる。我の主となるサタンよ、我を邪悪に導きたまえ。死を迎えるときは、その胸に抱きたまえ。」

世界は平凡で、倦むべきもので、男性の性欲は滑稽。
少女の残酷さはどのシーンでも見られる笑い声に象徴される。
人を嘲ったり痛めつけたりする時につんざくような笑い声を彼女たちはあげる。
あどけない顔をした悪の花。
お互いに相手が世界のすべてだと凝り固まってしまったサンクチュアリは、観念的な神はもちろん教師も両親も、立ち入ることができない。

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ニュージーランドでおきた実際の事件を元にした作品。

ピーター・ジャクソン監督の『乙女の祈り』も同じ題材である。

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「小さな悪の華」予告編 - YouTube

少女達の閉ざされた世界

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エコール(2006)

森の奥深くにある学校“エコール”に、6歳の少女イリス(ゾエ・オークレール)がやってくる。高い塀で外部と遮断されたその学校では、6歳から12歳までの少女たちが年齢を区別するリボンと白い制服を身につけ、ダンスと自然の生態を学んでいた。男性のいない女性だけの閉ざされた世界にイリスは順応していくが、ある少女は耐えられず、壁を乗りこえて脱走を図る。

これはいわゆる耽美な少女の世界ではない。映画に張りつめる不穏な空気は、観客を甘美な陶酔に浸らせてはくれない。

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秘密の学校

森の中で戯れる少女たちの姿は、作品の原題「Innocence」が示す通り純粋無垢。しかし、そこがどこであるのか? なぜ女性ばかりなのか? 少女たちはどこから来て、どこへ行くのか? 時代はいつなのか? 状況が不明瞭なままの物語には、いつか何かが起こりそうな不安感を覚える。

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影のある美しい楽園

少女はイノセントの同義語ではなく、少女であるということは楽園でもなければ牢獄でもない。

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彼女達の体に、卒業の時期が近づいているというサインが表れる

イリスの家で一番年上のビアンカ(ベランジェール・オーブルージュ)は、ここを出たいという欲望と、立ち去りがたい悲しみに悩まされる。

Ecole (エコール) japanese trailer - YouTube

少女は母をも狂わせる

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ヴィオレッタ(2014)

写真家の母アンナは多忙でめったに家に帰らず、娘のヴィオレッタは祖母に育てられながら、母の帰りを待つ日々を送っていた。そんなある日、突然帰ってきたアンナは、ヴィオレッタを写真のモデルに誘い、母に気に入られたいヴィオレッタはモデルになることを決意する。しかし、アンナの要求は次第にエスカレートし、大胆なポーズを要求される。

母のミニチュアとしてヌードになった、ロリータ美少女が抱く愛憎の回想録

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少女は大人になって監督になった

1980年代に日本でも出版されて、話題となったイリナ・イオネスコの写真集「エヴァ」。まだ幼い少女の官能的なヌード写真は当時、センセーショナルだった。足を大きく広げ、気怠げにポーズを取るモデルが、それを撮った写真家の娘とくれば尚更である。母にカメラを向けられている時、娘は何を思っていたのか。「ヴィオレッタ」はその娘本人、エバ・イオネスコが母のモデルだった時代を振り返る私小説的な映画だ。

アンナは大人の世界に順応できない少女

娘は無邪気な少女に戻ることが出来ない。移動遊園地や小学校というそぐわない場所で、絹のスリップ・ドレスや、映画「ロリータ」を思わせるホルターネックのセクシーなトップスを着て濃いルージュをひいたヴィオレッタには倒錯的な美しさがあるが、アンナのグロテスクなミニチュアのようだ。

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