シカゴ / CHICAGO

シカゴ / CHICAGO

『シカゴ』とは、監督ロブ・マーシャルメインキャストにレニー・ゼルウィガー、リチャード・ギア、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの3人を起用したミュージカル映画。
1920年代、ショービジネスと犯罪の町シカゴを舞台に、スターを夢見る主人公が、殺人を起こし刑務所に収容されながらもスターへの道を上る様子を描いている。
キャッチコピーは「この街では、銃弾一発で有名になれる」
近年のアメリカ映画において、ミュージカル映画はヒットしないと言われていたが、そのジンクスを覆した作品ともいわれている。

シカゴ / CHICAGOのレビュー・評価・感想

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シカゴ / CHICAGO
10

ストーリー展開と音楽が最高

1924年のシカゴが舞台のミュージカル映画。
主要人物は不倫相手を射殺したロキシー・ハート(レニー・ゼルウィガー)、人気のナイトクラブ「All That Jazz」で舞台に立つケリー姉妹の姉で、不倫していた夫と妹を射殺したヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼタジョーンズ)、そして敏腕弁護士のビリー・フリン(リチャードギア)の3人。
同じように殺人を犯したロキシーとヴェルマの2人が、刑務所を舞台に繰り広げられる内容だけ聞くと、ブラックなストーリー。

殺人を犯したことや、夫を利用することに何の罪悪感も反省もないロキシーは、あの手この手を使って無罪になろうとする。気持ちの良いほどの女性たちの開き直りっぷりは見ていてスカッとさせてくれる。
そして何と言っても、ミュージカル映画ならではの音楽とダンスを多用した演出は圧巻。軽快なリズムと音楽の演出により、冒頭に男女関係を巡る殺人が起きたことを忘れてしまうほどに、爽快なストーリー展開となっている。

ロキシー役のレニー・ゼルウィガーは、彼女の代表作『ブリジットジョーンズの日記』シリーズから大きく体型を変えてスリムなロキシー役を演じている。
またヴェルマ役のキャサリン・ゼタジョーンズは、この映画の撮影の際妊娠中でありながら激しいダンスを披露したりと、映画の内容以外の見どころにも注目してほしい。

シカゴ / CHICAGO
8

音楽が好き

この映画の音楽がすごく好きです。ロキシーの歌はすべて好きだし、ロキシーの夫が"俺のことなんか誰も見てない”と歌う、セロファンの歌も好きです。
彼女はちょっと人よりおバカで、売れたい嗜好が強くて、それでかわいかったりもするもんだから男に騙されて、人を殺しちゃって、刑務所に入ってしまいました。そこにいる女の人殺したちはみんな個性的でした。彼女らが自分がどんな犯罪をおかしたのか、歌うところもあるのですが、それもかっこよくてセクシーで好きです。
ロキシーは最初おどおどしたところもあったけど、自分からみんなの注目が逸れそうになったら、妊娠してるのと嘘ついたりとしたたかな部分が顔を出してて、女って怖いって思いました。あの女優さんって太った中年の役もするし、こんなむちゃくちゃでおバカな女の役もするし、とても親近感がわきます。
弁護士も弁護士で人たらしだし、マスコミはすぐに女に同情するし、いい人が一人も出てきません。そこが好きだし、そこが魅力だと思います。
私はミュージカル映画って結構好きなのですが、ミュージカル映画を見るようになったきっかけはこの映画かもしれません。まず女たちが活躍するところがいいし、楽曲もちょっとセクシー系なのがいいです。一度は舞台でも見てみたいなと思います。

シカゴ / CHICAGO
7

刑務所と法廷

とても面白かったです。刑務所の話かと思えば、法廷劇もあり。それが詐欺っぽい手法だったので面白いなと思いました。たしかに、女性がひどい目にあって、「殺さないと私が殺されていたの」と言えば、逃れられる気もしますね。そのためには格好とかも大切だし、身重であればなおいいとも思います。リチャード・ギアは、いかにもうさんくさい凄腕弁護士に見えるニヤニヤ顔をしているなあと思いました。また、ロキシーの夫役もいかにも騙されやすい感じの男でぴったりでした。彼の歌う、おれはセロファンだって歌は切なすぎます。そして、終わりもけっこう好きな終わりです。。ロキシーの思惑通りにはいかなかったけど、他の形で夢がかなったっていうのが、なんともアメリカチックな話だなあと思います。最後に、ミュージカル映画なので、曲の話をすると、みんな、そうかもしれませんが、6人の囚人たちの歌が大好きです。全員それぞれ違う理由で殺人を犯していて、認めていない人もいるし、おもしろかったです。それに性格とかも個性的で、すごいセクシーな人もいるし、やさぐれている人もいます。それに、刑務所内だから、着飾ってないし、半裸みたいな恰好で歌っていて迫力がすごいです。ミュージカル映画をもっと見たいなあと思わせてくれる作品でした。

シカゴ / CHICAGO
10

「ミュージカル映画は流行らない」というジンクスを覆した名作

「ミュージカル映画は流行らない」というジンクスが映画界には存在していました。
しかし、そのジンクスを覆したのが、2002年に公開された映画「シカゴ」。
なんと、この映画ゴールデングローブ賞、アカデミー賞作品賞を含む数々の賞を受賞した大ヒット作となりました。
殺人を犯した女性が極刑を免れ、殺人者という立場を逆手にとって有名人にのし上がっていく作品。
監督の「吹き替えを使用したくない」という意向から、メインキャストであるキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、レニー・ゼルヴィガー、リチャード・ギアに、数カ月前からダンスや歌のトレーニングを受けさせました。演者自らがパフォーマンスをするミュージカルシーンもこの映画の魅力の一つです。
また、急に歌いだすからミュージカル映画は苦手という人にもぜひおすすめしたい。
その理由は、この映画では、ミュージカルシーンと本筋に、明確な線引きがされているからです。
その方法は、レネー・ゼルヴィガー演じる主人公ロキシー・ハートの目のアップが映るとミュージカルシーンに移行するというもの。
この映画、ロキシー・ハートの妄想がミュージカルシーンとして描かれています。目のアップから妄想に映るという手法で、いきなり歌いだすという部分を無くしてあります。なので苦手意識のある人にもぜひ見て欲しいです。
さらに、演者本人が踊っているダンスも豪華で迫力があり、見ていて高揚感に包まれます。
人を殺したのに極刑にはなりたくない、さらには有名になりたいという女性たちの、華麗でずる賢い裁判シーンもまた面白いです。
でも、個人的にこの映画の魅力は、キャサリン・ゼタ・ジョーンズの美しさとセクシーさだと思います。
容姿について言葉で説明するのは難しいのでぜひ一度見て欲しい。
私はこの映画のキャサリン・ゼタ・ジョーンズは世界で一番美しいと思っています。
黒髪ボブで真っ赤な口紅が本当に似合う。あんな女性を妻にしているのに、浮気をした男性は殺されても仕方がないんじゃないかな。

シカゴ / CHICAGO
10

これぞアメリカ映画!

この作品のあらすじは、以下のようなものでした。
スターになることを夢見る20代の女性 ロキシー・ハートは、恋人に騙され、それに怒り彼を殺してしまった。ロキシーは逮捕され、刑務所に入れられた。そこで彼女は、以前からあこがれていた劇場のダンサーと出会った。そのダンサーは、夫の不倫現場を目撃し、2人(夫と不倫相手)を殺してしまっていたのである。ロキシーと元ダンサーは協力し合って無事、無罪で釈放された。2人は、コンビを結成し、芸術の街 シカゴでスターとしてデビューしたのだった。

この作品を鑑賞して、以下に気づかされました。

・この作品が、レベルの高いコメディ映画であること
コメディ映画は、観衆から笑いを引き出すために制作されている。笑いは、相手の常識と現実とのずれによって生じるとする説がある。私は今回の映画を観て、この説は確かだと感じた。現実世界ではこの映画のようにテンポよく、物事が良い方向に進まないと考えたからである。

・夢を持って生きることが、大切であること
この映画はヒロインが強運に恵まれ、スターになることに成功する物語である。現実世界では、こんなにうまくいかないのかもしれない。しかし、夢を持って生きることの大切さや行動することのすばらしさを改めて感じさせられた。

・浮気を、しない方が良いという事
役者さんたちが、大事なところを強調した演技をされていた。ここから不倫は、これほどまでに人を狂わせてしまうのかと考えさせられた。