暗殺教室 / Assassination Classroom

暗殺教室 / Assassination Classroom

『暗殺教室』とは、漫画家松井優征による漫画作品。「週刊少年ジャンプ」にて2012年から2016年まで連載され、2015年にはTVアニメも放映されている。「来年3月までに私を暗殺できなければ地球を破壊する」と宣言する超生物「殺せんせー」と、おちこぼれの中学生クラス「3年E組」が繰り広げるギャグテイスト学園漫画である。

eureka5489のレビュー・評価・感想

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暗殺教室 / Assassination Classroom
8

未熟な教室の物語

タイトルからして想像していた絵柄とは違い、少し可愛らしい印象でした。でも最初の1ページから、中学生が先生に銃を向けている姿はかなり印象的でした。
しかもこの先生、普通じゃない。なんかヌメッているんです。そしてタコのような風貌、このイメージはもう見てもらったら一発で伝わると思います。
このへんてこな先生を殺したら賞金100億円!
だから生徒みんなで暗殺しよう!といった内容なのですが、先生本人が殺してくれというのだから、従来のシリアスな作品とは一味違います。
先生にだけ効くナイフを手に、生徒それぞれが思い思いの方法で攻撃しようとするのですが、いつも先生の方が一枚上手!
歯もたたず、刃も刺さらず。
1巻から展開は早く、たまに真面目なお話があったり新しい殺し屋の仲間が加わったりとテンポ良く物語は進んでいきます。
そして、さらさらと読み進めていくうちに、なんと先生、悪者っぽくなくなってきてるんです。普通の授業も完璧!生徒もなんか懐いています。
そんななので、暗殺目的とはいえど普通の先生と生徒のようでほのぼのとした空気感。
でもそれがこの作品の最大の特徴です!
なかよくなってしまったら殺せないと悩む生徒に、ちゃんと殺しなさいと教えを説く先生。
言葉はとてつもなく物騒なものですが、暗殺というキーワードをもとに生徒一人ひとりが成長していきます。
それとともに別れの時間が近づいて。
そもそもなぜ先生はへんてこな体で、暗殺のターゲットなのか。
このあたりで答え合わせができます。
予想外な展開が続き、全ての辻褄が合った頃、物語は終盤です。先生が本当は何を思っていたのか、何をもって授業と言っていたのか。
それを理解したとき、読者もどっぷりとファンになっているのではないでしょうか。
懐かしい思い出を辿るように、1巻へ戻りたくなる作品です。