人喰いの大鷲トリコ

人喰いの大鷲トリコのレビュー・評価・感想

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人喰いの大鷲トリコ
10

絶対に泣ける!プレイ後にはあなたもトリコの虜

筆者自身がプレイをして号泣し、ハマり、何度も周回してしまった「人喰いの大鷲トリコ」。
そんな本作を何としてもたくさんの人に知ってもらいたく、ご紹介します。

まず冒頭のストーリーから。
果てしなく高い壁に囲まれた、遥か遠くの上から少しの光が届く暗い場所で目を覚ました少年。
ここはどこかと考える余地も無く、目の前には鎖に繋がれた大きな獣「人喰いの大鷲トリコ」。
少年はあることに気付く。人喰いの大鷲トリコ(以下トリコと呼称)は鎖に繋がれており、痛々しくも体中に矢が刺さっている。
ケガをしている事もあり、興奮しているトリコに意を決して少年が近付くと、興奮したトリコは少年をその大きな体で突き飛ばし、少年は気を失ってしまう。
その後目を覚ました少年は再度トリコに近付き、まずは体に刺さった矢を引き抜く。
そうすると痛みでトリコが暴れてしまい、少年はまた突き飛ばされてしまう。
再度目を覚ました少年は、トリコに繋がれている鎖を解く。
そうするとなんとトリコは落ち着きを取り戻し、少年に懐いたかの様な素振りを見せる。
そうして心が通った少年とトリコは、その暗い場所から”二人で”脱出しようと考える。

しかし、少年には越えられない高い壁、トリコには通れない細い通路が”二人”の脱出を拒む。
そんな障害に”二人で”立ち向かっていく内に”二人”には強い絆が生まれていた。

プレイ開始からたった1時間で大体の方は上記のストーリーまではプレイしている事だろう。
そしてそこまで来てしまったらもうあなたは主人公である少年になっている。
かつ、人喰いの大鷲トリコが可愛くて仕方が無くなっているだろう。

主人公であるあなたとトリコの”二人で”壁の向こうを目指しているのが楽しくて仕方なくなっているだろう。
が、しかし楽しいだけが本作の魅力では無い。

ゲームを進めている内にあなたは気付くのだ。
「トリコは仲間に会いたがってる」と。
そしてトリコとの別れが迫っている事にも同時に気付く。

トリコが壁の向こうを目指す理由は仲間に再会するため。
少年が壁をの向こうを目指す理由は故郷に帰るため。

一人と一匹の脱出という名の旅の先には”二人”の別れが待っている。

エンディングに向かうにつれてあなたはもう涙が止まらない事でしょう。
少年の為にも、早く脱出しなきゃと思う反面トリコと離れたくないとも思うでしょう。
そんな心の葛藤の末のエンディングには号泣必死。

しかし、プレイ後には質の高い映画を見た後のような晴れやかな気持ちが訪れる。
そしてまたトリコに会いたくなってる自分に気付く。
そうなったら人喰いの大鷲トリコの虜になっているだろう。

本作をプレイした感想はとてもじゃないが一人では消化できない気持ちになる。
だから筆者である私もこうして紹介している。
このレビューを読んだあなたがこのゲームの次の紹介者だ。

人喰いの大鷲トリコ
10

共存できないヒトと大鷲の絆

2018年11月にPlayStation4をフォーマットに発売されたアクションアドベンチャーゲームです。
主人公の少年は見たことのない遺跡で目を覚ます。
体には全身に渡る身に覚えのない模様がついており、少年の傍には大きな獣が寝ていた。
その獣は「トリコ」と呼ばれている人を食べるとされている大鷲ですが、そのトリコは鎖につながれ、更にケガをしているため動けません。
トリコが少年を警戒し、敵対心を表していますが、少年はトリコを繋いでいた鎖から解放し、トリコも警戒を解き、懐いていきます。
少年はトリコと共に、中身のない鎧を倒しながら自分の村に帰るために遺跡からの脱出を目指します。
そして進むごとに自分の体の模様やトリコや遺跡の秘密なども明らかになっていきます。

本作品は、言葉を交わすことができない人と大鷲が協力しながら遺跡を脱出するゲームです。
トリコが思ったように動いてくれないことも多少ありますが、そのもどかしさですら、トリコをペットのように見ることによって愛着が湧いてきます。
トリコを撫でたり餌をあげたりもできるので、本当にペット、あるいは相棒としてプレイヤーの中でトリコの存在が大きくなっていくと思います。
またグラフィックが綺麗なため、トリコの毛並みや遺跡の雰囲気がしっかりと感じ取れ、ゲームに入り込むことができます。

人喰いの大鷲トリコ
8

心を通わせるほど楽しめるゲーム

「人喰いの大鷲トリコ」についてレビューします。
このゲームの主人公はどこかの村に住む普通の少年。ゲームはこの少年が見知らぬ洞窟で目を覚ますところから始まります。少年の身体には謎の模様が描かれている上に、すぐ近くには人喰いの大鷲(トリコ)が倒れていました。少年は状況に戸惑いながらもトリコの身体に傷があることに気づきます。心優しい少年はそのトリコの介抱をしていくのです。ここから少年と大鷲のトリコの冒険が始まります。

少年にとってトリコは人喰いの大鷲。大鷲にとって少年はご飯でしかない。
…と考えていたのですがそうでもなく、トリコは"何か"が詰まった樽を食べます。
よしよしするとネコナデ声で甘えてきたりします。水場ではごろごろ転がって身体を洗います。少年の行動を共にし、助けてくれます。

冒険は最初から最後までほのぼのしたものではありませんでした。時には辛く見ていられない場面もあります。終盤にストーリーが進行するほどトリコへの愛着が湧いてくるため、それだけ辛い思いをすることになります。

ゲーム的な部分に触れていきます。良い点と微妙だった点を下記に記載するので参考までに見てください。
●良い点
・トリコが可愛い
→少年との冒険の中で愛着が湧いてきます。いそいそします。
・音楽、風景
→どこをとっても綺麗で大変良かったです。「今、冒険してる」って感じました。
・ストーリー
→ほのぼのプレイできるところもあり、シリアスな展開もあり、最後まで楽しむことができました。特に終盤のインパクトが物凄く、終わった後の余韻はかなりあります。
・考察
→ゲーム内で語られない部分、語りが少ない部分の考察がはかどります。有名な部分でいくとトリコのご飯についてですかね。

●微妙に感じた点
・操作性
→少年の移動に関しては問題ありませんでしたが、物を運んだりして謎解きをする際に素直にならないところがありました。同じことを何回かしてやっと進めた場面もありました。トリコの行動についてもコツをつかむまでが中々進めず大変でした。
・パズル、謎解き、ゲーム進行
→だいたいは流れがあるのでわかりますが、時々次に何をすればいいのかわからなくなりました。試行錯誤が苦手な方はたぶん攻略サイト等をみてしまうと思います。
・やりこみ要素
→ストーリーが2周目等で変化することがないため、ストーリー目当ての周回プレイは×です。しかし、トロフィーや少年の衣装のための周回プレイはできます。

最後に。
総評としてはプレイして良かったと思えるゲームです。
2周目のプレイは微妙と書いてしまいましたが、何をしていいかがわかる分楽しく遊べる方もいらっしゃると思えます。是非プレイしてトリコのことを知ってあげてください。

人喰いの大鷲トリコ
7

ムズムズする!

最初に大鷲のトリコと少年が登場してから、どんな理由と関係があってここに居るんだろうって思いながらプレイしてたんです。最初は謎解きって感じなんかなって思ってたんですが、少年とトリコの絆というか持ちつ持たれつな感じがたまらなくて、早く続きが知りたい!ってなりました。序盤はちまちまとプレイするんですが中盤から、ハラハラドキドキが多くなって、2人を応援したいという気持ちになります。どんどん進めていくうちに、トリコと少年がどう出会って、こうなったっていうのが最後ら辺で一気にわかるのですが、そこまでのプレイで、操作性とカメラワークが、短気な方にはイラッとしてしまうかもしれません。なかなか指示を聞いてくれないトリコと少年は走ろうとしてもその場で地団駄したり、変なところに飛んでゲームオーバーなんてこともありました。ゲームの内容はすごく面白いのに、操作とカメラワークは致命的かなと思ってたんですが、あえてそうしてるみたいです。私は途中でコントローラー投げそうになりました。
でも、最後はすごくなんとも言えない気持ちになり、悲しいくて寂しいような、でも、繋がっているのかなって感じになり、また最初からプレイしたくなりました。