探偵はBARにいる

探偵はBARにいるのレビュー・評価・感想

New Review
探偵はBARにいる
7

探偵のキャラクターが魅力

シリーズ1作目。barでカクテルを飲みながら仕事の依頼を受けたり、ひと仕事終えてbarに戻ってきてオセロの続きをやるなど、昭和の香りのする雰囲気が楽しめる映画。ハードボイルドなのに主人公の役者の演技はコミカル。軽快なタッチで、かなり観やすい。主人公はハードな状況を笑いに変える男であり、危険なニオイのする依頼からスパッと引けない男でもあり、鋭い嗅覚で事件に切り込んで行く一方で依頼人に情をかけてしまう男である。観ていくうちに主人公のキャラクターの魅力に目が離せなくなり、最後まで惹き付けられてしまう。主人公の相方の不思議な存在感もあり、味なコンビのやりとりも楽しめる。脇役の役者達もなかなか豪華な顔ぶれだ。美しく魅惑的なヒロインも華を添えている。謎解きというより、事件とその関係者達の人間ドラマの要素が強いので、そこを楽しめる人向きの作品である。舞台となっている札幌の街や、小樽などの北海道ならではの風景も見所だ。札幌すすきのは俺の街だ、と冒頭で主人公が言った瞬間からハードボイルドの世界に浸ることができ、気がつくと終わりまで観ているのである。お酒を片手に観るのもおすすめ。

探偵はBARにいる
5

シリーズの中で一番地味な作品でした!

「探偵」シリーズ1、2と観てきたのですが、割とアクションが派手であったり、個性的なキャラクターが躍動していたので楽しく見ていたのですが、シリーズ3は思っていた以上に作りが小さくなり、評価としては平均の5点となります。リリー・フランキーさんや北川景子さんなど豪華俳優が出ていただけに、期待値も高かったのですが、実際見てみると、ストーリーもありきたりな感じで、特に大きく展開することもなく、淡々と観ているだけで終わってしまいました。強いていうのであれば、今回も北海道の雄大な大地を拝めたので、観るたびに旅行にいきたくなるのですが、やはり全体を通して少し物足りなかったです。探偵&高田のコンビは今作品でも絶妙な掛け合いで引き立っていたので、安心してみることができました。コメディ要素も健在していたので、今までやってきた歴史が積み重なってきているのか、良い雰囲気での撮影が行われていると観ていて感じることが出来ました。シリーズとしてはハードボイルドな印象があるので、そこをもう少し入れて欲しかったのですが、アクションシーンなどはやはり映画の方が見応えがあるので、今後も次回作があればしっかり入れ込んで、ドラマと差別化して欲しいと思います。

探偵はBARにいる
7

アクションがパワーアップ!意外な配役もハマって楽しめる作品!

「探偵」シリーズの映画版が割とよかったので、シリーズ2も観ましたが、さらにアクションがパワーアップしていてとても楽しめる作品となっていました。

舞台は、主人公の「探偵」が行きつけのオカマBAR。そのBARでの愛されキャラが殺害されて、その事件を追うところから物語がスタートします。
シリーズ1に比べて、俳優陣もさらに豪華になっていて個性的な人物もたくさん出てくるので、物語が進むにつれて、ワクワクしてくるのが印象的です。
今作の「探偵はBARにいる2」では、狭いところ、広いところでの大人数を相手にしたアクションが見事で、「探偵」と「高田」のコンビネーションはもちろん、カメラワークも素早いので、臨場感あるアクションが楽しめました。
特に、市内を走る路面電車でのシーンは、狭い中でも細かいアクションで描かれているので、その撮影の大変さに関心して見入ってしまいました。

今回マドンナ役として尾野真千子さん演じるバイオリニストが登場するのですが、大阪弁がとてもチャーミングで、魅力的な女性を演じいるので、物語もしっくりくる演技で作品にハマっていると感じました。
最後には意外な展開や驚きの過去も丁寧に描かれているので、今回も最後までしっかり伏線が張られていて、魅了されました。北海道の美しい風景を楽しめる映画でもあるので、いつか撮影地巡りをしてみたいと思わせてくれるような魅力が詰まっていると感じました。

探偵はBARにいる
7

レトロな雰囲気と主演の2人の息のあった配役がぴったりの作品

「探偵」シリーズはテレビドラマや本でも、内容が面白いものが多いので好きなジャンルですが、この「探偵はBARにいる」は、雰囲気や作中のやりとり、個性的な人物達が躍動しているので楽しめる作品の一つです。

映画版の第1作目になるのですが、雪に埋もれているところを脱出してというところからスタートし、過去に遡ったり、現在を描いたり、時系列が色々張り巡らせれている仕掛けが、ワクワクして楽しめる要素の一つだと思います。
「ススキノ」という日本最北端の歓楽街が舞台になっているのも、東京に住んでいる私としては目新しく、歌舞伎町などとはまた違う独自の文化があることに驚きながらも、大泉洋演じる探偵が、不思議な依頼に巻き込まれていく展開は、予想がつかないので推理ドラマならではの楽しみであると思います。

今回は小雪演じる謎の美女がマドンナとなって物語が進んでいくのですが、最後まで協力者か敵かわからないミステリアスな役を見事に演じていると思います。
作品の残り30分ほどで、いくつか張っていた伏線が解けていくのがとても爽快で、物語が進むにつれてどんどんテンポが良くなっていくのがとても心地よいです。
映画シリーズやネット配信ドラマなどで続けても良いくらい、俳優陣や昭和感漂う背景だったりするので、ぜひもっと作品を作って欲しいと思える映画です。アクションシーンも、しっかりと臨場感があって見応えがあるので、ぜひそこも見てほしいです。