幽☆遊☆白書 / 幽遊白書 / 幽白 / Yu Yu Hakusho

幽☆遊☆白書 / 幽遊白書 / 幽白 / Yu Yu Hakusho

『幽☆遊☆白書』とは、集英社『週刊少年ジャンプ』にて1990年から1994年にかけて連載された冨樫義博によるバトル漫画。1992年からスタジオぴえろによってTVアニメ化され、当時人気を博した。不良少年浦飯幽助は子供をかばって事故死した事をきっかけに霊界探偵となり、師匠・玄海師範の修行を受け、桑原和真、蔵馬、飛影と共に妖怪たちと戦い心身ともに強くなって行く。

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幽☆遊☆白書 / 幽遊白書 / 幽白 / Yu Yu Hakusho
10

推しを見つけられるキャラクターのバリエーションと、絶妙なセリフの言い回しが魅力

・霊界探偵編
不良中学生の浦飯幽助がとある事故から霊界探偵となり、様々な事件を解決する中で霊力を高めながら成長してゆく話です。
このころは1話完結のほのぼのとしたストーリーがメインで、何でも屋のような印象も受けました。剛鬼、そしてのちに仲間となる蔵馬と飛影が登場したあたりでバトル要素がかなり強くなり、のちの暗黒武術会編でメインの敵となる戸愚呂も登場します。初期の飛影は変身後に割とショッキングな見た目になるのですが、これ以降変身することはないのでこの設定は封印されたと言われています。

・暗黒武術会編
幽助、桑原、蔵馬、飛影、覆面戦士(玄海)が闇世界の武闘大会である暗黒武術会にゲストとして招待され、トーナメントを勝ち抜いてゆく話です。
このトーナメントで戦う相手チームにも個性豊かな敵キャラがたくさんいて、それぞれの魅力を発揮しつつ、続く仙水編でも活躍したりしています。幽助は霊丸、桑原は霊剣、蔵馬は植物、飛影は炎殺黒龍波というベースの技を持ち、1戦ごとに見ごたえのある戦いが見られます。
霊光波動拳の継承や玄海の死によって戸愚呂戦の前に幽助に著しい成長が現れ、蔵馬の前世の姿である妖狐への変身、飛影の邪王炎殺黒龍波の完成など、メンバーの戦闘能力の著しい向上が見られるところが魅力です。独特な世界観を持つ美しい魔闘家鈴木や、蔵馬への異常な執着を見せる戸愚呂チームの鴉など、ある意味変態的なキャラクターも登場して物語を盛り上げています。

・仙水編
すべての人間を抹殺しようとする元霊界探偵の仙水忍と、幽助達の戦いのストーリーです。
仙水忍の正義感や潔癖さ、「黒の章」というビデオテープの存在。そして仙水の仲間(と序盤ではされている能力者)たちの思想など、前の2つのストーリーが肉体的なぶつかり合いだったことと比較すると、こちらは思想のぶつかり合いのような印象を受けます。
仙水を倒した後は、幽助、蔵馬、飛影は魔界へ行き、桑原も人間界で、4人それぞれの道を歩みます。

『幽遊白書』は少年漫画ではありましたが女性人気も高く、各キャラクターにファンがついている、今でいう「推し」のような存在であるように思います。
またセリフの言い回しが絶妙で、鴉の「トリートメントはしているか?」は『幽遊白書』ファンでなくても知っている方は多いのではないでしょうか。トリートメント以外にも物語の要所要所に見られるので、『幽遊白書』の魅力の1つだと思います。
仙水編に登場する樹の、仙水へのゆがんでいるようで純粋でもあるような愛や、魔界三大妖怪である躯と飛影の、恋愛と言えるのか言えないのかわからない関係なども魅力的です。