ドールズフロントライン(ドルフロ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドールズフロントライン』とは、中国のサンボーンが開発しているスマートフォン用のゲームアプリである。民間軍事会社の指揮官であるプレイヤーは、第三次世界大戦により荒廃した近未来を舞台に、人工知能の反乱により襲い来る機械の兵士たちを撃退するため、銃の名前を冠する戦術人形と呼ばれる機械の少女を率いて戦うことになる。

『ドールズフロントライン』の概要

『ドールズフロントライン』とは、中国のMICAが開発、サンボーンが配信しているスマートフォン用のゲームアプリである。中国で2016年5月にサービスが開始された。これまでに台湾・韓国・英語圏でサービスを開始しており、2018年8月には日本でもサービスが開始された。当初は日本では2016年夏のサービス開始を予定していたが、当時の運営会社との提携解消により大幅に延期。その後、2018年夏のサービス開始が予告されたが、商標所有者とのトラブルにより邦題を「少女前線 / ガールズフロントライン」から「ドールズフロントライン」へと変更している。

ゲームとしてはいわゆる「ミリタリー萌え擬人化」に属するもので、第一次世界大戦前から現在までの銃器を擬人化した美少女キャラクターによるターン制ストラテジーゲームである。ゲームシステムは日本国内だけでなく、中国でも多くの後発ゲームを生んだ「艦隊これくしょん」の影響を強く受けているが、戦闘においては運の要素を極力排除し、プレイヤーの判断力を要求する独自の工夫が為されている。また、擬人化キャラクターの成り立ちやポストアポカリプス的な世界観についても詳細に設定されており、同種のミリタリー擬人化ゲームと区別化されたダークでシリアスな雰囲気を確立しているのが特徴である。

『ドールズフロントライン』のあらすじ・ストーリー

プロローグ

新人指揮官はダミー機相手に初の実戦訓練を行う

2045年に起こった第三次世界大戦によって各国政府は統治能力を大きく失い、自律型の戦術人形(戦闘用ロボット)を擁する民間軍事会社に治安維持機能を依存していた。そんな中、2061年に東欧の大手軍事企業・鉄血工造で人工知能の暴走が発生。鉄血工造製の戦術人形全てが人工知能にコントロールを奪われ、人類に対し反乱を起こした。その反乱に対処する任務を受けた民間軍事会社・グリフィンは見込みのありそうな新人指揮官(プレイヤー)を見出した。
一方その頃、グリフィンに所属する戦術人形の特殊部隊であるAR小隊は、本隊との合流を目指して敵地から脱出を試みるが、鉄血工造の強力な高等戦術人形に行く手を阻まれるのだった。

EP01(通常)「目覚め」

敗北したスケアクロウだったが、目標の居場所を友軍に知らせるという任務を全うし自爆する

グリフィンの選抜試験に合格した新人指揮官は、訓練の途中でいきなり上級代行官ヘリアンから実戦への参加を指示される。その途中で負傷したグリフィン所属の戦術人形イングラムを回収した指揮官は、彼女らの部隊が鉄血の高等戦術人形に遭遇したことと部隊の生存者が重要な情報を掴んでいることを知る。鉄血の部隊に尋問されていた生存者のスコーピオンを救出した新人指揮官の部隊は、彼女を部隊に加えると敵の高等戦術人形「スケアクロウ」を倒し捕縛することに成功した。しかし、捕縛されたスケアクロウは、ヘリアンによる尋問から逆に目標であるAR小隊のM4A1の居所を掴み、それを鉄血の部隊に通信で伝えると機密保持のために自爆したのだった。

EP01(緊急)「上級訓練」

鉄血工造が一夜にしてAIに乗っ取られた事件のいきさつがカリーナから語られる

数少ない実戦で鉄血の高等戦術人形を撃破した新人指揮官の素質を見込んで、グリフィン上級代行官のヘリアンは、鉄血のダミー人形を使用した特別試験を課してきた。これらを好成績で突破した指揮官は重要戦力の予備要員となった。その中で、頼りなさげに見えた後方幕僚のカリーナが優秀なコンピューター技術者であることや堅物で生真面目に見えるヘリアンが婚期を焦るあまり合コンで敗北を重ねていることを知るのだった。

EP01(夜戦)「小さな配達人」

もっと人の役に立ちたいと願うMP5だったが、その力は弱く届かない

グリフィンが鉄血から奪還したはずの地区には、未だ多数の残存兵力が存在しているという。そこに居住区を建設したい業者にとっては不都合があるため、新人指揮官は、ヘリアン配下の戦術人形部隊と共に夜間偵察任務を引き受けることとなった。霧が深く視界の悪い夜の森を、重装甲の機甲兵と戦闘しながら突破するという厳しい作戦である。
案内人となったMP5は素直で真面目な少女だが、道中で遭遇する味方は一癖も二癖もある厄介な性格ばかり。ツンデレのWA2000、イタズラ好きのP7、味方にも容赦のない416とG11の404小隊コンビといっためんどくさい戦術人形たちの奇行に振り回されながら偵察報告書を回収するMP5と共に任務を終え、なんとかヘリアンへ報告書を手渡すのだった。

EP02(通常)「エコー」

エクスキューショナーを破壊したM4A1は他のAR小隊の仲間を救うため新人指揮官の部隊に加入するのだった

初の重要任務を成功させたものの閑職に回された新人指揮官の部隊だが、グリフィンの最高責任者であるクルーガーの思惑もあってI.O.P社研究員・ペルシカの依頼でデータ回収の任務に就く。一方、逃亡を続けるM4A1は追走する鉄血の高等戦術人形「エクスキューショナー」に捕捉されようとしていた。ペルシカが探していたデータとは逃亡中のM4からのメッセージだった。クルーガーは見込みがあると踏んだ新人指揮官にM4を発見させようとしていたのだ。遂にM4を追い詰めたはずのエクスキューショナーだったが、想定外の襲撃を受ける。M4は残したメッセージを使って新人指揮官の部隊をこの場に呼び込むことに成功したのだ。エクスキューショナーの率いる部隊は壊滅し、彼女自身もM4に敗北した。しかしAR小隊の残りメンバー3人は未だ敵の勢力圏に取り残されている。新人指揮官の部隊に合流したM4は、残りの小隊メンバーを救出するよう懇願するのだった。

EP02(緊急)「戦地サンプル」

M4を危機に晒したことを悔やむペルシカのわだかまりはM4との直接の会話で解けた

新人指揮官のもとにI.O.P社のペルシカから秘匿回線での連絡が入った。戦場跡から鉄血とグリフィン双方の戦術人形のパーツを回収してほしいという依頼である。彼女からの情報によると、この場所で倒された鉄血人形「エクスキューショナー」のダミーが本体の破壊を受けて起動したという。M4を造った人物であるペルシカだが、無事に戻ったM4と連絡を取りたがらない。それは、M4やAR小隊を危機に追い込んだ任務の依頼人がペルシカ自身であるという負い目からだった。しかし強引に指揮官とペルシカの会話に割り込んだM4によってそのわだかまりは解消された。ペルシカの分析によると鉄血の戦術人形に使用されている技術はI.O.P社のそれとはまったく別物だという。彼女はその由来を確かめたいようだ。

EP02(夜戦)「プロヘルパー」

夜明けを前にグリフィンの部隊は遂に鉄血の司令部へと突入する

暴徒化した鉄血人形を鎮圧するため正規軍との協力任務に就いているという戦術人形のトンプソンに招聘された新人指揮官は、この地区の思わしくない戦況を打開するために助力することとなる。
手柄欲しさに独断専行するM9や気にくわない正規軍とも事を荒立てようとするイングラムなど、勝手な行動を取りたがる問題児の戦術人形たちに振り回されながら夜襲作戦を成功させていく新人指揮官だったが、想定以上に早い正規軍部隊と鉄血部隊の正面衝突に巻き込まれたグリフィンの部隊が危機に晒される。しかし新人指揮官の素早い判断で鉄血人形の司令部を制圧したグリフィン部隊は、夜明けと共に勝利を迎えたのだった。

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