名探偵コナン 世紀末の魔術師

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名探偵コナン 世紀末の魔術師
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思い出の卵の宝石は、たくさんの家族の記録

コナンの街にはライバルである怪盗キッドがいて、最近世間を賑わせていました。少年探偵団の1人歩美ちゃんの家に「キッドが来た」と聞き、コナンは闘志を燃やしていました。
そんなとき、「『インペリアル・イースター・エッグ』というロマノフ王朝の秘宝の宝石である『メモリーズ・エッグ』をいただく」と警察に予告状が届きました。
鈴木財閥の蔵から見つかったメモリーズ・エッグは大阪に展示されることになり、コナンたちも大阪に行きました。
美術館で会った服部平次と遠山和葉と一緒に、メモリーズ・エッグを見るために展示会場へ向かうと、園子の父のところに先客の美術商とコレクター、ロシア大使がいました。彼らはエッグを自分の物にしようと、多額のお金を持ち交渉していました。コナンはエッグを狙っている人の多さに驚きます。
先客が帰ったあと、コナンたちは、エッグの素晴らしさに感動します。その後キッドに関する謎が深まったまま、大阪を見物しました。
夜になり謎が解けたコナンと平次がキッドを追いましたが、エッグは盗まれてしまいました。
空を飛行中、何者かに右目を撃たれ、海に落ちたキッドをコナンが目撃しましたが、探しても見つかりませんでした。
「自分が知っているエッグの話と違う」と言う香坂夏美が、鈴木会長を訪問しました。夏美の話を聞き、「もう1つエッグがあるかもしれない」と気づいたコナンがもう1度調べると、ガラスの鏡に映った横須賀のお城に、2つ目のエッグがあると判明します。

船とお城の中で起こる殺人事件、お城とエッグに隠されたからくりだらけの秘密が気になる物語です。お城の物凄い仕掛けと、お宝を狙うスナイパーが見所です。
怪盗キッドと、船や城で殺された人たちは、右目を撃たれました。話を面白くしているのは、ロマノフ王朝のお宝を狙うスナイパー“スコーピオン”が誰なのか、というところです。エッグを狙う人が多くて予測がつきません。ハラハラする炎の中の対決も見所です。
お城には、からくり仕掛けの防犯装置が置かれた、宝を守る多くの部屋がありました。
当主の部屋の秘密の地下室を進んだ先にある光で起動するからくり扉や、エッグに隠された仕掛けなどがとても素晴らしく、物凄いと感心するでしょう。

「世紀末の魔術師にふさわしい映画」と思えるところも見所です。
からくりの謎や殺人現場のトリックなど、コナンが人前で考え披露する場面が多く、「コナンが新一ではないか」と疑惑を持つ蘭の悲しそうな顔や戸惑う顔などが切ないです。新一に会えたときの蘭の表情や、気になる幼馴染を心配する健気な姿が魅力です。