マイ・インターン / The Intern

マイ・インターン / The Intern

「プラダを着た悪魔」で、恋に仕事に奮闘しながらファッション業界でキャリアアップしていく主人公役を演じたアン・ハサウェイが主演。今作はニューヨークのファッションサイトの社長のジュールズ役を演じ、彼女の下にシニア・インターンしてやってくるベンをロバート・デ・ニーロが演じる。全てを手に入れた彼女の新たな出会いと試練を描く話題作である。

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マイ・インターン / The Intern
9

老後生活を送る落ち着いたおじさんが、社長として働くワーキングマザーを長年の経験と知恵で救うオシャレたっぷりの映画

ストーリーは、ベン(ロバート・デニーロ)が、洋服の通販サイトを運営する会社にシニア・インターンとして応募する所から始まる。その会社は家で子育てをしながら始めたWebサイトが大ヒットしてしまった、オシャレ主婦のジュールズ(アン・ハサウェイ)が立ち上げた会社だった。

魅力はなんと言ってもそのオシャレな服装。『プラダを着た悪魔』の続編のようだと言われるくらいに、ジュールズの格好はオシャレだ。またベンも「イケおじ」なので、男性の目指すオシャレさも同時に提供してくれる。
ロバート・デニーロは他の映画ではカッコイイ役もこなすベテランだが、この映画ではあくまでも「上品なおじさん」という感じである。しかしメガネを外すシーンではあまりの「イケおじ」っぷりに、ベテラン俳優の演技でも隠せない色気のようなものを感じる。
一方アン・ハサウェイはとにかくこのジャンルの映画が似合う。彼女の美しさはファンタジー世界でも違和感なく表現されるが、このような日常映画でも「イラッとした顔」「焦っている顔」の演技が自然だ。だからこそジュールズに感情移入してしまうのだ。

また、この映画は脇役も良かった。プログラマの男性や、ベンと同じインターンとして入った若者は本当に「会社にこんな人いる」と感じ、同じような業界で働いている人もその点楽しめるだろう。

何よりこの映画ではワーキングマザーが何と戦っているのかが、とてもわかりやすく描かれている。夫・子供・母親・ママ友と、仕事以外の部分での関わりについても描かれている。起業して好きな仕事をし、家事を夫に任せたとしても、逃れられない「何か」についてもよく描かれていて、それを横で見守るベンの暖かさに「私もベンが欲しい」と思わず思ってしまうのである。