デッドマン・ワンダーランド

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デッドマン・ワンダーランド
8

過激な描写ですが、読み進めたくなる内容です

交響詩篇エウレカセブンを手掛けている片岡人生さん、近藤一馬さんの作品です。第一話でいきなり主人公「ガンタ」のクラスの生徒全員が「赤い男」に皆殺しにされてしまい、主人公が死刑囚にされることから物語は始まります。
刑務所に入っている囚人が職員として働くアミューズメントパーク「デッドマン・ワンダーランド」、主人公を知る謎の少女「シロ」、特殊能力「罪の枝」とその根源の秘密、ガンタと出会う人物たちのこれまで歩んだ人生の背景など、見所が満載の作品になっています。
かなりグロテスクな描写が多いので、抵抗のある方は読み続けるのは難しいかと思います。特に11巻で特殊能力「罪の枝」がなぜこの世に生まれたのかを知ることになるのですが、初めて読んだときは「そんな…」って気持ちになりました。
デッドマン・ワンダーランドは「理不尽・不条理」の世界を描いているようにも思える内容となっており、最終巻で完結はしますが「赤い男」が行ったガンタのクラスの生徒皆殺し行為は、その背景にどんなに理不尽な目に遭っていたからと言って、許されることなのかわからない部分は残ります。でもそれもまた「不条理」なのかもしれないと、少しモヤっとする終わり方ではありますが、絵はとても綺麗で臨場感のあるバトルシーンは見ものです。
ガンタとシロの物語でもありますが、ガンタを支える仲間たちのサイドストーリーも忘れず見てほしい作品です。