平沢進 / Susumu Hirasawa

平沢進とは、テクノポップを得意とするミュージシャンである。
1979年にP-MODELを結成し、「テクノ御三家」のうちの1つとして当時のテクノポップブームを牽引した。1989年にソロデビューし、その後は個人にて活動。
「レーザーハープ」や「テスラコイル」など、個性的な楽器を用いたライブパフォーマンスや観客の反応や選択により進行が変化していく「インタラクティブ・ライブ」の実施など、常に先進的な試みを行ってきた。
また映画『パプリカ』の主題歌である「白虎野の娘」は第79回アカデミー賞歌曲賞のノミネート候補となるなど、国外からの評価も高い。
電子音が幾重にも重ねられた重厚なサウンドと、抽象的だが示唆に富んだ歌詞が大きな魅力である。またVOCALOIDにいち早く可能性を見いだし、上述の「白虎野の娘」にも利用するなど、楽曲制作を通じて様々な試みを行っている。
米津玄師や今敏など、他のアーティストやクリエーターに大きな影響を与えた人物としても知られている。

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平沢進 / Susumu Hirasawa
9

23世紀の宗教の教祖

「23世紀の宗教の教祖」。これは2021年フジロックフェスをご覧になっていた方が初めて平沢進を目にした際に発した、平沢進を見事に表した言葉です。
平沢進のファンのことを「馬の骨」と呼びますが、馬の骨の方々もこのご意見には概ね賛成しています。むしろ平沢進の楽曲に心を奪われた様を自身も体験しているから、「宗教の教祖はある意味正しい」とさえ言っています。

本来の楽曲とは別に、実はプロレスラー長州力の入場曲(別名義)や『NHKのみんなのうた』、映画楽曲など幅広い活動をされている方でもあります。
またメジャーデビューしているアーティストとして初めてダウンロード配信をしたり、90年代にすでにライブ配信をしていたりします。初音ミクが大々的になる以前から人工音声ソフトを楽曲に組み入れたり、デジタル及びテクノロジーに対しての先見の明があるのです。(そのためかツイッターも自身のサイトもそれなりの更新頻度があります)

平沢進は現在70近いご年齢で、始まりはテクノでしたが、現在はボーダーレスな楽曲が多くあります。
楽曲自体も独特で、音楽に合わせて詩を作るタイプのためか、意味が分からない歌詞になることもあります。
かなり「音」大事にしているアーティストです。