魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica

魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica

『魔法少女まどか☆マギカ』とは、蒼樹うめの描くポップで可愛らしいキャラクターと虚淵玄の描くハードで重いストーリー展開が特徴のダークファンタジー。願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人知れず人類の敵と戦うことになった少女たち。優れた魔法少女となれる可能性を持ちながらも傍観者として関わることになった中学生・鹿目まどかを中心に、少女たちの希望と絶望を描く。

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魔法少女まどか☆マギカ / まどマギ / Puella Magi Madoka Magica
10

主題歌のほんとうの意味を知るとき

「交わした約束忘れないよ 目を閉じ確かめる 押し寄せた闇振り払って進むよ」
これは『魔法少女まどか☆マギカ』の主題歌、「コネクト」の歌い出しです。我々視聴者はこの歌詞と共にまどかたちの出会い・別れ・苦悩・葛藤を見届けていくわけですが、この歌の「ほんとうの意味」がわかるのは、本作の10話の本編が終わり、エンディング曲としてコネクトが流れ始めた瞬間でしょう。今まで、てっきりまどかの歌だと思っていたこの曲の意味は反転し、謎多き魔法少女ほむらがこれまで幾度となく戦ってきたその積み重ねや傷や挫折、それでもなお諦めずにたった一人の友人を救おうと足掻き走り続けるその様をありありと描いていた、ほむらのための主題歌だったと気が付いた瞬間に全身に鳥肌が立ちました。

時間を操ることができるほむらは、まどかとの約束を果たすためだけに、何度も何度も同じ時間を繰り返し、そのたびに失敗し、まどかを失い傷つきます。それでも一度も絶望することなく、ひとりきりで戦い続けるほむらの姿を映すように、コネクトの歌詞は「もう何があっても挫けない」と締められ、10話のエンディングはきっとほむらも望んでいたであろう、まどか、ほむら、さやか、マミ、杏子の5人が同じ場所に立って魔法少女を続けている姿で終わります。あるべき明日を取り戻すために。ただひたすらに、友人を救うために。「コネクト」は、そんな願いを叶えるため、ひとりきりで戦い続けるほむらの決意の歌だったのです。
アニメ1話の段階ではこんな展開を微塵も感じさせないくらいに完璧な「魔法少女モノ」のオープニングテーマとして擬態していた「コネクト」。この歌のほんとうの意味を知るためにもこの作品を見続けるべきと言えるくらい、まさに「主題歌」として相応しすぎるこの曲から得られるカタルシスを10話でぜひ感じてほしいです。