彼方のアストラ / Astra Lost in Space

彼方のアストラ / Astra Lost in Space

『彼方のアストラ』とは、篠原健太が『少年ジャンプ+』で2016年5月から2017年12月まで連載していた漫画、及びをそれを原作としたTVアニメ作品。
舞台は宇宙への往来が当たり前になった近未来。宇宙空間で何者かに狙われ遭難した、9人の少年少女のサバイバルを描く。宇宙船という閉鎖空間で、彼らを襲った犯人が仲間の中にいるというサスペンスと、仲間達との友情と恋愛を描く学園ドラマのような要素、そしてギャグが融合した作品となっている。

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彼方のアストラ / Astra Lost in Space
8

未知なるものへと向かうワクワク感がたまらないSFコメディ漫画

ジャンプ+にて2016年に連載されていたSFサバイバル漫画。「SKET DANCE」や「ウィッチウォッチ」を描いている篠原健太先生の作品です。

序盤ギャグ多めのコメディ漫画と思いきや少しずつ判明していく事実や謎が好奇心をそそる内容となっています。

舞台は、一般市民でも宇宙旅行が当たり前にできる近未来西暦2063年。主人公は惑星キャンプに参加するケアード高校の生徒たち。彼らは「惑星マクパで生徒だけで5日間を過ごす」はずだったのだが、惑星に到着後、突如現れた真っ黒なブラックホールに飲み込まれ宇宙空間に遭難してしまう。

飛ばされた先に運良くあった宇宙船に乗り込むと、故郷とは程遠い場所にワープしてしまった事実を知り愕然としたメンバーたち。戸惑いながらも複数の惑星を経由していけば故郷に帰れることが分かり帰還を決意、ここから少年少女たちの惑星サバイバルが始まります。

遭難したメンバーたちは全員なんらかに特化した才能を持っていましたが、徐々に共通点があることが分かってきます。
「なぜ自分たちが遭難したのか?」「ワープの先になぜ運良く宇宙船が会ったのか?」このあたりの疑問や伏線の回収はお見事。5巻で綺麗に収まっています。
回を追うごとに主人公たちの人間的成長も見られ、読了後は爽快な気分になれること間違いなし。

私個人的には高評価ですが、ネットでは評価が真っ二つに分かれており、特にSFファンからはご都合主義との意見もあります。ただ、この漫画のメインの話は少年少女の成長物語。ライトに読むことのできるSF漫画とすれば大満足でした。

タイトルの「彼方のアストラ」の本当の意味が分かったときリアルで鳥肌が経ちました。物語の要となる伏線なので、ネタバレはしません。本編を楽しんでくださいね。