人喰いの大鷲トリコ

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人喰いの大鷲トリコ
8

心を通わせるほど楽しめるゲーム

「人喰いの大鷲トリコ」についてレビューします。
このゲームの主人公はどこかの村に住む普通の少年。ゲームはこの少年が見知らぬ洞窟で目を覚ますところから始まります。少年の身体には謎の模様が描かれている上に、すぐ近くには人喰いの大鷲(トリコ)が倒れていました。少年は状況に戸惑いながらもトリコの身体に傷があることに気づきます。心優しい少年はそのトリコの介抱をしていくのです。ここから少年と大鷲のトリコの冒険が始まります。

少年にとってトリコは人喰いの大鷲。大鷲にとって少年はご飯でしかない。
…と考えていたのですがそうでもなく、トリコは"何か"が詰まった樽を食べます。
よしよしするとネコナデ声で甘えてきたりします。水場ではごろごろ転がって身体を洗います。少年の行動を共にし、助けてくれます。

冒険は最初から最後までほのぼのしたものではありませんでした。時には辛く見ていられない場面もあります。終盤にストーリーが進行するほどトリコへの愛着が湧いてくるため、それだけ辛い思いをすることになります。

ゲーム的な部分に触れていきます。良い点と微妙だった点を下記に記載するので参考までに見てください。
●良い点
・トリコが可愛い
→少年との冒険の中で愛着が湧いてきます。いそいそします。
・音楽、風景
→どこをとっても綺麗で大変良かったです。「今、冒険してる」って感じました。
・ストーリー
→ほのぼのプレイできるところもあり、シリアスな展開もあり、最後まで楽しむことができました。特に終盤のインパクトが物凄く、終わった後の余韻はかなりあります。
・考察
→ゲーム内で語られない部分、語りが少ない部分の考察がはかどります。有名な部分でいくとトリコのご飯についてですかね。

●微妙に感じた点
・操作性
→少年の移動に関しては問題ありませんでしたが、物を運んだりして謎解きをする際に素直にならないところがありました。同じことを何回かしてやっと進めた場面もありました。トリコの行動についてもコツをつかむまでが中々進めず大変でした。
・パズル、謎解き、ゲーム進行
→だいたいは流れがあるのでわかりますが、時々次に何をすればいいのかわからなくなりました。試行錯誤が苦手な方はたぶん攻略サイト等をみてしまうと思います。
・やりこみ要素
→ストーリーが2周目等で変化することがないため、ストーリー目当ての周回プレイは×です。しかし、トロフィーや少年の衣装のための周回プレイはできます。

最後に。
総評としてはプレイして良かったと思えるゲームです。
2周目のプレイは微妙と書いてしまいましたが、何をしていいかがわかる分楽しく遊べる方もいらっしゃると思えます。是非プレイしてトリコのことを知ってあげてください。