ドールズフロントライン(ドルフロ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドールズフロントライン』とは、中国のサンボーンが開発しているスマートフォン用のゲームアプリである。民間軍事会社の指揮官であるプレイヤーは、第三次世界大戦により荒廃した近未来を舞台に、人工知能の反乱により襲い来る機械の兵士たちを撃退するため、銃の名前を冠する戦術人形と呼ばれる機械の少女を率いて戦うことになる。

声:水野理紗
「GUNSLINGER GIRL」に登場。社会福祉公社の義体1期生。担当官はラバロ。
義体になる前の詳細は不明だが、学者の娘であった模様。聡明かつ穏やかな性格で読書と園芸を愛する。物静かだが付き合いは良く、他の義体たちとも親しい。当初は担当官に乗り気でなかったラバロから戦いの道具として粗雑な扱いを受けていたが、次第に父性に目覚めたラバロから娘のように接されるようになる。しかし、義体に対する非人道的な扱いに憤り公社の内情を告発しようとしたラバロは何者かに暗殺され、その死に際の遺言を受けて自制のトリガーとして眼鏡を着用するようになる。その後、強化された条件付けでラバロについての記憶は消去されたが他の担当官を受け入れることができなかったため、任務には出ずに公社内で花壇や菜園の世話をしながら義体の技術試験機として運用されることになった。
原子力発電所占拠事件の後に陸軍が社会福祉公社本部を制圧しようとした際、自分の生活の場である公社を守るため陸軍部隊に立ち向かう。しかし、陸軍部隊の指揮官がラバロと旧知であり、彼からラバロの名を出された際に無意識下でラバロのことを思い出し戦意を喪失。このことがきっかけとなり徹底抗戦の構えだった公社職員らは武装を解除、また陸軍の兵士たちもクラエスを慮って攻撃を止めたため事態は無血による解決となった。
その後、縮小改組され洋上の研究機関となった社会福祉公社でリコたちの死を看取り、最後の義体としての生を全うした。

コラボストーリー内ではヘンリエッタ同様の仮想人格として登場。かつて自分が暮らしていた公社敷地内の菜園を模した仮想空間で生活していた。記憶を失っていたアンジェリカや過去の未練に囚われていたリコとクラエスとは違い、ここが仮想空間で自分たちは仮想人格であること、仮想空間が崩壊に瀕していることを認識しており、囚われた人形であるS.A.T.8にも劇中劇の役割を強制することなく穏やかに共存していた。S.A.T.8を解放するために指揮官がやってきたことでこの仮想空間が終わることを確信し、この事件の主犯がヘンリエッタであることを指揮官に仄めかした。
事件解決後は、他の義体の仮想人格たちと共にグリフィンに移設された仮想空間で暮らしている。

前述の通り作中ではほとんど戦闘を行わなかったが、公社を守るために陸軍部隊に立ち向かった際にFN M249機関銃を持っていたことからゲーム内では★EXTRAのMGとして実装された。「基本的に戦闘をしない」というキャラクターを再現するため、複数の専用装備を使い分けることによって戦闘時に攻撃に参加するか否かの切り替えが可能になっている(攻撃不参加時は味方の能力強化に専念する)。

ジョゼッフォ・クローチェ

声:三戸耕三(TVアニメ第二期)
「GUNSLINGER GIRL」に登場。社会福祉公社に所属するヘンリエッタの担当官で通称はジョゼ。
以前はイタリアの軍警察で憲兵隊に所属しており、不仲の家族と距離を置くため国連平和維持軍へ志願し海外での任務を続けていた。しかし、極右勢力の摘発に尽力していた検事の父が母や妹らと共に爆弾テロの犠牲になったことで家族と不仲であったことを悔い、兄のジャンと共に家族の復讐のため社会福祉公社へ加わる。
自分が担当することになった義体の少女に妹のエンリカと同じ意味を持つ「ヘンリエッタ」と名付けたのはジョゼであり、失った妹への代償行為のようにヘンリエッタを可愛がっていた。しかし、ヘンリエッタから向けられる愛情の重さを負担に思っているところもあった。
終盤、両親と妹の仇であるジャコモ・ダンテが再びイタリアに現れたことで復讐心を滾らせるようになり、その姿を見たヘンリエッタはジョゼの復讐の道具となることを選ぶ。しかし、原子力発電所占拠事件の際に、改造前の記憶がフラッシュバックしたことで錯乱したヘンリエッタを制止しようとして撃たれ致命傷を負う。そして、以前よりジョゼが死んだら自分も死を選ぶと公言していたヘンリエッタに乞われるまま彼女を射殺した後、自身も力尽きて死亡した。

コラボストーリー内では登場しないが、指揮官がデータベースに侵入した際にジョゼ名義で作られたアカウントからログインしたことで、ヘンリエッタからは「ジョゼ」として接されることになる。

ジャン・クローチェ

声:子安武人(TVアニメ第二期)
「GUNSLINGER GIRL」に登場。社会福祉公社に所属するリコの担当官で担当官たちのリーダー。
かつては軍警察の幹部候補として将来を嘱望されたエリート軍人だった。極度に冷淡で情が薄く、家族との関係も冷え切っていたが部下であったソフィア・ドゥランテからの熱烈なアプローチに押し負けて婚約。このことをきっかけに幼少期に失っていた優しさを取り戻し、家族との関係も改善に向かっていた。その矢先に両親と妹、そしてソフィアが極右勢力による爆弾テロで死亡。復讐の鬼となったジャンは弟のジョゼと共に社会福祉公社へと加わる。
自分が担当するリコに対しては完全に戦いのための道具として扱い、暴力による懲罰も辞さない。そのため、弟のジョゼがヘンリエッタに亡き妹エンリカの姿を重ねて接していることに危惧を抱いていた。内心ではジャン自身もリコや義体たち、そして公社の職員を復讐の道具に使うことに罪悪感を持っており、妹の墓前でそれを吐露する場面もあった。
原子力発電所占拠事件においてはリコと共に主犯であり両親たちの仇であるジャコモ・ダンテと対決。ナイフでの格闘戦でジャコモに敗れ負傷した挙句に人質に取られるが、リコに自分もろともジャコモを撃つように命じる。リコは対物ライフルでジャコモを撃ち建物の外に落としたが、その際にジャンは瀕死の重傷を負った。復讐を成し遂げたジャンはリコに感謝と別れを告げるが、これまで道具として冷たく扱ってきたはずのリコから「私のために生きて」と涙ながらに呼びかけられたことで生きる気力を取り戻す。その後、一命を取り留めたジャンは社会福祉公社最後の作戦をリコと共に成功させ、義体の研究組織となった公社を離れて政府の諜報機関で新興極右勢力を監視する職務に就く。その机には義体の寿命が尽きて死んだリコの遺影が飾られていた。

コラボストーリー内には登場しないが、事件の発端となった義体たちの仮想人格を保存したデータベースサーバーはジャンが作らせたものであった。ジャンは義体の少女たちの仮想人格に、仮想空間内では戦いを忘れて幸せに過ごしてほしいと考えていた。

ヴィクトル・ヒルシャー

声:松風雅也(TVアニメ第二期)
「GUNSLINGER GIRL」に登場。社会福祉公社に所属するトリエラの担当官。ドイツ人であり、本名はヴィクトル・ハルトマン。
かつては欧州刑事警察機構の捜査官であり、マフィアによる児童を使ったスナッフフィルムの捜査を担当していた。オランダでの撮影現場に独断で踏み込み、その際に殺されかけていた一人の少女を救出したが、同行した同僚の監察医ラシェル・ベローは自身が重傷を負ったにもかかわらず瀕死の少女への救命処置を優先したことより殉職してしまった。その後、自分が救出した少女がイタリアの社会福祉公社で戦闘用の義体「トリエラ」へと改造されたことを知るが、その際に公社に殺害されるか公社に加わるかを選ぶことになり、トリエラを守ることが殉職したラシェルの遺言でもあることから偽名を使って公社の義体担当官になることを決断した。
トリエラに対しては担当官というより保護者として接しており、トリエラの条件付けが軽度に設定され公社に対して盲目的な服従を示さなかったのは、トリエラの自由意志を重んじるヒルシャーの意向によるものでもあった。
原子力発電所占拠事件においてはヘンリエッタとリコを施設中枢へ突入させるための盾となったトリエラを援護するため駆けつけ、共に通路を守り抜き戦死した。
死後、遺言状により恋人でローマ地方検察局の検事であったロベルタ・グエルフィに、冷凍保存されていたトリエラの卵子を託す。

コラボストーリー内においては登場しないが、トリエラが作り出した仮想空間内の劇中劇においては指揮官がヒルシャーを演じてトリエラと殺し屋ピノッキオの戦いを再演することとなった。

スペランツァ・グエルフィ

「GUNSLINGER GIRL」原作の最終話に登場。
冷凍保存されていたトリエラの卵子から生まれた少女。ローマ地検を辞めアメリカで弁護士をしている母のロベルタと共に暮らしている。10代前半でスタンフォード大学の医科大学院に入学した天才児。トリエラと同じ褐色の肌で、容貌にもトリエラの面影を残している。ロベルタから自分が生まれたいきさつについては聞かされており、ロベルタだけでなくトリエラ、そしてヒルシャーの同僚であったラシェルを母と思っている。

コラボストーリー内では国内版でカットされたシーンに登場。それ以外の登場場面では名前をぼかされていた。スペランツァがインタビューでトリエラのことを語ったことをきっかけに知り合ったジャンから義体たちの仮想人格に幸せな時間を過ごさせるためのデータベースサーバーを創設するよう頼まれており、第三次世界大戦により放棄されるまでスペランツァがサーバーの管理者を務めていたが、管理を放棄する直前にサーバーの権限をヘンリエッタに託した。スペランツァは、仮想空間でも過去の未練に囚われ続けているヘンリエッタに「幸せになってもいい」と呼びかけていた。

マルコー・トーニ

声:矢尾一樹(TVアニメ第二期)
「GUNSLINGER GIRL」に登場。社会福祉公社に所属するアンジェリカの担当官。
警察官から内務省の治安維持部隊に移動するが目の負傷により解任され、友人の誘いに応じて社会福祉公社の設立に参加。最初の義体であるアンジェリカの担当官となる。当初はアンジェリカに熱意をもって接しており、注射を嫌がるアンジェリカのために即興の童話「パスタの国の王子様」を作る。その後も、他の職員たちを巻き込んで物語の続きを作り続けた。しかし、条件付けの悪影響で記憶の欠落が激しくなっていくアンジェリカを見かねて彼女から距離を置く。その一方で「自分はアンジェリカを見捨てた」という罪悪感に苛まれ続けていた。
五共和国派の爆弾テロから自分を庇って負傷したアンジェリカが検査の結果余命僅かと知ったマルコーは、アンジェリカの夢に出てくる犬が彼女の飼い犬「ペロ」であることを知り、彼女の親戚の家に引き取られていたペロを探し出しアンジェリカに引き合わせる。その後、マルコーの名前さえ思い出せなくなったアンジェリカが最後に「パスタの国の王子様」を語り終えて息を引き取る姿を見届けた。
アンジェリカの死後は新たな義体を担当せず、義体第二期生担当官の統括を務めた。陸軍が公社本部を包囲した際には徹底抗戦を主張する部下たちを諫め、生き残ることが何よりも大事であると説いていた。

コラボストーリー内では名前だけが登場。データベース内のアンジェリカが義体のアンジェリカでなく普通の少女として設定されたのは、彼女の幸せを望むマルコーの意向によるものであった。

クラウディオ・ラバロ

声:堀内賢雄(TVアニメ第二期)
「GUNSLINGER GIRL」に登場。社会福祉公社に所属するクラエスの担当官。
軍警察時代のジャンの上司だったが銃の暴発による足の負傷により退役。ジャンの要請を受け、軍警察への復帰のため期限付きで社会福祉公社の義体担当官となる。当初はクラエスに対してもジャン同様に道具として扱っていたが、自分の命令とはいえ雨中で一晩中射撃訓練を続けていたクラエスの姿を見て考えを改め、訓練と称して趣味の魚釣りに連れて行くようになった。以降は、口ではクラエスを道具扱いしながらも父親のように接するようになる。ヘンリエッタに粗雑な銃の扱い方を許していたジョゼをラバロが殴って叱責したことがきっかけで、激昂したヘンリエッタとラバロを庇ったクラエスが交戦寸前に陥ったことから条件付けの非人道性について考えるようになり、遂には公社の実態をマスコミへ公表しようと決意する。しかし、その直後に轢き逃げに遭い死亡した。死に際に義体になる前のクラエスが使っていた眼鏡をクラエスに渡し、それを自制のトリガーにするよう言い残した。以降クラエスは眼鏡をかけるようになり、武器を手に取らなくなった。作中終盤、ジャンがクラエスに謝罪したことからラバロの殺害はジャンの差し金だったことが判明した。
原子力発電所占拠事件後に社会福祉公社本部を包囲した陸軍部隊の指揮官であるメロイ中佐はラバロと旧知の仲であり、彼がクラエスを説得するためラバロの名前を出したことが結果的に事態を無血で解決することへと繋がった。

コラボストーリー内では名前だけが登場した。仮想人格のクラエスも、記憶にはないが自分にとって大切な人であるらしいと認識していた。

ピノッキオ

声:岸尾だいすけ(TVアニメ第二期)
「GUNSLINGER GIRL」に登場。五共和国派の幹部であるクリスティアーノ・サヴォナローラ配下の殺し屋でナイフの名手。まだ少年だが実力は高く、義体であるトリエラとも互角以上に戦い、一度は勝利している。
最初の任務で標的の娘に殺人を目撃され口封じのために殺してしまったことがトラウマとなっており、トリエラとの初戦でもそれが原因となって倒したトリエラにとどめを刺すことができなかった。
無機質で感情が希薄な人物であったが、親族に虐待されていた自分を助け出して育ててくれたクリスティアーノに対しては強い恩義と愛情を持っており、五共和国派内の対立派閥に陥れられたクリスティアーノが逮捕の危機に陥った時には命令を無視して救出に向かった。その際に特殊部隊の訓練を受けてピノッキオへの対策を練っていたトリエラと再戦。死闘の末に相討ち寸前で敗北、絶命した。
クリスティアーノもピノッキオを実の息子のように愛しており、後にクリスティアーノは、社会福祉公社によって埋葬されたピノッキオの墓所を教えてもらうのを条件に、五共和国派の黒幕がミラノの大物実業家カノーヴァであることを教えた。

コラボストーリー内ではトリエラにとっての屈辱の記憶として登場。仮想空間の劇中劇では囚われたカルカノM91/38ことシノがピノッキオの役割を与えられており、シノのデータに基づいたのかナイフによる近接戦を得意とする本物のピノッキオとは違い狙撃の名手として設定されていた。
また、最終ステージではピノッキオ本人のデータを基にしたナイフを使う少年型の敵ユニットが登場している。

正規軍

カーター将軍

新ソ連正規軍特殊作戦局の軍人でありかつてのクルーガーの上司。グリフィンには武器の密輸や報道管制等で便宜を図っていたが、それは捨て駒として利用するためであった。
政府の汎ヨーロッパ連合加入に反対し冷戦構造の復活を目論む政治勢力に加担しており、そのためにエルダーブレインを奪取しOGASシステムにより古代文明の遺跡を再起動させることを目的としている。
カーター将軍が古代文明の遺跡を再起動させることに執着しているのは、かつて遺跡を反乱軍が占拠し暴発させようとした事件の鎮圧に参加した際、遺跡から生み出された巨大なエネルギーを目の当たりにしたことで、遺跡が持つ力に魅了されたのがきっかけである。この時、暴走した遺跡を停止させたのは遺跡研究員であったハーヴェル・ウィトキン(後のI.O.P.社社長)であった。

エゴール大尉

カーター将軍の副官兼護衛。異様に猜疑心が強く、顔見知りであるクルーガーに対しても威圧的な態度を取る。
クルーガーに勝るとも劣らない強面の巨漢である。第三次世界大戦においては機動兵器「AA-02アレス」に搭乗し多くの軍功を挙げていた。
グリフィンと正規軍の合同作戦では正規軍側の指揮官として参加、グリフィンと戦術人形に対しては終始軽んじるような態度を取っていた。それもそのはずで、正規軍は当初からグリフィンを捨て駒に使うつもりであった。M4をエルダーブレイン奪取の囮に使うために邪魔なSOPIIとRO635を撃ち、カルカノ姉妹を破壊させた張本人である。
イベント「特異点」ではエルダーブレイン奪取作戦の指揮を執っており、勝利を目前にアンジェリアがコーラップス爆弾を使用したことで多くの部下や同僚を失う。その後の「秩序乱流」では、自身もコーラップス爆弾の放射線で被曝しながらも部下たちの敵討ちのため執拗にアンジェリアを追い詰めるが、2発目のコーラップス爆弾の存在を示唆するアンジェリアの脅迫に屈して撤退する。

戦術人形に対しては価値を認めず使い捨ての道具として扱う一方で部下や戦友たちに対しては情の深い人物であり、旧知の間柄であるアンジェリアはそれを利用して彼を撤退させている。このことから部下からの人望は厚く、自分たちの命を預けるにふさわしい人物として見られている。

ウィリアム

かつてペルシカとリコリスが所属していたロシア軍内務省系の研究組織「90Wish」の一員だった男。リコリスを激しく目の敵にする一方でその研究成果を奪おうと画策していたが、ペルシカらが90Wishを離れて以降は接触がなかったためペルシカからは忘れられていた。

現在はパラデウスの指導者としてOGASシステム掌握のためカーター将軍と結託。イベント「異性体」では、バラクーダノードを接収した国家保安局のゼリンスキー局長を恫喝し、バラクーダノードの破壊を止めさせた。

yuku_sakana
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