ドライヴ

eiji-01236のレビュー・評価・感想

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ドライヴ
10

2010年代最高にエモい映画

この映画の感想を一言でいうと、「最初から最後まで完璧な映画」でした。
ストーリーがよくできているのはもちろんのことですが、中でもこの映画の特徴は、台詞が極端に少ないことだと思います。
ほかの映画に比べ、演者が話している時間がとても短く、映像と音楽で物語が進んでいきます。
また、主人公(ドライバー)の名前が最後まで一度も出てこず、最後までミステリアスなまま映画が終わるところもこの映画の隠れた魅力の一つだと思います。

題名がドライブなだけに、主人公ライアン・ゴズリングとヒロイン役のキャリー・マリガンがドライブしているシーンは何度も見返してしまいました。
自動車整備工場で孤独に働きながら、アパートの隣人に恋をする主人公の姿や、性に溺れるのではなく、純粋に人を愛し人に命をかける姿は、多くの現代人が忘れてしまっていることなのかもしれません。
ストーリーも、一見ありがちなストーリーに見えながら、アクションとロマンスをちょうどいいバランスで融合しているなと感じました。正直私はこの映画を何度も見ましたが、見れば見るほど奥が深く、監督(もしくは著者)の伝えたいメッセージが伝わってきました。ほかの映画にありそうでない、針の穴に糸を通したような唯一無二の映画だと思います。