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AB ABのレビュー・評価・感想

哀れなるものたち(映画)
9

エマ・ストーン主演『哀れなるものたち』が2024年を代表する映画である理由

第96回アカデミー賞にて、作品賞を含む11部門にノミネートされた『哀れなるものたち』は2024年を代表する1本ではないか。無理やり枠に納めようとする男性と、抑圧された女性の解放というテーマが描かれており、現代社会を生きる女性にとって希望になる物語だ。
本作は天才外科医の実験体となり脳を移植された、いわば”造られた”女性が主人公。彼女を『ラ・ラ・ランド』等で有名なエマ・ストーンが演じている。これまで華美で派手なイメージの作品に出演する事の多かったエマ・ストーンだが、本作は彼女が実験体として外科医の家に閉じ込められた状態という、衝撃的な設定から始まる。この隔離された空間から、外の世界を旅する中で自由を獲得していく展開は本作の主題であり意義深いところ。
だが本作を重要な作品にしているのは、この女性の解放というテーマともう1つ、家族の呪縛という裏テーマが同居していることにある。一見社会的な縛りから解放され、力強く生きている彼女であるが家族というコミュニティに対しては縛られたままなのではないか。そんな疑問が残る展開が待っている。
単に男性からの解放というテーマ性だけではない点が、本作をより重要な作品にしていると言っていいだろう。ストレートに賛美出来ない点が本作の映画的で素晴らしいところ。必見の映画である。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 / Kaguya-sama: Love is War
8

主役から脇役まで面白いアニメ

アニメ版「かぐや様は告らせたい」。
世間知らずの生徒会副会長のお嬢様が、同じ学園に通う生徒会長に告らせたいだけだったはずが、だんだんと本気の恋をしてしまう物語である。
「恋愛は、好きになったほうが負けである」など、思春期によく聞いた言葉が何度もでてくるし、やりとりや思考がまさしく「思春期の頃の私」で、何度も同意・爆笑してしまうのだ。
かぐや様は、大金持ちの有名なお家柄のご令嬢。それゆえに知らない世間の常識もあり、(というよりも、あえて知らされていないことも)タコさんウィンナーを見たことがなかったり、自販機に1万円札を入れようとして入らなくて焦ったりなど、かわいらしい面も見られる。
脇役も性格が濃く、書紀の藤原さんはボヘ~・ふわ~・きゃぴ~っとしているのに様々な面で面倒見がよかったり、会計の石上君は陰キャなのに細かい優しさがあって、いじられ方もまた「かわいそうに…」と言いながらも思わず苦笑いさせられてしまう、個人的に重要なキャラだ。
中学時代、もしくは高校時代に、多くの人が経験したであろう「すっぱい恋」とでもいおうか、そんな心が中心となった物語だ。
「あー、あのころは確かに...」と、きっと誰もが1度は「青春の日々」を思い出すであろう。