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hayama475058711のレビュー・評価・感想

舟を編む
9

言葉について考えさせられる良アニメ

書房の辞書編集部に配属された主人公(まじめ みつや)は、同じ部署の仲間たちと手を取り合って、新しい時代のための辞書『大渡海』の編纂に注力する。コミュニケーションや交渉ごとが苦手なまじめだが、部署の先輩にあたる西岡のサポートもあり、辞書作りに奮闘する。辞書作りは、会社からは「金食い虫」と呼ばれており、会社側から人事・仕事ともに無理難題を押し付けられながらも、すべては一冊の辞書を作るがために奔走する人々の姿が描かれている。

辞書がどのように作られ、どのような思い・信念が込められて作られているのかを目の当たりにできるアニメであり、言葉の大切さや深さを感じられ、思わず国語辞典を開きたくなるような作品。一冊の辞書を作ることに精魂を込める、様々な人々の葛藤や努力も節々に垣間見え、いつのまにか登場人物全員を応援してしまうような不思議さがある。派手に騒いだりキラキラした描写がされているシーンはなく、終始穏やかなペースでストーリーは展開されるが、どんどん次が観たくなるような感情描写がされていて、全エピソードを一気に観てしまった。

作画も昔ながらの雰囲気の街並みや自宅を感じられる素晴らしい出来で、アニメの世界に自然と入り込めると思う。

主題歌は岡本体育さんの『潮風』という曲で、軽快な言葉の言い回しが作品にもあっている。

カニエ・ウェスト / Kanye West
7

秀逸なトラックメイキングを見せるHIP HOPアーティスト

Jay-Zのトラックメイカーとして発掘されたシカゴ出身のHIP HOPアーティスト。

お茶目なのかマジなのかよくわからない言動に、ツッコミを受けているキャラクターですが、恐らく彼は大真面目にやっています。
彼にまつわるゴシップには非常に面白いものが多く、ナチュラルに斜め上を行ってしまう行動は、心配や笑いの的となっているのです。
とは言っても、自身が手がけるファッションブランドも成功させ、多彩な音楽性を発揮するトップアーティストです。

初期の頃はソウルフルなサンプリングを得意としていましたが、HIP HOP界にも訪れたEDMの洗礼を受け、エレクトリックで刺激的な作風に変化していきます。
その後もテクノミュージックの要素を取り入れた作品を発表したり、ゴスペルのエッセンスを強く感じる作品を発表するなどして、彼の引き出しの多さ、そしてその多様な音楽性を自身の音楽としてアウトプットする能力には驚かされます。

さすがトラックメイカーとしてキャリアをスタートさせただけあって、作曲にかける熱量はすさまじいもの。
歌唱やラップのテクニックはそれほど優れているとは言えませんが、それは本人も認めるところ。
高度ではなくても、味があると言えるかもしれません。
しかし、それを補って余りあるほどに彼の作るトラックには魅力があります。

キングダム / KINGDOM
9

物語のあらすじと組織からこの作品の簡単な紹介

この作品は紀元前の古代中国史の話です。春秋戦国時代の末期、戦国七雄と呼ばれる国(秦、趙、斉、楚、魏、韓、燕)が領土拡大を目指し、群雄割拠していました。この時代は統一という概念が弱く、各国の風俗、生活習慣はバラバラな状態でした。そんな中、秦の国王が亡くなり、次の国王を決めるため秦の首都に送り込まれた王子の一人がメインキャラの嬴政で、その影武者の親友が主人公の李信(この頃はまだ名乗っていません)です。王子が首都に戻れる様に主人公が護衛をするのですが、暗殺者との攻防で互いに認め合う仲となります。しかし、主人公は農民出身の為、本来なら一般兵になれるのが関の山だか、秦のみ功績に合わせて位が上がっていく制度があるので、一般兵から戦争を繰り返すたびに位を上げていく物語です。日本の歴史ならば、織田信長が採用した成果主義と同じ軍公爵の制度を紀元前の秦の国のみ採用されていて、主人公はあたかも豊臣秀吉のように位を上げていきます。しかし、上げ方の内容は違って、武功一辺倒です。(ちなみに豊臣秀吉は謀略、情報収集などで功を上げていきます。)そして功をあげ主人公の手足となる組織が出来てくると、ここぞの一騎打ち以外は組織的な戦い方をおこなうのですが、、、。主人公本人の組織運営は上手くない描かれ方をされていますが、周りを固める仲間、部下にとても恵まれて軍団としても武功を上げていきます。大きな組織を運営する方は今も昔もかわらず、本人の能力もさることながら仲間、部下が素晴らしいです。豊臣秀吉なら、竹中半兵衛、黒田官兵衛の謀臣、加藤清正、福島正則などの優秀な武官が有名ですが、主人公にも似たような仲間、部下が揃っていきます。国(組織)とは人が形を成すものであるとはまさに名言で、この漫画はそれを地で語ってくれています。