オデッセイ / The Martian

オデッセイ / The Martian

『オデッセイ』は、2015年にリドリー・スコットが監督を務めたアメリカ映画。原作は2011年に出版されたアンデイ・ウィアーのヒット小説『火星の人』。
過酷な状況に置かれながらも人間性を失わず、生存の危機に立ち向かう宇宙飛行士。そして、彼を助けようと奮闘する人々を描いた。NASAが全面的に協力し、惑星科学部門の責任者、ジェームズ・グリーンが科学技術面のアドバイザーとして雇用されている。

オデッセイ / The Martianのレビュー・評価・感想

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オデッセイ / The Martian
8

サバイバルものだった

火星に調査に行ったクルーの一人が取り残されてしまい、一人で助けを待ちながらサバイバルをするという話です。SFですが、大半がサバイバル生活という作品です。火星に取り残されたのに、絶望することなく生き抜こうとするなんて、そのメンタルすごいと思います。やはり、それくらい強い人でなければ、宇宙飛行士は務まらないのですね。火星なんて何もないのに、どうやって生きていくのか私では何も思いつきません。有機廃棄物を使って耕そうとかすごいなと思いました。また、BGMとしてディスコミュージックとかがかかってて、見ていて楽しかったです。新しいタイプのSFだなと思いました。宇宙の話ですが、大体が宇宙ステーションと火星の広大な土地の映像でした。宇宙ものだけど、宇宙ステーションの中は普通に広くて、時代は変わったというか、もはや宇宙ステーション内は地球の施設と変わりなくなってきたなと思いました。それでも、宇宙はまだまだ未知の領域です。地球と交信取ろうにもなかなかできないし、マッドはかなり運が良かったなと思いました。マッド・デイモンの一人芝居なのかなと思いきや、脇を固める役者も結構豪華でびっくりしました。最後はどうなるのかなと思っていたら、ハッピーエンドでホッとしました。

オデッセイ / The Martian
7

サバイバルできたのは

火星でサバイバルなんてすごいです。私なら無理です。というか普通無理です。やはり、それができるぐらい頭がいい人だということだと思います。それにあんな状況なのにあきらめなかったし、宇宙飛行士ってすごい人だなと思いました。あれくらいポジティブな人だから、宇宙飛行士になれたというか火星に派遣されたのだと思います。
火星でただ、ただ一人で暮らして助けを待つというだけの映画でしたがとてもおもしろかったです。なんか、宇宙人と戦うとかのSFもいいけど、こういうのもありだなと思いました。サバイバルの教科書としてもいいと思います。なるほど、防水シートとガムテープはいつでも持っていたほうがいいなと思いました。キャンプなどアウトドアの必需品です。あと、そうやって待っていても火星から地球に向かうときは難しいし、来てくれると信じる心も必要でした。
地球の人たちは最初は死んでると思っていたけれど、生きてるかもってなったら助けようとしていて、すごいと思います。てか、やっぱり生き抜くことは奇跡だったんですね。それをやりとげたマークはすごいです。それとみんな言っていることだと思いますが、BGMがいいです。懐メロで聞いてて懐かしいし、どこか映像とリンクしていていいです。

オデッセイ / The Martian
10

火星に一人残されるという絶望に立ち向かう男性の姿

火星への有人探査計画の最中に、強力な砂塵嵐に見舞われた上に折れたアンテナが直撃してしまったマーク・ワトニー。
自分たちも危機に瀕していたクルーたちは、彼が死亡したと判断して地球へと帰還しました。

しかし、マークは生きていました。
生きていた、と言っても食糧などの物資が充分にあるはずもなく、マークの生存を知った地球の職員たちも火星へすぐに救助や支援を送ることができるはずもなく、マークは火星で自ら食糧を栽培し、水、空気、電気を作り出さなければなりませんでした。

不幸中の幸いか、植物学者のマークはその知識を用いてそれらを作り出し、物資の中から見つけたジャガイモも、自分たちの排泄物と火星の土で栽培に成功しました。

それは決して順風満帆ではなく、施設の破損やジャガイモの全滅、支援ロケットの打ち上げ失敗など、常人であれば心が折れてしまい生きるのを諦めてしまいそうな状況です。しかしマークはあまりのストレスに激昂したりはすれども諦めることなく困難に立ち向かい、生きることをやめない姿には感動を覚えます。

彼が救出される直前まで常に前途多難という単語が頭を占めますが、彼の偉業は作中でも歴史に残るもので、後にマークが教官となり訓練生を育てる中でも役立っていく様が描かれます。

マークのようにはなれなくとも、その憧れは日常の中にほんの少しの勇気を残してくれました。

オデッセイ / The Martian
9

とにかく前向き!

火星に独り取り残された宇宙飛行士ワトニー。水もない、食料もない、助けも期待できない。ただ火星に独り。普通は、絶望しかない状況です。私なら発狂します。
ところがこのワトニーは、そうはならないんです。むしろ前向き。究極の前向き。信じられない!!

植物学者であった知識をフルに使い、火星で食料にするイモを作り始めます。水もないから、水素を燃やして水をも作る。その際爆発を起こしても「自分の吐く二酸化炭素を計算に入れるのを忘れてた。」と淡々と動じません。自分を置いて地球へと帰ってしまったクルーの糞尿をも利用し、たくましいことこの上ない。
見事、火星産のイモを収穫し、「植民地と言うのは、上陸した土地に食料のための植物を植えることで植民地になる。だから僕は火星を植民地したことになる。」とまで言ってのけます。

彼の悩みは、火星で自分好みの音楽が聞けないこと。
彼に残された唯一の音楽は、船長のPCに入っていた70年代ディスコ・ミュージック。
「今世紀の音楽はないんですか?」「最低だ」などとワトニーにぼやかれていますが、この作品中に流れる70年代ポップスがまた懐かしくていい!

絶望しかない状況のハズなのに、このワトニーを見ていると、何度も吹き出しちゃう!笑えてしまうんです!自分の日常の悩みや、もうどうにもならないと思っていることなど、実は小さいことかもしれないと思えて、観て元気になれる映画だと思います。
元気になりたい方にも、気軽に楽しみたい方にも、ぜひお勧めです♪

オデッセイ / The Martian
9

火星よ、僕の植物学パワーを思い知るがいい!

火星探査に来ていたチームの一員マーク・ワトニーは植物学者。土壌を採取するために火星に来ている。突然嵐の規模が急激に増大した。船長は基地の放棄を決意するが、離脱ロケットに向かう途中にワトニーは飛んできた物体がぶつかり行方不明になってしまう。限界の状況でワトニーを残してロケットを上昇させる命令を下す船長。
だがワトニーは生きていた。基地に戻って怪我の処置したワトニー。食料を計算してみると、隊員分は余裕を見て備蓄しているがそれでも次回の火星探査線が来るまでの4年には到底間に合わない。しかし彼はくじけなかった。基地内を隅々まで家捜しした時、冷凍ジャガイモを見つける。幸いにして植物学者であるワトニー。これでジャガイモを栽培しようと考える。必要なのは上質な土、水。土は基地の外に山ほどある。問題は栽培に適しているかどうか。そこで思いついたのが人糞。隊員皆の排泄物を取り出し水でこね、鼻が曲がりそうになりながらジャガイモと共に基地内に敷いた土に埋め込む。水も脱出ロケットから取り出した燃料から化学反応で確保できた。これで4年分の食料は何とか確保できそうだ。
次は地球との通信手段。これも以前に火星に到達していたローバーを発掘、改良して事なきを得る。その後、基地の機密漏れ、食料の枯渇、食料の輸送の失敗と中国の救いの手、さまざまな要因をクリアしてワトニーは地球への帰還を果たす。