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applepen123q3のレビュー・評価・感想

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

先が読めない展開が面白い

人類と巨人の闘いを描いた進撃の巨人。
この物語の面白さは人類と巨人の争いを淡々と描いているのではなく、巨人は一体どこからきて、何故人を捕食するのかなど、少しずつこの世界の真実が明らかになっていく展開が面白い。
さらに、仲間だと思っていた人物が壁を破壊した巨人の正体であったり、壁の外には海があり、その向こうにはマーレという大国があったりと、先が全く読めない展開にわくわく感が止まらない。
人類は壁の中にだけ存在しており、壁の外の人類は全て巨人に食い殺されたという歴史を教えられていた人々は、これは全て嘘であり、人類は滅んではいなかったという真実を知ることになる。
人類が必死に戦い続けていた巨人は人間であり、マーレの生物兵器として利用されていたのだ。
ここからこの物語は人類と巨人の争いから、人と人との争い、戦争へと話は展開していくのである。
さらに面白いのが、主人公の心境の変化も見逃せない。
巨人を全て滅ぼしてしまえば自由を手にすることができると信じていた主人公。
しかし、本当の闘いはマーレという大国だけではなく、世界を相手にしなければならないという真実を知ることになる。
そんな主人公はやがて絶望感に陥り、いつしか感情も薄れていってしまうのだ。
人類の希望であった主人公がいつしか、人類にとって脅威の存在として描かれ始めていくのである。
さらにこの物語の面白いところは、宗教、政府、王家、人種、歴史など、現代の我々にも通じる問題点などを考えさせられる内容も含まれているのだ。
是非この作品を手にしてもらいたい。

私の中のあなた
9

嗚咽するほど泣きました。心に残る映画です。

母は白血病である娘ケイトを救うために、体外受精で遺伝子操作しドナーとして妹のアンを産みました。ある日、ドナーとして様々な手術や薬剤投与をされていたアンが、ケイトへの臓器提供を拒否し、母であるサラに訴え裁判を起こす話です。
登場人物同士でぶつかり合うことが多いですが、その全ての根底に人を想う深い愛情があるため、みんなに感情移入してしまい中盤以降はずっと涙が乾きませんでした。
母の、何をしてでも娘を生かしたいという、なりふり構わない激しい愛情。
父の、娘を見守り自分のできることならなんでもしてやりたいと、瞳の奥にみえる優しい愛情。
弟の、自分がなにをしても気づいてくれないと、家族が側にいるのに孤独に感じてしまう悲しみ。
妹の、姉を愛するがゆえの自己犠牲、そして愛する家族へ立ち向かう勇気。
姉の、家族への罪悪感や愛情、そして自分の望みである自由への渇望。
ぶつかり合うシーンでは、どちらの言っていることも譲れない気持ちもわかってしまって、見ている自分でも答えが出ないことが多く、ぶつかり合うのも仕方がないと思うのですが、こんなにも愛し合っているのだから家族で仲良くしてほしいとも思ってしまいます。
私が特にグッときたところは、バリカンのシーンです。あそこは一時停止をして、暫く心を落ち着かせないと再生できないほど嗚咽しました。
命について、愛について、不条理について考えさせられる、良い映画です。

ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王
6

シミレーションRPGゲーム感想

2017年に、任天堂よりニンテンドー3DS用ソフトとして発売されたシミュレーションRPGソフトで、同社の人気タイトル「ファイアーエムブレム」シリーズの第16作目にあたり、また、1992年に発売された「ファイアーエムブレム外伝」のリメイク作品となっています。原作にあたる「外伝」の特徴でもあったアルムとセリカ、2人の主人公がそれぞれ異なる軍を率いてマップを並行して操作するストーリー進行や、後のシリーズで見られた武器の使用回数の廃止、外伝独自のクラスチェンジ方法などの要素を現代的にアレンジした仕様となっていて、リメイク作品としてはかなりの再現度となっていました。また、花江夏樹氏、東山奈央氏を始めとした人気声優の起用も、現代っぽさが出ていると感じました。
一方で、外伝の再現度がかなりの高さでしたが、「覚醒」や「If」で観られたユニット2人が隣接して協力するといった機能はオミットされ、ユニット個人の能力がもろに反映され、丁寧に育てないと終盤戦で若干詰みやすくなってしまう可能性も高く、どちらかと言えばFEシリーズ上級者向けの印象を受けました。
前述のように、FEシリーズ初心者に関しては本作は比較的難易度が高めに感じられますが、原作となった「外伝」のリメイクに関してはかなりの再現度を誇り、また、ダンジョン探索というシリーズにはあまりなかったRPGらしい要素も、かえって目新しい印象になりました。