サマータイムレンダ / Summer Time Rendering / サマタイ / サマレン

サマータイムレンダ / Summer Time Rendering / サマタイ / サマレン

『サマータイムレンダ』とは田中靖規による『少年ジャンプ+』にて連載されたSFサスペンス漫画である。
幼馴染の小舟潮の葬儀に参列する為、主人公の網代慎平は帰郷する。
潮は海の事故で亡くなったはずが、他殺の可能性が出てくる。「影を見たら死ぬ」という島に伝わる「影の病」。
慎平は島全体を巻き込む幼馴染を取り戻す闘いに巻き込まれていく。
本作は主人公がタイムリープを繰り返す事で明らかになってくる真相と影の正体、張り巡らされている物語の伏線が最大の魅力。

Shun0328のレビュー・評価・感想

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サマータイムレンダ / Summer Time Rendering / サマタイ / サマレン
10

タイムリープ物の傑作の予感

少年ジャンプ+で2021年2月まで連載された漫画です。とある島を舞台にタイムリープ能力を手にした主人公と「影」と呼ばれる存在の戦いを描いた物語です。影により主人公や家族、知人らは、夏祭りの日に全員殺されてしまいます。その時の自身の「死」がトリガーとなりタイムリープ能力を発動させ、過去に戻ります。全滅までの猶予は3日間。主人公は未来を変えるために試行試行錯誤しながら奮闘します。敵の「影」は人間を瞬殺する力をもっており、一手行動を間違えるだけで主人公や仲間は殺されてしまいます。影の怖さに怯えつつも頭脳を駆使して未来を必死に変えようと奮闘する姿にハラハラし、先が気になる展開が続きます。仲間も魅力的なキャラクターが多くユーモアたっぷりに描かれています。それ故に死んでしまった時のショックは大きいです。
また主人公の能力には制約がありますが、それが物語の緊張感を一層高めています。ストーリーとキャラクターどちらもトップレベルです。時折作者から考察が提供されるのですが、それが更に謎を深め先を気にさせます。ややグロいシーンもありますが絵は綺麗で比較的読みやすいと思います。ミステリーやサウンドノベルゲームが好きなら間違いなくおススメの作品です。