ARIA / アリア / AQUA / アクア / ARIA The ANIMATION / ARIA The NATURAL / ARIA The ORIGINATION

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『ARIA』とは、2001年から2008年にかけて連載された天野こずえによる日本のファンタジー漫画。当初は『AQUA』のタイトルで『月刊ステンシル』(エニックス刊)に掲載されていた。2002年から2008年まで『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン刊)に掲載され、タイトルも『ARIA』に変更された。単行本は『AQUA』が全2巻、『ARIA』が全12巻。累計発行部数は465万部に上り、関連書籍の累計発行部数は82万部を記録した。
舞台は西暦2300年代の未来、水の惑星にテラフォーミングされた火星に建設された「ネオ・ヴェネツィア」。主人公の水無灯里(みずなしあかり)は惑星マンホーム(地球)から来た少女。灯里がゴンドラを漕ぎ観光案内をする女性「ウンディーネ」になるために先輩や友人と修行しながら、たくさんの人と出会い、日常にある小さな幸せをみつけていく物語。
テレビアニメは2005年から2008年に、テレビ東京系にて3期にかけて放送された。OVAは2作品制作されている。またテレビアニメ10周年記念プロジェクト「蒼のカーテンコール」の第2弾として劇場版アニメ『ARIA The CREPUSCOLO』が2021年3月に公開され、2021年12月には最終章として『ARIA The BENEDIZIONE』が劇場公開された。

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10

忙しい現代人にピッタリ!癒し系ヒーリングアニメ

『ARIA』は、天野こずえ先生による漫画を原作とした日常系SFアニメです。
遠い未来にテラフォーミングされ、水の惑星となった火星アクアが物語の舞台です。
アクアの中の観光都市ネオ・ヴェネツィアでは、ウンディーネと呼ばれる水先観光案内人の女性たちが働いていました。
主人公の水無灯里は、一人前のプリマウンディーネを目指し、日々修行に励んでいます。

物語の中では、見ているとなぜかほっとして懐かしくなるような“素敵”があふれています。
まず挙げられるのは、美しい景色です。ネオ・ヴェネツィアは、かつての地球の都市ヴェネツィアから建築物や慣習をそのまま移転していました。そのため作中では、美しいヴェネツィアの建物の数々や、楽しくて綺麗なお祭りなど、素晴らしい場面が見受けられます。主人公の灯里は、日常に溢れる小さな素敵を見つけるのが大の得意な女の子です。普段だったら見逃してしまうような綺麗な景色、優しい出来事を一つ一つ拾っていく灯里の姿は、忙しい現代人にとって眩しく見えるかもしれません。
次に挙げられるのは、素晴らしい登場人物たちです。灯里の周りには、ともにプリマウンディーネを目指す、藍華、アリスといった親友がいます。三人はいつも一緒で、辛くなったときは必ずお互い支え合います。そんな三人の師匠たちは、水の三大妖精と呼ばれる、プリマウンディーネの中でもトップクラスの腕前を持った先輩たちです。優しい先輩に見守られて成長していく灯里たちの姿に、時には笑い、時には涙することができます。また、火星猫と呼ばれる可愛い猫たちにも癒されます。
最後に挙げられるのは、美しい劇中曲です。その多くをピアニストの窪田ミナさんが手がけていて、まるで水の中で泡が浮かぶような美しいピアノの旋律が特徴的です。柔らかな音楽とともに繰り広げられる美しい日常に、懐かしさや深い優しさを感じて何度も涙腺が緩みます。

ゆっくりと日常を楽しむことを忘れてしまった現代人にこそ見てほしい、素晴らしい作品です。