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leonhardy1のレビュー・評価・感想

スクール・オブ・ロック / School of Rock
9

音楽とは、教育とは。

ハッピーで最高にロック!子供から大人まで楽しめること間違いなし!
主演のジャックブラックの演技が光る一作。表情や仕草などから感じる主人公の魅力は、彼でなければここまで引き出すことはできないだろう。
作中での音楽や、子供たちが演奏する曲が素晴らしいのは勿論、音を楽しむということにかけて、この映画の主役であるデューイの右に出るものはいないだろうと思わせるエネルギッシュな行動や、それに引っ張られて子供たちが本当にやりたいことを自分たちで実現していく成長ぶりなど、観ていて元気をもらう。
何より登場人物みんなが本当に楽しそうに演奏する。自分はこんなにも純粋に音楽を楽しんだことがあっただろうかとすら思えてくる。
また、子供たちの教育という面においても見習う点が多くあると私は感じた。子供の意見を頭ごなしに否定するのではなく「最高にクールだ!」と褒めたり、一度意見を認めつつも自分の意見を子供達に反発なく納得させる手腕は素直にすごいと感じた。自分に子供の部分が残っているからこそ子供を乗せるのが上手いとも言えるかもしれないが、子供心を忘れた大人に対して、子供は魅力を感じないのかもしれないと気付かされる。
さらに、教師などの大人が子供を手放しで全力で褒めるということは意外と少なく、それがあるだけで、どれだけ子供達のやる気と成長に影響が出るのか、映画の前半と後半の子供達の表情を見れば明らかなのではないだろうか。
指示待ち人間の優等生から行動力ある問題児へと変貌していく様は痛快!それがまさしくロック!エンドロールの最後まで楽しい気持ちで見させてくれる。
元気と笑い、ハッピーな感情を与えてくれ、時には気づきや学びを与えてくれる、そんな一本。

バディミッション BOND
9

シナリオの質・量ともに絶対の信頼

キャラクターデザインに漫画家・村田雄介氏を迎えた今作。
コミック調の画面構成や演出が面白くそこにばかり目が行くが、このゲームはシナリオも最高なのである。
丁寧にはられた伏線の回収や、キャラクターたちの関係性の描写は見事。
良くも悪くもアクの強いキャラクターが多いが、出自や生活環境の裏付けがしっかり描かれており、個性が特徴付けのための記号にならずにすんでいる。
メインの四人の男性キャラクター同士のかけあいはもちろん、ヒロインや脇を固めるキャラクターたちもどこを取っても雑なところがない。

更にメインシナリオ以外に、膨大なサブシナリオ(外伝)が用意されており、本編をきちんと補完しており、物語に深みを与えている。
メインシナリオと同時進行でも良いし、クリア後の楽しみに取っておくこともできて、遊び方はプレイヤー次第なのも嬉しいところだ。
各章、捜査パート・潜入パート・RTAパートと分かれており、まずマップ上で人々に聞き込みをし、その情報を持って迷路のような敵地に潜入、最後に敵とバトルアクションとなる。
ハードボイルドを感じさせる主題歌を始めとした音楽や、村田氏の迫力ある作画がシナリオと噛み合い、素晴らしい。
是非サブシナリオまで全て見てほしい作品だ。

ラストリベリオン
2

レベルを上げて物理で殴ればいい。ラストリベリオン!

2010年に発売されたPS3専用のRPGゲームです。クソゲーです。
まずこのゲームはバランスが狂っています。
このゲームはキャラのレベルが1上がるごとに、各ステータスが1.1倍されます。
最初は500しかなかった体力がレベル50にもなると50000を超すという超インフレ仕様です。
最初のうちは魔法が多少役に立ちますが、終盤は物理攻撃で敵を1発で倒せるバランスです。
このゲームを攻略するカギはレベルを上げて物理攻撃で殴ることです。戦略もへったくれもありません。
このゲームはシンボルエンカウントなのですが、敵の足が非常に速く、逃げ切れません。
(一応、移動速度を上げる魔法があり、それを使えば逃げられます。)
マップも見ずらく、迷いやすいです。
それにストーリーもペラペラです。登場人物が少なすぎて、説得力、没入感ともに皆無です。
しかも、「俺たちの冒険はこれからだ!」というところでゲームが終わってしまいます。いわゆる打ち切りエンドです。

褒められるところはトロフィー取得が容易なことと、挿入歌が良いことと、目立ったバグがないことくらいです。
このゲームを買うことは金と時間の無駄です。相当な物好きでない限り購入、プレイはお勧めしません。

魔法使いの夜
8

シナリオノベルゲームの知る人ぞ知る名作「魔法使いの夜」

「魔法使いの夜」はTYPE-MOONから出されたシナリオノベルゲームです。
TYPE-MOONというと「Fate」シリーズは知っているという方も多いのではないでしょうか。
この「魔法使いの夜」も世界観はFateと同じく魔術の存在する世界の物語で、二人の魔術師の少女と一人の山奥で生まれ育った少年のお話です。
この作品の最大の特徴は、選択肢が無い、という点です。
シナリオゲーム定番の、選んだ選択肢によるルートの分岐がありません。
つまりひたすら文字と画像を追っていくだけになります。
ここだけ聞くと「それつまらなくね?てかゲームじゃ無くね」という方も多いと思います。
そういう方にこそ、この作品はやってみてほしい。
ネタバレを防ぐためにストーリーについては詳しく書きませんが、これはこれまでの常識を覆すだけの魅力を持つ作品です。
この世界観は、字だけの小説のみならず、漫画やアニメでも、ほかのスタイルでは決して表現できないものです。
アニメ業界ではきれいな作画やCGをふんだんに使った戦闘シーンが高く評価されていますが、物語とはそれがすべてではない。
限られた絵と文字と音楽でこそ、登場人物の内面の奥深くまで入り込める。
「魔法使いの夜」は心理描写がとにかく秀逸で、それによって動く絵に頼らずとも躍動感のある作品に仕上がっています。
作者も自身でおっしゃっていましたが、これはシナリオノベルゲームの最高傑作です。

トイ・ストーリー3 / Toy Story 3
10

おもちゃのさだめ

あのアンディが、大人になった。大切な友達だったおもちゃ達はどうなるのかという話。ウッディやスリンキーなど、あんなに仲良く遊んでいたのに、もう大学生だから必要ではなくなるという悲しい話でした。でも、よくある話だし、どのおもちゃも通る道だなと思いました。それでも、アンディのために屋根裏にいるべきだというウッディのアンディへの忠誠心は素敵だなと思うし、おもちゃなんだから、子どもと遊びたいというみんなの気持ちももっともだと思いました。みんなが保育園ですごして、ゴミ捨て場に行ってしまって、その大冒険は楽しかったし、ゴミ捨て場での最期を覚悟した時のバズらの顔は泣いてしまいます。物語の最後には、アンディからボニーへとおもちゃの引き継ぎが素敵でした。ウッディらとアンディが、最後の最後にちゃんと遊んで、あいさつして別れることができたのはこの物語の最後として最高だと思いました。ウッディたちはこれからも子どもと遊んで、子どもらの見ていないところではおもちゃ同士で遊ぶんだなと思うと、よかったなと思うし、その様子を見たいなと思いました。トイ・ストーリーには本編以外にもミニストーリーがあります。ミニでもいいので、また新しい話を作ってほしいなと思いました。

キャロル&チューズデイ / Carole & Tuesday
8

音楽を愛する少女達のサクセスストーリー

親も兄妹もおらず孤児として育ったキャロルは、生活のためにバイトに明け暮れながらも、大好きなキーボードを弾いて音楽を楽しんでいた。一方、裕福な家庭で何不自由なく育ったチューズデイは、厳しい親の影響で自由を感じられず、唯一の趣味であるギターですら親に否定されていた。この対照的な二人が出会ったことで物語が始まるのだが、かなり早い段階で「この作品は視聴者にカタルシスを与えてくれるに違いない」と思わせてくれる期待感がある。SFチックな世界観やコミカルなキャラクターも当然魅力的だが、主人公のキャロル&チューズデイの純粋さや音楽への情熱、天真爛漫さに癒されることも多数。音楽をテーマにしたアニメだけのことはあり、OPとEDのクオリティの高い楽曲は然ることながら、作中に出てくるキャラクター達の楽曲にも抜かりがない。どのキャラクターのどの音楽を聴いても完成度が高く、目だけではなく耳でも楽しませてくれる作品となっている。洋楽に興味がある人なら尚更心を掴まれるだろう。最初はただの少女であったキャロル&チューズデイが、物語が進むにつれて徐々に有名になり、舞台となっている火星を熱狂させる存在になるのだろう。そこに至った時こそ最高のカタルシスが待っているはずだ。

Twelve Minutes / 12ミニッツ
10

ミステリーゲームの新たな可能性

TweIve Minutesインディーズだからこそできる表現と面白さ、そして昔の映画を見るような雰囲気、新しさとどこか懐かしさを感じるループ物のミステリー、インディーズゲームと言うとライトユーザーはなかなか手を出しづらい物かもしれないが、Xbox gamepassに入っているので1度は触れて欲しい作品である。

ミステリー物ではあるがパズルゲームのようなゲーム性もミステリー物というとコマンド一通り試せば道が開けると思う人が世代によってはいるかもしれないが、ミステリー物のゲームで使う思考とは少し違うところを使うのも新鮮さ面白さがある。
ある一室で起こる一筋縄ではいかない、ループ物のミステリー、ウイリアムデフォーなどハリウッドスターが声優をやっているのもハリウッド映画を体感するような感じがこのゲームの没入感を上げてくれる。
ネットフリックスやHuluでミステリ物を楽しむようにがっつりとミステリーを楽しんでもらいたい。古いゲームや映画のような雰囲気を持ちつつ新しさもある、このゲームはもっと幅広い世代に知って体感してもらいたい、アイデアによってゲームはまだまだ進化し面白くなると言うことを知って欲しい。