7SEEDS

7SEEDS

田村由美により描かれた、日本の少女漫画作品である。隕石の衝突が不可避と悟った各国は人類滅亡を防ぐために様々な作戦を考えた。その一つが7SEEDS計画である。いつの間にか冷凍されて未来に放り出された若者たちは、人類滅亡後の地球で戸惑いながら必死に生き抜いていく。ディストピアものは今までも数多く出版されているが、サバイバルに対する描写がリアルで引き込まれる物語である。

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7SEEDS
10

7SEEDSを知らないあなたはまだこれからその傑作を体験できる幸福者!

「7SEEDS」は田村由美さんのサバイバルSF漫画で、一部はアニメ化もされました。
はじまりはどこか知らない島で、何もできない少女が目覚めた場面からですが、読み進めていくとそれは「7SEEDS計画」という、人類滅亡の危機を何とかする為にお偉方が考案したプロジェクトの一つとして、春夏秋冬4つのチームにそれぞれ7人の優れた人間を選別し、どんな未来になっているか分からないが、そこで人類という種を残そうという壮大な計画に選ばれたのだと分かります。
ですが、優れた人間だけで本当に大丈夫なのか? と疑問を持った一部の人が夏の2チーム目を作り、密かにそのプロジェクトに組み込みました。最初に目覚めた少女たちのチームはその夏Bだったのです。
植物も動物も見たことのないものばかり。しかもデカい虫がいたり、ややグロテスクな場面もあります。人も死にます。
また夏Aチームは選んだのではなく、子どもたちを集め、そこで教育し、各種に優れた才能を持つ人間を育てた中から、更に未来に行くべき7人を選別するという恐ろしい試練を与え、壮絶な選抜テストから生き残った7人でした。けれどその試験により心を壊した7人は、他のチームの劣った者たちを自分たちが導いてやる、と考えます。
それぞれのチームの生き残りが集まり、何とか厳しい未来の世界で生きていく。やがて彼らは佐渡に特別な施設が残されていることを知り、向かいます。しかしそこは恐ろしい虫の巣窟となっていました。
それまでは反発し、時に傷つけ合っていた彼らですが、みんなのピンチにそれぞれ協力します。
何とか地下施設から脱出し、成長した彼ら。ずっと出会うことの出来なかった春チームの花と、夏Bの嵐は最後の最後でようやく対面します。彼に恋をしていた少女ナツはそれを見守ることができるように、成長を遂げていました。
彼らの新しい生活がそこで始まります。けれど物語はここで一旦終わりを迎えます。最後にナツがこう締めくくっています。

わたしたちは今日も、
この場所で、
生きています。

素晴らしい物語を田村由美先生、ありがとうございます!